札幌北、北広島中央、旭川西、札幌円山、小樽――。それぞれの事情、それぞれの覚悟を胸に、日本選手権北海道予選へ挑む
中学硬式野球のリトルシニア北海道連盟は5月24日、春季全道大会決勝終了後、日本選手権北海道予選を含む5大会(日本選手権、北ガス杯、ゼット旗杯、JAL1年生大会、秋季全道新人戦)の組み合わせ抽選会を行った。
抽選会には各チームを代表する選手たちが参加。全国準優勝の誇りを背負う札幌北、“ゼロからの挑戦”となる北広島中央、北海道制覇を見据える旭川西、少数精鋭で挑む札幌円山、そして昨秋の雪辱を誓う小樽――。
それぞれが異なる背景と想いを抱えながら、“夏の全国切符”を目指す戦いへ挑む。
抽選を終えた主将たちの表情には、緊張、不安、そしてそれ以上に「この夏に懸ける覚悟」がにじんでいた。
全国準優勝の誇りを胸に再び頂へ――札幌北リトルシニア主将・近藤健翔が見据える“3冠”
対戦カード:札幌北×札幌中央
札幌北リトルシニアの主将・近藤健翔(前田リトル出身/3年)は、組み合わせ決定後も浮かれた様子を見せなかった。
「正直、なんとも言えないです。いいとも悪いとも言えない感じですね」
その表情には、今春の全国選抜大会で全国準優勝を果たしたチームの主将としての責任感と、北海道の頂点を争う戦いの厳しさを知るからこその緊張感がにじんでいた。
近藤がまず名前を挙げたのは、春に敗れた札幌新琴似リトルシニアだった。
「もちろん春で負けた新琴似さんです」
さらに同じ山には、とかち帯広リトルシニアなど全国レベルの実力チームも並ぶ。
「道内には、晴れの舞台で戦いたかったチームもたくさんいる。そのチームたちを倒せるように頑張りたいです」
北海道王者を決める戦いに、“楽な相手”など一つもない。それでも札幌北は、全国準優勝という結果に甘えることなく、再び頂点を目指して戦いへ挑む。
近藤自身の個人目標は、「チームに貢献できるプレーをすること」。派手な数字ではなく、“勝つために必要な仕事”へ意識を向けているところに、主将らしさが表れていた。
そして、チーム目標は明確だ。
「日本選手権大会出場。そして、日本選手権道予選、北ガス杯、ゼット旗杯の3大会優勝です」
全国準優勝チームとして迎える新シーズン。周囲からの注目も期待も大きい。それでも近藤は最後に、静かに、しかし力強くこう語った。
「札幌北リトルシニアはやるので、そこに注目して見ていただければと思います」
再び全国の舞台へ――。
北の強豪の新たな挑戦が、ここから始まる。

“ゼロからの挑戦”へ――北広島中央リトルシニア主将・井部太雅が誓う「恩返しの夏」
対戦カード:北広島中央×苫小牧
今年、新たに誕生した北広島中央リトルシニア。手続き上の関係から春季全道大会への出場は叶わず、6月6日に開幕する日本選手権北海道予選が、3年生として初の公式戦となる。
それでも、チーム内に漂う空気は決して後ろ向きではない。
抽選会を終えた主将・井部太雅(青葉シャークス出身/3年)は、静かな口調の中に闘志をにじませた。
「新琴似さんがいるブロックなんで、なんとか勝ち上がって対戦できたらいいなと思っています」
目指すのは、北海道の頂点。その道のりが簡単ではないことも理解している。それでも、北広島中央はここまで着実に準備を積み重ねてきた。
「練習試合を多く組んでもらっているので、試合運びをうまくできるように調整してきました」
公式戦未経験のチームだからこそ、“試合慣れ”をテーマに掲げながら実戦を重ねてきた。新チームとしての不安もある一方で、「早く戦いたい」という高揚感も日に日に強くなっている。
井部自身は主将として、攻守両面でチームを支える覚悟を持つ。
「キャプテンとして引っ張っていきたいですし、セカンドを守っているので、ピッチャーから信頼される守備をしたいです」
派手さよりも、仲間から信頼される存在へ――。その言葉には、主将としての責任感が詰まっていた。
そして、チームとして強く抱いているのが“恩返し”の気持ちだ。
「親に本当に支えてもらっているので、なんとか恩返しできるように頑張りたいです」
新チーム立ち上げからここまで、多くの支えがあった。環境づくりに奔走した指導者、送り迎えやサポートを続ける保護者――。その思いを背負い、選手たちはグラウンドへ立つ。
最後に井部は、力強く言葉を締めくくった。
「夏、なんとしても日本選手権を取って恩返ししたいです」
北広島中央リトルシニア――。
ゼロから始まったチームの挑戦が、いよいよ幕を開ける。

