2026年夏、高校野球北海道大会は新たな歴史の一歩を刻んだ。従来の全道16校による大会から、南北代表決定の方式は維持しながらも、ベスト32から4会場で熱戦を繰り広げる新たな大会形式へ移行。数々の名勝負や因縁の再戦、劇的な結末を経て、白樺学園と札幌日大が2年ぶりに夏の甲子園切符をつかんだ。大会を振り返りながら、新方式初年度の北海道大会が残した意味と熱狂を、日本中学生野球連盟北海道支部副会長・佐藤大氏が綴る。
支部予選が変わる!?という噂を耳にしてから2年余り。その初年度がとうとうやってきた今年の北海道大会。南北に分かれての代表枠はもちろん変わらないが、昨年までのベスト16での全道大会開催とは違い、ベスト32から旭川、帯広、札幌、函館の4会場で行われた。それぞれで熱戦、また波乱も含め、チームの数だけドラマがあった第108回を数える「夏の甲子園」の北海道大会。
準決勝からはエスコンフィールドの使用となっており、色々な意見もありながら、準決~決勝はエスコン!が定着した感もある。
先に行われた北大会の準決勝は、白樺学園vs帯広三条の十勝ダービー。十勝対決であり、私立vs公立の図式も見える対戦。今年の春の全道を逃した白樺は、支部決勝で帯広三条に敗れている。エスコンでの大一番で2ヶ月振りの再戦は、最終回に2点をあげ1点差まで追い上げた帯広三条を振り切り、3-2で白樺学園が逃げ切った。
北の準決勝の第2試合は、クラーク記念国際vs旭川竜谷。41年振りの聖地を目指していた旭川竜谷だったが、タイブレーク延長11回の激闘の末、11-10で敗れた。
翌日、南の準決勝は、札幌日大vs北海道栄、駒大苫小牧vs北海という顔ぶれだけではなく、対戦カードすらも2023年と同じとなり、2023年は北海道栄vs北海となった決勝戦を北海が勝ち切り甲子園へ。
しかし、この夏は違った。まず先に行われた札幌日大vs北海道栄は、6-4の接戦をものにした札幌日大が2023年の雪辱を果たした。ここでファンならずともザワザワしだす。違う展開となるなら駒苫も北海にリベンジ・・・という予感めいたものが的中してしまう。こちらも2点差の接戦を制した駒苫の勝利。
ここで南大会の決勝は、札幌日大vs駒大苫小牧の対戦が決定した。ともに右の絶対的エース、そして安定した左腕が控える似たディフェンスともいえる両チーム。
迎えた7月22日、北大会の決勝は白樺学園vsクラーク記念国際。これまた2年前と同カードで、その時は5-2で白樺学園が勝利し甲子園へ。まだまだ記憶にも新しいであろう2年前の雪辱を果たしたいクラークだったが、打力、投手力ともに地力がある白樺学園が7-3で勝利し、2年振りの甲子園へ。
昨年、白樺学園は旭川志峯に同じ北大会決勝で4-3で敗れ、悔しい思いをしている。日付も同じ7月22日。この日の為に頑張ったともいえるだろう闘いぶりに、感動だけではなく、尊崇の念すらおぼえてしまう。
翌23日、南大会の決勝は札幌日大vs駒大苫小牧。駒苫は19年振りの夏を目指し、一方の札幌日大は北海と並び近年の南大会ランキング上位の立ち位置にいるのは間違いない実力校。
試合は、何度も訪れたピンチを投手力で抑えきった札幌日大が5-3で勝利し、2年振り2度目の優勝。初出場時、2024年北大会優勝チームは、白樺学園。終わってみれば一昨年と同じ出場校となる、夏の甲子園北海道代表。
偶然か?はたまた必然か?もちろん答えはない。
「答え合わせ」をしたいファンもおり、また後に語られることにもなるであろう、今年の南北・北海道大会。それほどスリリングで、連日熱戦だった今年の大会に参加した全ての選手にエールを!
そして、夢が叶った白樺学園、札幌日大の両チームは、敗れた北海道全てのチームの想いも背負い、甲子園で暴れてきてほしいと願う。
佐藤 大(北海道日大高~札幌大)
日本中学生野球連盟北海道支部/副会長
