
「観ている人に感動を与える全力プレー」を胸に。人間性を育み、夢と向き合うチーム
中学硬式野球チーム「大空リトルシニア」は、大空高校女満別キャンパス野球場(旧女満別高校)を拠点に活動している。活動日は毎週土・日・祝日。地域の協力を得ながら練習を重ね、創設から11年目を迎える今もなお、選手たちは白球を追い続けている。モットーは「観ている人に感動を与える全力プレー」。その言葉の通り、グラウンドではひたむきに野球と向き合う姿がある。
指導陣は東京農大オホーツクOBで構成。力強い投球・打球を生む身体づくりを重視
チームを率いる監督・コーチ陣は、全員が東京農業大学オホーツク校のOBで結成された指導スタッフ。地域に根ざし、学生時代から野球に真摯に向き合ってきた経験をもとに、選手の育成に情熱を注いでいる。練習では「力強い投球」「力強い打球」を生み出すための身体づくりを重視。基礎体力の強化を中心に練習を組み立て、成長期の身体に合わせたバランスの良いトレーニングを行っている。
また、チームには大空町の全面的な協力があり、グラウンドと室内練習場の両方を利用できる恵まれた環境が整っている。天候に左右されず、計画的に練習を積み重ねることができることも大きな強みだ。この環境の中で、選手たちはそれぞれが課題を持ち、全力で自分自身を磨いている。



感謝と理解を大切に──「支えてくれる人たち」を思いながら野球に向き合う
試合や練習の中で、選手たちに常に伝えているのは“感謝の心”だ。監督は「サポートしてくれる家族や球団スタッフとその家族、たくさんの方が選手のことを一番に考えて人生が回っている。その思いを受け止め、理解して、野球に取り組むことを常に話しています」と語る。
野球は決して一人ではできない。チームを支える大人たちの存在を理解し、自分がその期待に応えられるよう努力する。その姿勢が大空リトルシニアの原点にある。
チームとしては「粘り強く勝ちきれる野球」を目指しており、これまでの試合を通して見えてきた課題にも真摯に向き合っている。特に試合終盤にイージーミスや四球から流れを失い、逆転負けする場面があったことから、「点差や打順などを冷静に判断し、落ち着いてプレーする」ことをテーマに掲げている。技術だけでなく、“考える野球”の重要性を浸透させるため、日々の練習から意識改革を進めている。


「人間性重視」がチームの軸。野球を通じて“好かれる人づくり”を目指す
大空リトルシニアが設立当初から変わらず掲げている指導方針が「人間性重視」だ。技術や体力の向上だけでなく、「好かれる人づくり」「社会に必要とされる人材」「人の輪の中心に存在する人」を育てることを目指している。監督は「野球はそれを伝えるツールだと思っています」と語る。
勝利や結果だけを追い求めるのではなく、野球を通して“人としての成長”を促す。この考え方こそが、チームの文化として脈々と受け継がれている。


着実に育つ次代の力。卒団生が高校・大学の舞台で活躍
チームの歴史はまだ11年と浅いが、すでに多くの卒団生が高校・大学野球の舞台で活躍している。
大学で試合に出場しているOBには、北照高校出身で白鵬大学2年の上川貴之、東海札幌高出身で東海大学に進学したマーティン・キャメロン、旭川実業高出身で東農大オホーツクに進んだ白川蓮也の3名がいる。いずれも大学野球で試合に出場し、存在感を発揮している。
また、現役高校球児の中にも、名門校でプレーする選手が多い。旭川実業高の山田新大(3年)、北海高の山田陽揮(2年)、白樺学園高の玉手瑛人(2年)、村端勇心(2年)、札幌大谷高の佐藤蕾(2年)など、道内の強豪校でレギュラーやベンチ入りを果たす選手が続々と誕生している。
さらに、白樺学園高・1年の窪田侑、旭川実業高・1年の泊り大晟、札幌光星高・1年の石崎颯人など、8期生世代もすでに高校野球の舞台で経験を積み始めている。こうしたOBたちの活躍は、現役選手にとって大きな刺激であり、努力を重ねる原動力にもなっている。
チームとしてはまだ若い組織であり、「その後の人生での活躍はこれから」と指導者は語る。これから社会に羽ばたいていくOBたちが、野球で培った人間力を生かしてそれぞれの舞台で活躍していくことを、チーム全体で見守っている。
《大学で試合に出ているOB》
4期生 上川貴之(北照高-白鵬大2年生)
5期生 マーティン・キャメロン(東海大札幌高-東海大)
5期生 白川蓮也(旭川実業-東農大オホーツク)
《現役高校球児のレギュラー及びベンチメンバー》
6期生 山田新大(旭川実業高3年生)
7期生 山田陽揮(北海高2年)
7期生 玉手瑛人(白樺学園高2年)
7期生 村端勇心(白樺学園高2年)
7期生 佐藤蕾(札幌大谷高2年)
8期生 窪田侑(白樺学園高1年)
8期生 泊り大晟(旭川実業高1年)
8期生 石崎颯人(札幌光星高1年)

夢を追う子どもたちの「架け橋」でありたい
大空リトルシニアが目指すのは、選手たちが持つ大きな夢――プロ野球選手になることや、甲子園出場という目標――を“つなぐ架け橋”となるチームであることだ。中学野球という限られた期間の中で、技術と心を磨き、次のステージへと送り出す。その役割を全うすることが、チームの使命でもある。
球団・選手・保護者が一体となり、夢や目標に向かって本気で取り組む姿勢もこのチームの魅力だ。
「球団、選手、保護者が本気で夢や目標を目指す活力に満ち溢れたチームです。ぜひ一度、チームの活動をご覧になっていただければと思います」──指導者はそう語る。
地域の支え、家族の想い、そして選手たちの努力が一つになって形づくられた大空リトルシニア。その歩みは、これからも北海道の広い空の下で続いていく。

お問合せ
毎週土日に体験練習を行っております。雨天の場合は室内練習場を利用します。体験を希望される方は監督の冨田までご連絡ください。
冨田監督 080-1235-1663
https://www.instagram.com/ozora_little_senior
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協力:大空リトルシニア