「いつか必ず」を信じてくれた人たちへ――北海道出身・渡辺夏一が歩んだ151キロまでの道のり

「いつか必ず」を信じてくれた人たちへ――北海道出身・渡辺夏一が歩んだ151キロまでの道のり

今秋のドラフト会議へ向け、新たな有力候補として注目を集める投手がいる。

 桐蔭横浜大の渡辺夏一投手(4年・霞ケ浦高出身)。最速151キロの力強いストレートを武器とする本格派右腕だ。

 スポーツ紙の報道によると、5月28日に阪神タイガースが西宮市内の球団事務所でスカウト会議を実施。今秋ドラフト候補の一人として、桐蔭横浜大・渡辺夏一投手の名前も挙がり、プロのスカウト陣から熱い視線が注がれているという。

 しかし、ここまでの道のりは決して順風満帆ではなかった。

 北海道札幌市の「星置レッドソックス」で野球を始め、成長の階段を上ってきた一人の球児。幾度となくケガに苦しみ、思い描いた場所に立てない時間も経験した。それでも歩みを止めることなく、目の前の一球と向き合い続けてきた。

 人には「3タイプの恩人」がいるという。

 一つ目は、いつもそばにいて無条件の愛情を注ぎ、支えてくれる存在。両親や家族など、苦しい時も変わらず味方でいてくれる人たちだ。

 二つ目は、時に厳しい言葉で向き合ってくれる存在。今の自分に足りないもの、未来へ進むために必要な課題を伝えてくれる人。厳しさの裏側にある本当の想いに気づくには、少し時間が必要なのかもしれない。

 そして三つ目。

 表舞台には立たず、遠くから静かに成功を願い、信じ続けてくれる存在がいる。

 結果が出た瞬間だけではなく、誰にも見られない努力の日々を知り、「いつか必ず」と信じてくれる人たち。

 その存在に気づくことができた時、人は本当の意味で成長するのかもしれない。

 父は、札幌の少年野球チーム・星置レッドソックスを率いる渡辺敦監督。

 幼い頃から白球を追い続けてきた少年は、多くの出会いと支えを力に変え、今、夢への扉の前に立っている。

 支えてくれた人たちの想いを背負い、感謝を胸に投げ込む一球。

 北海道から羽ばたいた151キロ右腕・渡辺夏一。

 この秋、その名前が呼ばれる瞬間を、多くの人が静かに待っている。

発行人
大川祐市

渡辺夏一(神奈川桐蔭大・4年)
渡辺夏一(桐蔭横浜大・4年)

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