星置レッドソックス、圧巻の力で初優勝!――凡事徹底の積み重ねが実を結ぶ

星置レッドソックス、圧巻の力で初優勝!――凡事徹底の積み重ねが実を結ぶ

第2回ベースボールストライク杯争奪少年野球大会

日程:9月13、15日
会場:東雁来少年野球場

協賛:チーム個別指導塾N&B新琴似校

チーム個別指導塾N&B

星置、初回から一気に突き放す

 星置レッドソックスは初回から迷いのない攻めを見せた。1番・池内颯太(6年)がレフト前ヒットで出塁すると、すかさず二盗を成功させ、試合の流れを引き寄せる。続く打者も粘り強く食らいつき、3番・清水口真太朗(6年)がセンター前へ運んで無死満塁。ベンチも応援席の声援も一気に大きくなった。ここで4番・西来惟(6年)の放った打球は内野ゴロとなったが、相手守備の一瞬のほころびを突き、三走・池内に続いて二走・佐々木遥真(5年)もホームへ還り、2点を先制。勢いに乗った打線は止まらない。5番・瀬川瑞貴(6年)、8番・辻諒馬(5年)がしっかりとタイムリーを放ち、この回だけで打者10人の猛攻を展開し、一挙5点を奪った。

 二回に入っても攻撃の手を緩めることはなかった。代打で登場した山口弾(6年)が右中間を鋭く破る2点タイムリーを放ち、ベンチを沸かせる。さらに畳みかけるように追加点を重ね、この回も4点を奪取。序盤二回で試合を完全に掌握した。序盤からの圧倒的な集中力と積極性が、決勝戦という舞台でチーム全体の躍動感を引き出していた。

決勝をチーム一丸で戦った星置レッドソックス
決勝をチーム一丸で戦った星置レッドソックス
渡辺監督の指示に耳を傾ける星置レッドソックスナイン
渡辺監督の指示に耳を傾ける星置レッドソックスナイン

硬さを見せなかった瀬川の投球

 マウンドを託された瀬川瑞貴投手(6年)は、走者を背負っても決して表情を変えなかった。直球と緩いボールを織り交ぜ、淡々と打者を打ち取っていく姿はまさにエースの落ち着き。四回を終えてスコアボードには「0」が並び、ベンチやスタンドに安心感をもたらした。盤石の投球があればこそ、守備もリズムをつかむ。何気ないように見える内野陣のダブルプレーも、実際は大事な局面で確実に成立させる集中力のたまものだった。

 2年連続の挑戦で手にした初優勝。掲げてきたスローガン「凡事徹底」は、華やかな一打や派手な好守だけでなく、普段の練習から小さな積み重ねを大切にしてきた証である。派手さの裏側にある地道な努力――その成果が、ついに栄冠となって結実した瞬間だった。

決勝で安定したピッチングを見せた瀬川投手(星置レッドソックス)
決勝で安定したピッチングを見せた瀬川投手(星置レッドソックス)
初優勝の星置レッドソックス
初優勝の星置レッドソックス

主力欠場の苦境を力に変えた札幌オールブラックス

 一方の札幌オールブラックスは、主力4人を欠く苦しい状況。さらに準決勝、決勝のダブルヘッダーという厳しい条件の中で挑んだ。初回には1番・奥山夕生(6年)がヒットで出塁し得点機を作るも、あと一歩届かない。三回には大橋到馬(6年)、奥山、川村塁翔(6年)の三連打で無死満塁の大チャンス。しかし三ゴロからの「5-4-3」の併殺に倒れ、流れをつかみきれなかった。最後まで瀬川投手を攻略できず、準優勝に甘んじた。それでも準決勝の対東海Fイーグルス戦では奥山の力投もあり、存在感を示した。

決勝に挑んだ札幌オールブラックス
決勝に挑んだ札幌オールブラックス
決勝に挑んだ札幌オールブラックス
決勝に挑んだ札幌オールブラックス
準優勝の札幌オールブラックス
準優勝の札幌オールブラックス

星置レッドソックスと札幌オールブラックス――全国の舞台で得た悔しさと成長

 決勝は9-0とスコア的には大差がついた。しかし、この舞台に立った星置レッドソックスと札幌オールブラックス、両チームを語るには全国の舞台での経験を抜きにすることはできない。

 星置レッドソックスは、北海道チャンピオンシップ協会主催のC-1トーナメントを勝ち抜き、第23回千葉市長杯学童野球選手権大会への出場を果たした。初戦の相手は石川県の強豪・田上ライナーズ。3-1とリードして迎えた最終回でまさかの逆転負けを喫したが、千葉マリンスタジアムでのプレーは子どもたちにとって大きな財産となったに違いない。悔しさの中から学びを得て個々が着実に成長する姿が、このチームの特長だ。準決勝の一幕、渡辺監督が仕事の電話で一時的にベンチを離れた際には、池内颯太主将が即座に円陣を組み、確認事項や注意点を選手たちに伝えていた。修正力と改善力――その適格さはまさにこのチームの強みであり、彼らの未来を明るく照らしている。「あっぱれ」と称したい成長を遂げている。

 一方、札幌オールブラックスは徳島県で行われた「野球のまち阿南第13回少年野球全国大会」に北海道代表として挑んだ。1、2回戦に勝利し、3回戦で惜敗したが、全国ベスト8という快挙を成し遂げた。その戦いぶりは胸を張れるものだった。ストライク杯では主力4人を欠いて出場。1回戦、準決勝と勝利。しかし15日行われた準決勝、決勝と続くダブルヘッダーでは選手層の薄さが不安材料となる場面もあった。それでも普段は控えの立場にある選手たちが躍動し、畠山とく(6年)が粘って放ったタイムリーは象徴的な一打となった。さらに、5年生たちが6年生相手に果敢に挑み、投打で経験を積んだことは来季につながる財産となるだろう。

 大差の決勝スコアの裏には、全国の舞台での悔しさや経験が刻まれている。星置レッドソックスの修正力、札幌オールブラックスの粘りと底力――。どちらも来年への期待を抱かせるに十分なチームである。勝敗の数字を超えて、子どもたちの成長を見届けた大会となった。

トーナメント表

第2回ストライク杯トーナメント表
第2回ストライク杯トーナメント表

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