
札幌オールブラックスが、7月25日に徳島県阿南市で開幕する「野球のまち阿南第13回少年野球全国大会」に北海道代表として初出場する。西日本を中心とした32チームが集う舞台で、初戦は香川県代表の宇多津スポーツ少年団野球部と対戦。投打がかみ合う戦いで全国の頂点を目指し、堂々たる挑戦が始まる。昨年の千葉市長杯準優勝に続く快進撃となるか、期待が高まっている。
投打のバランスで全国の頂へ挑む
札幌オールブラックスは、7月25日に北海道を発ち、同日15時30分からJAアグリあなんスタジアムで行われる開会式に臨む。競技は翌26日から始まり、決勝は28日に行われる予定だ。初戦の相手は、香川県代表の宇多津スポーツ少年団野球部となっている。
チームは昨秋の第14回全道秋の選抜大会FINAL-2で東16丁目フリッパーズに敗れたものの、全道準優勝を成し遂げ、今回の全国切符を手にした。勝ち筋は、投手を中心にゲームを作り、上位から下位まで切れ目のない打線がチャンスを広げる形だ。キャプテンの奥山夕生(6年)、今田善(6年)のダブルエースが安定感のある投球で試合を支える。
生野勇輝監督は「この2人がキッチリやってくれる」と全幅の信頼を寄せ、「打たれることがあっても堅い守りで失点を防ぎ、余計な得点は与えない」とこれまでの戦いぶりを評価した。
今後はスポ少全国大会予選、全道少年札幌支部予選を経て、阿南全国大会へ向かう。さらに8月のFBC U-12全道大会への出場権も獲得しており、選手たちは全国、全道の大舞台に向けてモチベーション高く調整中だ。
昨年の千葉市長杯での準優勝という快挙を経て、生野監督は「一昨年はスポ少全国でベスト4、昨年は千葉市長杯で準優勝、そうなると今年は残り一つしかないので優勝目指して頑張ります」と力強く宣言。「北海道から同じ週に龍馬旗、高野山、阿南と続く全国挑戦で先陣を切る。良い報告ができるよう全力を尽くします」と意気込んだ。

野球のまち阿南少年野球全国大会
四国の少年野球の祭典、阿南市で毎夏開催
野球のまち阿南少年野球全国大会は、徳島県阿南市で毎年開催される全国規模の少年野球大会です。阿南市が掲げる「野球のまち」構想の象徴的イベントであり、小学生を中心とした学童野球チームが全国各地から集結。JAアグリあなんスタジアムをはじめ、市内の複数会場で熱戦が繰り広げられます。
大会は西日本を中心に道府県予選を勝ち抜いた代表や主催者推薦の選抜チームが出場し、トーナメント方式で優勝を競います。期間中は公式戦だけでなく交流戦も行われ、子どもたちの技術向上や交流の場としても貴重な機会となっています。

北海道勢の目覚ましい活躍
近年、北海道代表チームの躍進が光ります。全国の強豪ひしめく中、北海道の学童球児たちは阿南の地で実力を存分に発揮しています。
2024年度(第12回大会)
北海道代表・岩見沢学童野球クラブ(岩見沢市)が快進撃を見せ、決勝戦に進出。決勝では沖縄代表・根差部ベースナインと対戦し、準優勝という輝かしい成績を収めました。
2023年度(第11回大会)
札幌市手稲区の星置レッドソックス(札幌市)が7年ぶり2度目の出場で第3位に入賞。強豪相手に堂々と戦い抜き、地元の期待に応えました。
2022年度(第10回大会)
深川一已バトルズ(深川市)が準決勝で神明イーグルスを破り、北海道勢として初の優勝を果たしました。全道の学童野球関係者に大きな勇気を与える快挙でした。

