中学硬式野球の日高リトルシニアへ2月19日、冬季平日練習の様子を取材した。昨秋の全道大会では強豪が揃うCブロックに入り、1勝5敗という結果に終わった同チーム。しかし数字の裏には、確かな手応えと成長も見えていたという。秋の戦いをどう受け止め、冬をどのように過ごしてきたのか。そして4月29日の開幕へ向け、どんなチームを目指しているのか。向井遼コーチや選手たちに話を聞いた。
手応えも感じた秋季全道大会 「思ったより、この子たちできるじゃないか」
昨年の秋季全道大会でチームはCブロックに入り、強豪が揃う厳しい戦いの中で1勝5敗という結果に終わった。
数字だけを見ると苦しい大会にも映るが、向井遼コーチは「思ったより、この子たちできるじゃないかというのが正直な印象でした」と振り返る。
初戦の相手も評判の高いチームだったが、試合を通してまったく歯が立たないという感触ではなかったという。リーグ戦を重ねる中で「意外とうちの子たちもいけるんじゃないか」という手応えを感じる場面が多くあった。
特にピッチャー陣を中心とした守備面、そしてバッティングでも一定の通用する部分が見えた。投手陣が粘り強く試合を作り、攻撃でもチャンスをつくる場面は少なくなかったという。
一方で、敗戦の中には課題もはっきりと見えた。
「選手層の人数の部分が響いた試合もありましたし、投手陣が頑張っている中でも、どこかで細かなミスが出てしまう場面がありました。そのあたりはまだまだ課題ですね」
それでも総じて「よくやってくれたな」というのが首脳陣の率直な感想だった。

冬のテーマは「一番弱いチーム」 敗戦を忘れずに過ごしたオフ
秋の大会を終え、チームは冬の練習へと入った。
そのスタートのタイミングで、髙城幸司監督から選手たちへ強く伝えられた言葉がある。
「お前たちは一番弱いチームなんだぞ。勝てていないことを忘れずに、この冬を過ごそう」
この言葉を胸に、チームはオフシーズンの練習に取り組んできた。
3月上旬からは実戦も予定されている。選抜大会に出場するチームが遠征で訪れ、練習試合を行う予定で、向井コーチは「そこがまず一つの勝負だと考えています」と語る。
強豪との対戦は、自分たちの現在地を知る絶好の機会でもある。
「いきなり全道トップレベルのチームと対戦することで、自分たちの力を試すいい機会になると思っています」
選手たちも徐々に実戦モードへと切り替わり、チームの雰囲気は少しずつ春へ向かっている。

開幕へ向けて 「自信満々の状態でグラウンドに立たせたい」
4月29日に迫るシーズン開幕。向井コーチはチームの軸として、投手陣の存在を挙げる。
「やはりチームとしてはピッチャー中心になると思っています」
春先の練習試合の結果や内容を見ながら最終調整を進めていくが、目指す状態は明確だ。
「できれば開幕の時には、選手たちが『いけるぞ』という自信満々の状態でグラウンドに立てるようにしてあげたいですね」
対戦相手もすでに決まっている。
不安を抱えて試合に臨むのではなく、勝ちにいく覚悟を持ってグラウンドに立つ。そのための準備を、今まさに進めているところだ。
昨秋の悔しさを胸に刻みながら、日高リトルシニアは新たなシーズンへ歩みを進めている。
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主将・白石海吏、全国への思い胸に 日高リトルシニアの新シーズンへ
強豪ひしめく秋季全道大会で得た手応えと課題 「全員で全国へ」の思いを胸に開幕へ挑む
中学硬式野球の日高リトルシニアへ2月19日、冬季平日練習の様子を取材した。昨秋の全道大会では強豪が集まるCブロックで戦い、1勝5敗という結果に終わった同チーム。しかしキャプテンの白石海吏(しらいし・かいり)は、その戦いの中で確かな手応えと課題の両方を感じていたという。秋の経験をどう受け止め、冬をどのように過ごしてきたのか。そして4月29日の開幕へ向けた思いを聞いた。
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強豪相手でも平常心 キャプテンとしてつないだ打線
