「真の左のエースへ」——悔しさを糧に、考える野球で全国の舞台へ

「真の左のエースへ」——悔しさを糧に、考える野球で全国の舞台へ

背番号12・中須悠生人。春の無念を夏季大会にぶつけ、恩師の背中を追いかける

兄の背中を追って始まった旅路、磨き上げた「打ち取る」変化球

 中須選手が白球を追いかけ始めたきっかけは、身近にいた兄の存在だった。「兄が野球を始めたので、一緒にやってみたいと思った」という純粋な憧れからスタートした野球人生。小学生時代には真栄ボーイズでキャプテンを務め、技術だけでなく「チームを引っ張る」という精神面や視野の広さをも培ってきた。

 160センチ、56キロと決して大柄な体格ではない。しかし、彼にはそれを補って余りあるマウンドでの「武器」と「インテリジェンス」がある。力でねじ伏せるのではなく、キレのある変化球を巧みに操り、打者のタイミングを外して打ち取るのが中須選手の真骨頂だ。「打者を打ち取った瞬間が一番楽しい」と語る。マウンドを支配する投手としてのプライドが覗く。現在の課題は「変化球の制球力向上」。理想のピッチングをさらに追求するため、日々のブルペンで一球ごとに指先の感覚を研ぎ澄ませている。

恩師の背中と、不屈の仲間たち。春の悔しさを超え、絶対の「全国」へ

 中須選手が目標として掲げる人物は、北広島中央リトルシニアの「巻 監督」だ。「同じ左投げの投手だから」という言葉の裏には、同じサウスポーだからこそ理解し合える技術論や、超えるべき大きな背中へのリスペクトがある。指揮官から学び、チームが掲げる「ひとりひとりが考えてプレーする」という魅力を体現するため、中須選手自身も「自分で考えてプレーする力をこのチームで伸ばしたい」と強く意識している。

 新チームのスタートは、春季大会に出場できないという試練からの始まりだった。しかし、その逆境がチームの絆をさらに強固にした。「春に出られない分、夏季大会に向けて全員が雰囲気良く、仲がいい」と中須選手が語るように、チームは前を向いている。対戦相手から「戦うときに嫌だな」と恐れられるような、粘り強く隙のない集団へ。
「同じチームとして一緒に全国に行けるように、練習を共に頑張りたい」。最高の仲間たちと、一気に夏の頂点へ駆け上がる準備はできている。「全国大会に行くために、アウトを一つでも多く取ってチームに貢献する」。背番号12の左腕が描く放物線は、間違いなく全国の舞台へと繋がっている。

中須(北広島中央)
中須悠生人(北広島中央)

プロフィール
中須 悠生人(なかす ゆいと)
北広島中央リトルシニア/3年
ポジション:投手
左投げ、左打ち
160センチ、56キロ
兄の影響で野球に興味を持ち、小学時代は真栄ボーイズでプレー。主将も務めた。全国大会出場を目標に掲げ、「一つでも多くアウトを取り、チームに貢献したい」と意気込む左腕。「絶対に全国行きます!」と力強く決意を語る。

協力:北広島中央リトルシニア

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