2025年8月、札幌市の大和ハウス プレミストドームで初めて開催された「パシフィック・ベースボール・チャンピオンシップ2025」。アジア太平洋地域を中心に8か国のU-15代表が集った国際大会に、恵庭リトルシニアが日本代表として出場した。単独チームながら堂々と戦い、準決勝でアメリカ代表に4―7で惜敗。それでも、世界の強豪と対等に渡り合い、忘れられない“最高の夏”を刻んだ。
アメリカ主催の国際大会「Pacific Baseball Championship 2025」は、8月8日から12日まで日本・大和ハウス プレミストドームで開催された。
U-15世代の頂点を競うこの大会には、アメリカ、韓国、中国、フィリピン、台湾、オーストラリア、インドネシア、そして日本など8か国・地域が参加。
その日本代表として出場したのが、北海道の恵庭リトルシニアだった。
大会はプールA、プールBの2組に分かれて行われ、恵庭リトルシニア日本代表としては台湾、オーストラリア、インドネシアと同じプールBに。
リーグ戦では2勝1敗の成績を収め、失点差で2位に入り準決勝進出を決めた。
プールA1位のアメリカ代表との準決勝では、積極的な攻撃を見せ4得点を奪うも、
相手の長打で逆転を許し、4―7で惜敗。
勝利こそ逃したが、粘り強い戦いぶりに応援席からは温かい拍手が送られた。
決勝戦はアメリカと台湾の顔合わせとなり、アメリカが8―2で優勝。
世界の壁の高さを感じながらも、恵庭ナインは日本の中学生チームとして堂々の戦いを見せた。
各国の選手が140キロ近い速球や強打を放つ中、恵庭チームは日本らしい緻密な野球とチームワークで対抗。その姿は観戦した関係者の心にも強く刻まれた。


恵庭チームにとってこの大会は、中学硬式野球の集大成であり、
仲間とともに過ごした“最後の夏”を飾る特別な舞台となった。
世界の同世代選手と交流し、体格やスピードの違いを肌で感じた経験は、今後の野球人生において確かな糧となるに違いない。
この出来事を知ったのは、11月3日、恵庭リトルシニアをチーム訪問した際のことだった。
国際大会という大舞台で北海道のチームが日本代表として戦っていた――。
その報せは驚きと誇りをもって胸に響いた。
恵庭リトルシニアが刻んだこの夏の物語は、後輩たちへと受け継がれる「挑戦の証」として、いつまでも語り継がれていくだろう。




協力:恵庭リトルシニア
