守り勝つ野球と土壇場の勝負強さ 全員野球が生んだ価値ある2勝
滋賀県多賀町で開催中の「多賀グリーンカップ」に出場している北海道チャンピオンシップ選抜ACEは3月28日、1回戦・2回戦ともに接戦を制し、堂々のベスト8進出を果たした。初戦はエースの好投と堅守で1点を守り抜く“守り勝つ野球”、続く一戦では終盤の同点劇からタイブレークを制する粘り強さを発揮。さらに全員出場を見据えたチームづくりと準備が実を結び、連戦の中でも一体感ある戦いを見せた。齋藤真智監督のもと、選手一人ひとりが役割を果たした“全員野球”が、価値ある連勝へとつながった。
1回戦・佃ホワイトスターズ(大阪府)
エース佐々木が完封 守り勝つ野球で初戦突破
滋賀県多賀町で開催中の「多賀グリーンカップ」に出場している北海道チャンピオンシップ選抜「ACE」は1回戦で佃ホワイトスターズ(大阪府)と対戦し、1-0で勝利。息詰まる投手戦を制し、好スタートを切った。
イニングスコア
◆1回戦(3月28日、多賀町民グラウンドB)
北海道選抜ACE(北海道)1-0佃ホワイトスターズ(大阪府)
佃ホワイトスターズ
00000=0
0100x=1
北海道選抜ACE
(佃)泉ー福田
(北)佐々木ー吉岡
虎の子の1点を全員で守り抜く
試合が動いたのは二回。4番・岩崎力也(泉野イーグルス)の中前打、5番・須藤淳乃介(音更BC)の内野安打で無死一、二塁とすると、犠打で一死二、三塁の好機を演出。さらに7番・寺田理人(東16丁目フリッパーズ)の内野安打で満塁とし、8番・土門莞祐(岩見沢学童野球クラブ)のライトゴロの間に三走・岩崎が生還。この1点を最後まで守り抜いた。
53球で完封 佐々木湊が試合を支配
先発の佐々木湊(東川大雪野球少年団)は、五回を1安打無四球、わずか53球で投げ切る圧巻の完封劇。テンポの良い投球で相手打線に付け入る隙を与えなかった。
試合後、齋藤真智監督はその投球を称えた。
「規定の60球以内で五回を一人で投げ抜いてくれたことが大きい。コントロールも良く、緩いボールも使いながらしっかりと投げてくれました」

守備陣の躍動が流れを引き寄せる
エースを支えた守備陣の働きも光った。
捕手・吉岡晴之介(岩見沢学童野球クラブ)は投手の持ち味を引き出すリードで試合をコントロール。
さらに外野陣もビッグプレーで応える。レフト・栗原弦士楼(網走JBCユナイト)はレフト線への打球に飛びついて好捕。センター・豊巻朋樹(釧路ゴールデンモンキーズBBC)も前に落ちそうな打球をダイビングキャッチで防いだ。
内野ではショート・須藤淳乃介(音更BC)が難しい打球を落ち着いて処理し、安定した守備で流れを引き寄せた。
齋藤監督は一人ひとりのプレーに目を向けながら、こう振り返る。
「バックも本当によく守ってくれました。みんなで流れを作ってくれた試合でした」
“守り勝つ野球”でつかんだ一勝
派手さはなくとも、投手を中心に守り抜く――。
齋藤監督が掲げるスタイルが体現された一戦だった。
「1回戦は投手を中心に、守り勝つ野球ができたと思います」
チーム一丸でつかんだ価値ある1勝。北海道選抜BESTは、この流れをそのままに次戦へと挑む。
2回戦・和気ベースボールクラブ(岡山県)
土壇場で追いつきタイブレーク制す 北海道選抜、粘りの勝利でベスト8進出
滋賀県多賀町で開催中の「多賀グリーンカップ」に出場している北海道チャンピオンシップ選抜ACEは、接戦となった一戦を制しベスト8進出を決めた。1回戦、2回戦ともに粘り強く戦い抜き、価値ある連勝をつかんだ。
イニングスコア
◆2回戦(3月28日、多賀町民グラウンドB)
北海道チャンピオンシップ選抜 ACE(北海道)(3)5-5(0)和気ベースボールクラブ(岡山県)
北海道選抜 ACE
1010303=8
0131000=5
和気ベース ボールクラブ
(七回タイブレーク)
(北)岩澤、工藤、宮脇ー宮脇、平野
(和)三木、前川、中山、三木ー前川、田部
▽本塁打:工藤(北)
▽二塁打:久保2、宮脇(北)、田部(和
工藤の一振りで流れ一変 五回に同点劇
2-5と3点を追う五回、無死二塁の場面で3番・工藤隆将(札幌オールブラックス)が右中間へ柵越え本塁打を放ち同点。土壇場で一挙3点を奪い、試合を振り出しに戻した。
この一打について齋藤真智監督は「五回表に工藤の柵越えホームランなどで同点にできたことが大きかった」と振り返り、試合の流れを大きく引き寄せた一打を評価した。

タイブレークでも崩れず 全員でつかんだ勝ち越し
六回からは一死一、二塁のタイブレークに突入するも、両チームともに無得点。迎えた七回表、北海道選抜は再び勝負強さを発揮する。
7番・吉岡晴之介(岩見沢学童野球クラブ)の犠打が相手のミスを誘い、二走・栗原弦士楼(網走JBCユナイト)、一走・三浦碧桜(拓勇ファイターズ)がともに生還。さらに1番・久保英翔(愛宕東スーパースターズ)のレフトオーバー二塁打で追加点を挙げ、この回一挙3点を奪った。
最終回は冷静な守備で締め、レフトフライでの飛び出しを誘ってダブルプレー。接戦に終止符を打った。
継投で守り抜く 宮脇の踏ん張り光る
投手陣は岩澤陸人(北の台Cファイターズ)、工藤隆将、宮脇陽大(北広島イーストグローリー)とつなぎ、粘る相手打線に対応。
齋藤監督は「リリーフで登板した宮脇がよく踏ん張ってくれた」と評価し、「七回裏も宮脇がしっかり抑えてくれた」と終盤の投球を称えた。
全員出場の準備が実を結ぶ チーム力でつかんだ勝利
本大会は「1イニング3点で攻守交代」や「リエントリー制」といった独自ルールがある中、齋藤監督は事前からチーム全体での戦いを見据えていた。
「練習試合から1日2試合を想定し、18人それぞれがスタメンで出場できるよう準備してきました。それを1、2回戦で実施できたことは大きい」
一人ひとりに役割と出場機会を与えることで、チーム全体の力を底上げ。その積み重ねが接戦での強さにつながっている。
目の前の一戦へ 変わらぬ姿勢で挑む
激戦を制しベスト8へ駒を進めた北海道選抜ACE。齋藤監督は次戦へ向けて静かに力を込めた。
「目の前の準々決勝に全力を尽くします」
派手さよりも確実さ、個よりも全体――。
その姿勢を貫くチームが、次の一戦へと挑む。

協力:北海道チャンピオンシップ選抜 ACE
