
徳島県で開催中の「阿波おどり全国学童軟式野球大会2025」において、北海道代表の留萌JBCが7日、和歌山県代表との1回戦を7-4で制すると、同日行われた2回戦でも岡山県代表に9-1の四回コールド勝利。ダブルヘッダーの激闘を連勝で乗り越え、見事に全国ベスト8進出を果たした。準々決勝では強豪・兵庫県代表の尼崎スピリットクラブとの対戦に臨む。
初戦の重圧を跳ね返す粘り強さ
JAアグリあなんスタジアムで行われた初戦。留萌JBCは、和歌山県代表・楠見・有功鳴滝合同チームと対戦。初回、二死から3番・長谷川悠惺(6年)が左中間を破るランニングホームランで幸先よく先制した。さらに三回には2番・川崎駿太(6年)が二死三塁のチャンスでライト前にタイムリーを放ち、リードを2点に広げた。
しかしその裏、相手に2点を許し同点とされるも、四回に試合が動く。一死から6番・阿部翔向(6年)がライトオーバーのランニングホームランで再び勝ち越し。続く荒井桜介(6年)の二塁打を足がかりに、敵失や相手投手の乱調を突いて一挙5点を奪い、試合を掌握した。
五回に2点を返されるも、最後はエース・川崎、永田隼翔(6年)、長谷川悠惺のリレーで逃げ切り、7-4で勝利。永田勇監督(40)は「立ち上がりは硬さが見られたが、しっかりゲームを見て戦えていた。エラーで崩れることもなく落ち着いてプレーできていた」と初戦突破に胸をなで下ろした。



勢いそのままに2回戦は快勝劇
その勢いを保ったまま挑んだ2回戦。岡山県代表・旭丘少年野球との一戦では、三回に逆転劇を披露した。
0-1で迎えた三回裏、7番・長谷川遥稀(5年)、1番・永田隼翔の安打で一死一、二塁とチャンスをつくると、内野ゴロが敵失を誘い満塁。ここで3番・長谷川悠惺がスクイズを敢行、三走と二走が生還するツーランスクイズで逆転に成功。さらに、4番・伊藤陸翔(6年)が左中間を破る2点ランニングホームランを放ち、この回だけで4得点を奪った。
四回には相手の守備の乱れに乗じてさらに5点を追加。9-1とし、大会規定により四回コールド勝利を収めた。
試合後、永田監督は「下位打線に当たりが出てきているのが大きい。守備でも細かい中継プレーなど見えない部分での好守備が光った。選手たちが集中して取り組んでくれている」と手応えを語った。「一試合目よりも二試合目の方がチーム全体の雰囲気が良くなっている。明日もこの流れでいきたい」と続け、準々決勝に向けて意気込みを見せた。




次戦は兵庫県代表との大一番
8日の準々決勝では、関西の強豪・兵庫県代表の尼崎スピリットクラブと対戦。永田監督は「1試合集中して、調子の良い投手をどんどんつぎ込んでいきたい」と語り、ベンチワークにも意欲を見せる。
快進撃を続ける留萌JBCが、さらにその先の全国の頂へ歩みを進める。
イニングスコア
◆1回戦(7日、JAアグリあなんスタジアム)
留萌JBC(北海道)7-4楠見・有功鳴滝合同チーム(和歌山県)
留萌JBC
10150=7
00202=4
楠見・有功鳴滝合同
(五回時間切れ)
(留)川崎、永田、長谷川悠ー伊藤
(楠)小川、久保ー津守
▽本塁打:長谷川悠RH、阿部RH(留)
▽三塁打:久保(楠)
▽二塁打:荒井(留)、津守(楠)
◆2回戦(7日、JAアグリあなんスタジアム)
留萌JBC(北海道)9-1旭丘少年野球(岡山県)
旭丘少年野球
0010=1
0045=9
留萌JBC
(四回時間切れ)
(旭)清水、吉實蓮、宮崎ー宮崎、清水
(留)松浦ー伊藤
▽本塁打:伊藤RH(留)
▽三塁打:古米(旭)
▽二塁打:長谷川悠(留)
全国大会・トーナメント表


協力:留萌JBC