指導者・選手
<指導者>
▽監督
㉚生野 勇輝 (45)
▽コーチ
㉙川村 翔太 (36)
㉘宮坂 純平 (47)
<選手>
★主将
⑩ 奥山 夕生 (おくやま ゆう)
6年・右投げ、右打ち
158センチ、42キロ
① 今田 善 (いまだ ぜん)
6年・右投げ、右打ち
150センチ、43キロ
② 川村 塁翔 (かわむら るいと)
6年・右投げ、右打ち
147センチ、43キロ
③ 境出 蓮寿 (さかいで れんじゅ)
6年・右投げ、右打ち
151センチ、38キロ
④ 対馬 智大 (つしま ともひろ)
6年・右投げ、右打ち
164センチ、44キロ
⑤ 長谷川 瑛斗 (はせがわ えいと)
5年・右投げ、左打ち
148センチ、37キロ
⑥ 三好 陽 (みよし はる)
6年・右投げ、右打ち
145センチ、45キロ
⑦ 宮坂 陽琉 (みやさか はる)
6年・右投げ、右打ち
146センチ、47キロ
⑧ 太田 海翔 (おおた かいと)
6年・右投げ、右打ち
151センチ、47キロ
⑨ 畠山 とく (はたけやま とく)
6年・右投げ、右打ち
152センチ、49キロ
⑪ 米田 稟之輔 (よねた りんのすけ)
6年・右投げ、右打ち
169センチ、76キロ
⑬ 近藤 志月 (こんどう しづき)
5年・右投げ、右打ち
140センチ、35キロ
⑭ 阿部 隼斗 (あべ はやと)
5年・右投げ、右打ち
147センチ、40キロ
㊶ 稲葉 遥篤 (いなば はると)
5年・右投げ、右打ち
152センチ、42キロ

全国大会までの足跡
全道秋の選抜野球大会
FINAL-2
● 0-8 東16丁目フリッパーズ
〇 9-1 東川大雪少年野球クラブ
FINAL-1
〇 星置レッドソックス
ROUND-3
〇10-3 遠軽東イースターズ
ROUND-2
〇 5-3 本郷イーグルス
ROUND-1
〇11-6 緑苑台ファイターズJr.


全国大会・トーナメント表

発足わずか数年で全国の頂点を狙う新鋭強豪
次なる舞台は野球のまち阿南少年野球全国大会
札幌市東区を拠点に2019年12月に発足した札幌オールブラックスは、発足からわずか数年で全国大会の舞台で輝かしい成果を挙げ、北海道を代表する学童野球の強豪チームへと成長しました。選手たちは困難を乗り越え、日々の練習と努力を重ね、全国の強豪と肩を並べるまでに力を付けています。
札幌オールブラックスの強さは、過去の全国大会での歩みが証明しています。2023年、全国スポーツ少年団軟式野球交流大会(スタルヒン杯)にて全国大会初出場を果たすと、熱中症対策による大会形式変更で準決勝以降は実施されなかったものの、負けなしの戦績で全国ベスト4入りを果たしました。続く2024年には、第22回千葉市長杯争奪学童野球選手権大会で全国準優勝を達成。全国の強豪が集う大舞台で、堂々たる戦いぶりを披露し、北海道勢の存在感を全国に示しました。これらの経験の積み重ねが、選手たちの自信となり、さらなる飛躍への原動力となっています。
そして今、チームが挑むのは野球のまち阿南少年野球全国大会です。徳島県阿南市が「野球のまち」として地域振興に取り組むシンボル大会であり、全国の精鋭チームが集う夢の舞台です。JAアグリあなんスタジアムをはじめとする市内複数会場で繰り広げられる熱戦は、技術だけでなくスポーツマンシップや友情の育成の場ともなります。札幌オールブラックスの選手たちは、これまで積み重ねてきた努力と誇りを胸に、阿南の地で新たな歴史の1ページを刻もうとしています。
北海道の学童野球の可能性を広げ、未来へとつなぐ戦いが、いま始まろうとしています。

協力:札幌オールブラックス