昨年の秋季全道大会では、全国レベルのチームも含め強豪がひしめくブロックでの戦いとなった。
キャプテンとしてチームを引っ張る白石海吏は「特に大きな緊張はなく、平常心で試合に入ることができました」と振り返る。
試合の中では、仲間たちが打ってつないでいく場面も多かった。その流れの中で白石自身も「自分の打席でも打ってつなげよう」という意識で打席に立っていたという。
大きな動揺もなく、チームとして落ち着いて試合に臨めていたことも印象に残っているという。
声と集中力が左右した試合 見えた攻撃力の課題
結果は1勝5敗。数字だけを見ると厳しい戦いだったが、白石はその中でチームの状態を冷静に見つめていた。
「声が出ている試合と、出ていない試合がありました」
守備に入る際のチェンジの動きや、グラウンド内での声掛けが十分に回らない場面もあり、そこは改善すべき点として感じたという。
また技術面では、打撃に課題を感じている。
「打てる試合と打てない試合の差が大きかったと思います」
攻撃力の安定が、チームの課題として浮かび上がった。
「全員で全国へ」 キャプテンが描く理想のチーム
日高リトルシニアは3月上旬から北海道トップレベルのチームと練習試合を行い、本格的に実戦へ入っていく予定だ。
冬の間に積み重ねてきた練習の成果を試す場でもある。
白石は新シーズンへ向けて、キャプテンとしての思いをこう語る。
「自分たち一人ひとりが、全員で全国に行くという気持ちを持って開幕を迎えたいと思っています」
秋の悔しさを糧に、この冬で少しずつ力を伸ばしてきた日高リトルシニア。
キャプテンの言葉には、チームとしての自信と覚悟がにじんでいた。
4月29日の開幕へ向け、北の球児たちは新たな一歩を踏み出そうとしている。
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白石 海吏(しらいし かいり)
日高リトルシニア/新3年・主将
右投げ、右打ち
163センチ、62キロ
家族は両親と姉と妹の5人。
小学1年生の春に野球を始め、えりも岬野球スポーツ少年団で競技をスタートさせた。
チームをまとめるキャプテンとして、全国大会出場を目標に新シーズンへ挑む。
梅木志龍、悔しさを力に 勝負強い打撃で日高リトルシニアを導く
秋季全道大会で感じた打撃の課題 「得点圏で打てる打者」へ成長を誓う新シーズン
中学硬式野球の日高リトルシニアへ2月19日、冬季平日練習の様子を取材した。昨秋の全道大会では得点圏での打席も多く経験した梅木志龍(うめき・しりゅう)だが、「あまり調子が良くなく、打てなかった」と大会を振り返る。悔しさを胸に、この冬は打撃の課題と向き合ってきた。4月29日の開幕を前に、梅木は「得点圏で打てる打者」を目標に掲げ、勝負強い打撃でチームに貢献することを誓う。
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秋季全道大会で味わった悔しさ 「調子が上がらず打てなかった」
昨秋の秋季全道大会。強豪チームとの対戦が続く中、梅木は何度か得点圏で打席に立つ場面を経験した。
しかし本人は「調子があまり良くなく、打てなかった」と振り返る。
練習を重ねて大会に臨んだものの、思うような結果を残すことができなかった。
原因については「自分の調子が上がっていなかった」と分析する。
試合の中で結果が出ないことへの悔しさは強く、その思いが次の課題へとつながった。
打撃の課題はミート力 冬はタイミングと対応力を意識
大会を通して見えた課題は、打撃のミート力だった。
「ミート力を上げることが必要だと思いました」
現在は、タイミングを合わせることや変化球への対応を意識して打撃練習に取り組んでいるという。
バッティングフォームにも気を配りながら、マシン打撃などを通して実戦に近い形で打撃力向上を目指してきた。
その成果については「調子は上がってきています」と手応えを口にする。
冬の積み重ねが、確実に形になり始めている。
「得点圏で打てる打者へ」 開幕へ向けた勝負の春
