六回二死から佛川が同点三塁打、河村が決めた 5年生救援陣も逆転を支える
6点差を追いつき、最後はサヨナラ。北発寒ファイヤーズが土壇場で全国への扉を開いた。第15回スーパートーナメントファイナル-2が10月4日、札幌市東区のつどーむで行われ、北発寒ファイヤーズ、泉野イーグルス、札苗スターズの3チームが総当たりで対戦。北発寒は初戦で札苗を3-1で下すと、第3試合では泉野に7-6で逆転勝ちし、2戦全勝で優勝した。最終六回、二死から佛川颯汰(6年)が同点の2点適時三塁打。続く河村拓翔(6年)がサヨナラ打を放った。北発寒は12月、東京都の明治神宮球場で行われる「センス・トラストトーナメント 第20回学童軟式野球全国大会 ポップアスリートカップ 星野仙一旗争奪」に北海道代表として初出場する。
イニングスコア
第3試合
北発寒ファイヤーズ7-6泉野イーグルス
泉野イーグルス
150000=6
003013=7
北発寒ファイヤーズ
(泉)今井、西村ー三浦寛
(北)大沢、内山莉、竹田ー内山莉、大沢
▽本塁打:上原(泉)
▽三塁打:上原(泉)
▽二塁打:三浦寛(泉)
0-6から反撃 内山、竹田が流れをつなぐ
札苗との初戦を制した北発寒。しかし、全国切符を懸けた泉野戦は、序盤から厳しい展開となった。初回に1点を先制され、二回には5失点。0-6と大きく突き放された。
ここで踏ん張ったのが、5年生の救援陣だった。二回途中、先発の大沢翔平(6年)を救援した内山莉希(5年)が追加点を許さず、四回から登板した竹田朋生(5年)も粘りの投球。走者を背負いながらも泉野打線を抑え、反撃への望みをつないだ。
打線も応えた。三回に相手の失策に乗じて3点を返し、五回にはさらに1点。6点あった差を2点差まで縮め、最終六回へ持ち込んだ。
六回二死、上位へつないで一気に決着
4-6で迎えた最後の攻撃。四球で出た走者を二塁に置き、二死から9番・布施壮琉(5年)が死球で出塁した。一、二塁。打順は1番・佛川颯汰(6年)へ――。
主将の一振りが、試合を振り出しに戻した。打球は中堅手の頭上を越え、2人の走者が生還。2点適時三塁打で6-6に遂に追いついた。
続く2番・河村拓翔(6年)も、その勢いを逃さなかった。右中間を破るサヨナラ打。土壇場の二死からつないだ攻撃が、全国切符を決める3得点となった。
木下監督「よくまくった」 6点差を覆した粘りを称賛
試合後、木下雅博監督は「0-6からよくまくった。正直、負け試合だと思った」と、逆転勝利を喜んだ。初回に先制を許し、二回には大量失点。それでも「まだ時間はある。開き直って、1点ずつ取っていこう」と選手たちを送り出した。
反撃を支えたのは救援陣の踏ん張りだった。5年生の内山が流れを食い止め、その後を受けた同じく5年生の武田もしっかりと相手打線を抑えた。攻撃では四死球も生かして走者をため、上位打線へつなぐ意識を徹底。「絶対に1番まで回そう」と声を掛け続けた指揮官は、最後までつないだ選手たちの粘りを勝因に挙げた。
ポップアスリートの全国大会は初出場。「子どもたちが、ここに行きたいと本当に言っていた。手が届くとは思わなかった」と木下監督。予選から上位打線につないで逆転する戦いを重ね、目標としてきた舞台への切符をつかんだ。
佛川主将「最後まで諦めず」 次の目標は全国優勝
佛川颯汰主将は、6点を追う展開でも勝利を信じていた。初回に1点、二回に5点を失って0-6。それでも「最後、巻き返そうとチーム一丸で思っていました」と、諦めることなく反撃の機会をうかがっていた。
試合直後のインタビューでは「全国大会に行けることが、すごくうれしいです」と、喜びに涙を交えながら語った。逆転勝利の要因を問われると「みんなが最後まで諦めず、やり切れたことだと思います」と仲間の粘りを挙げた。
目標としていた全国大会への出場を決め、次に見据えるのはその頂点。「次は全国優勝を目指します」と力強く意気込みを語った。

プロフィール
佛川 颯汰(ぶつかわ そうた)
北発寒ファイヤーズ/6年・主将
右投げ、左打ち
家族は両親と姉の4人
野球は、小学3年生で野球を始めた。野球をしていた父の影響で、自分もやってみたいと思ったことがきっかけ。
河村拓翔が決勝打「初球からいって、絶対に勝つ」
全国大会への切符を引き寄せる決勝打を放った河村拓翔。0-6とリードを広げられても「最後まで諦めず、ベストを尽くしてやり切ろうと思っていました」と、勝利への思いを持ち続けた。
迎えたサヨナラの好機。「1本打ってやろう。初球からいって、絶対に勝つ」と強い気持ちで打席に入った。勝負を決める一打を放った瞬間は「うれしかった」と喜びを振り返った。
目標としていた全国の舞台へ進むが、ここが新たな出発点。「全国大会をスタート地点として、もう一回、1から頑張って、全国優勝できるように頑張りたいです」と、次の挑戦へ決意を示した。

プロフィール
〇河村 拓翔(かわむら たくと)
北発寒ファイヤーズ/6年
右投げ、左打ち
157センチ、40キロ
家族は両親と弟の4人。
野球を始めたキッカケは小学3年生の終わりに、同じチームメイトの大沢翔平の誘いで野球を始めた。
泉野・上原が4打点 5年生の一番打者が存在感
泉野は序盤に6点を奪い、試合の主導権を握った。1番・上原颯馬(5年)は初回に中越え三塁打。二回には満塁から右翼線を抜くランニング本塁打を放ち、3打数2安打4打点と躍動した。
ただ、北発寒の救援陣から走者を出しながらも、追加点につながる一本が出なかった。泉野が6-4で勝っていれば、3チームが1勝1敗で並び、得失点差で全国出場を決める状況だっただけに、悔しさの残る結末となった。
その中で、上原の打撃は強い印象を残した。長打で得点を生み出した5年生。今後の成長にも注目したい。

協力:北海道チャンピオンシップ協会