日高リトルシニアは3月上旬から、北海道トップレベルのチームや全国大会出場チームとの練習試合を予定している。
梅木にとっては、この冬に積み重ねた成長を試す絶好の機会となる。
「冬の期間でどれだけ成長できたかを試したいです」
その表情には不安よりも、むしろ期待の方が大きいという。
「ワクワクしています」
4月29日の開幕へ向け、目指す状態は明確だ。
ストレートにも変化球にも対応でき、流し打ちもできる打撃。
そして何より、得点圏で勝負強い一打を放つことだ。
「得点圏で打てる打者になりたい」
チームの目標は、まず決勝リーグ進出。
その舞台で勝負強い打撃を見せるため、梅木は新シーズンへ準備を整えている。
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梅木 志龍(うめき しりゅう)
日高リトルシニア/新3年
右投げ、左打ち
167センチ、74キロ
家族は両親と妹2人の5人。
父の影響で野球を始める、JBC日高ブレイブで学童野球を終える。打撃力向上をテーマに冬の練習へ取り組み、新シーズンは勝負強い打撃でチームの勝利に貢献することを目標に掲げている。
守備の要・奥山翔太 一歩目の速さで勝負
新人戦で見せた好守を自信に 声と積極性で日高リトルシニアを引っ張るショート
中学硬式野球の日高リトルシニアで内野の要を担う奥山翔太(おくやま・しょうた)。一歩目の速さを武器にショートのポジションで存在感を放つ。守備では冷静さと積極性を併せ持ち、チームを支える存在だ。4月29日の開幕を前に、守備の意識やチームへの思い、そして今季の目標について話を聞いた。

一歩目の速さが武器 ショートで光る反応力
奥山の守備の持ち味は「一歩目の速さ」にある。
ショートという守備の要のポジションで、打球への反応の速さが大きな強みだ。
特に得意としているのは二遊間側の打球。
新人戦の北空知深川戦では、二死の場面でセンターに抜けるような打球を落ち着いてさばき、アウトを奪ったプレーが強く印象に残っているという。
速い打球に対しては「体を少し横にして入るようにして、ボールの入り方を見やすくすること」を意識している。
わずかな動きの工夫が、安定した守備につながっている。
守備を引き締める声 人任せにしない積極性
奥山が守備で大切にしているのは「声」だ。
「声がないと守備も盛り上がらない」と話すように、チーム全体の守備の雰囲気づくりには欠かせない要素だと感じている。
そのため、自分から率先して声を出すことを心掛けている。
「人任せにするんじゃなくて、自分が一番目立つくらいの気持ちでやりたい」
守備での積極性と責任感が、ショートというポジションでの存在感をより際立たせている。
強豪との練習試合へ 開幕初戦で流れをつかむ
日高リトルシニアは3月上旬から、とかち帯広や札幌北など北海道の強豪チームとの練習試合が予定されている。
奥山はその試合を「食らいついて倒す気持ちで臨みたい」と語る。
シーズン開幕は4月29日。
奥山が意識しているのは、何よりも初戦の重要性だ。
「最初の試合が大事だと思うので、初戦でしっかり勝ってチームが流れに乗れるようにしたい」
少年野球時代からショートを守り、キャプテンも務めてきた経験を持つ奥山。
守備の要として、今季もグラウンドでチームを支える。
目標は全国大会出場、そしてベスト4進出。
その挑戦が、まもなく始まる。
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奥山 翔太(おくやま しょうた)
日高リトルシニア/新3年
右投げ、右打ち
168センチ、56キロ
家族は両親と弟と妹の5人。
幼稚園の頃から野球に親しみ、小学4年生から新冠野球スポーツ少年団で本格的に少年野球を始める。少年野球時代はショートとキャプテンを務めた。現在は日高リトルシニアで守備の要としてチームを支え、全国大会出場とベスト4進出を目標に新シーズンへ挑む。
フォトグラフ






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協力:日高リトルシニア