“北海道1位”を本気で狙う――旭川西リトルシニア主将・遠藤晴人が挑む勝負の夏
対戦カード:旭川西×札幌東
日本選手権北海道予選の組み合わせ抽選を終え、旭川西リトルシニアの主将・遠藤晴人は、静かに手応えを口にした。
「全然いけるブロックだと思います」
自信と覚悟。その両方がにじむ言葉だった。
チームはここまで、打力強化をテーマに準備を重ねてきた。
「バッティングをたくさんやって、いい準備をしてきました」
短い言葉の中にも、“この大会に懸ける思い”が詰まっていた。日本選手権北海道予選は、各チームにとって夏最大の目標とも言える舞台。だからこそ、旭川西もこの大会へ照準を合わせ、実戦と練習を積み重ねてきた。
遠藤自身は、主将としての責任を強く意識している。
「キャプテンなので、しっかりチームを全国に導けるようにしたいです」
自分が先頭に立ち、チームを引っ張る――。その覚悟が、主将の表情からも伝わってくる。
そして、チーム目標は明確だ。
「北海道1位を取って、全国へ行くことです」
北海道を勝ち抜かなければ、全国への道は開けない。強豪ひしめく北海道の舞台で頂点を奪い取る。その強い覚悟が、旭川西リトルシニアの原動力になっている。
最後に遠藤は、力強く意気込みを語った。
「選手権が一番大事な大会なんで、そこで優勝できるように頑張ります」
全国への切符を懸けた夏――。
旭川西リトルシニア主将・遠藤晴人の戦いが、いよいよ始まる。

“6人の3年生”が挑む全国への道――札幌円山リトルシニア主将・佐藤壮真の覚悟
対戦カード:札幌円山×函館港西
日本選手権北海道予選の組み合わせ抽選を終え、札幌円山リトルシニア主将・佐藤壮真(西琴似パンダーズ出身/3年)は、静かに闘志を燃やしていた。
「十分、上を目指せるブロックだと思います。全身全霊で上を目指して頑張っていきたいです」
その言葉には、主将としての責任感と、この夏へ懸ける強い想いが込められていた。
今年の札幌円山リトルシニアは、3年生が6人しかいないチームだ。決して人数に恵まれているわけではない。だからこそ、この冬は“一人ひとりの力”を高めることに重点を置いてきた。
「一人一役ではなく、一人でいろんな役割ができるように。それぞれの力を伸ばせるよう、この冬頑張ってきました」
少人数だからこそ、誰か一人に頼ることはできない。打撃、守備、走塁、声掛け――。それぞれが複数の役割を担いながら、チームとして戦う力を磨いてきた。
佐藤自身も、主将として“チームをまとめること”を強く意識している。
「まずはキャプテンとして、チームをしっかりまとめられるように意識しています」
派手な言葉ではない。しかし、その一言には、仲間を思う責任感と覚悟がにじむ。
チームとして掲げる目標は、「一戦一戦を全力で戦い、全国へ行くこと」。
強豪がひしめく北海道の舞台。簡単な戦いなど一つもない。それでも、少数精鋭だからこその結束力を武器に、札幌円山リトルシニアは全国への道へ挑む。
最後に佐藤は、力強く意気込みを語った。
「札幌円山リトルシニアは、なんとしても全国を目指します」
6人の3年生が挑む夏――。
その戦いが、いよいよ始まる。

“昨秋の借り”を返す夏へ――小樽リトルシニア・中山賢士朗が誓う逆襲
対戦カード:小樽×大空
日本選手権北海道予選の組み合わせ抽選を終えた小樽リトルシニア・中山賢士朗(小樽中央JBC出身/3年)。その表情には、静かな闘志がにじんでいた。
「昨年の秋も初戦が大空さんだったので、今回は一矢報いたい気持ちがあります」
初戦の相手は、昨秋の秋季全道大会でも対戦した強豪・大空リトルシニア。苦い記憶が残る相手との再戦に、中山はリベンジへの強い想いを抱いている。
「初戦から全力でぶつかっていきたいです」
小樽リトルシニアは、この日本選手権北海道予選へ向け、冬場から走り込みを徹底してきた。
「冬は走り込みをやってきたので、それを試合で出したいです」
体力面だけではなく、精神面の強化にもつながったという。苦しい場面でも下を向かず、最後まで戦い抜く――。その土台を、この冬で築き上げてきた。
中山自身の個人目標も、“気持ち”を大切にしたものだった。
「試合中、負けていても前を向いてプレーしたいです」
点差や流れに左右されず、最後まで仲間を鼓舞し続ける。その姿勢には、チームを背負う覚悟が感じられる。
そして、チームとして掲げる目標は明確だ。
「団結力で大空さんに勝ちたいです」
技術だけではない。“全員で戦う”という気持ちを武器に、小樽リトルシニアは強豪撃破へ挑む。
最後に中山は、力強く目標を口にした。
「日本選手権で優勝して、ジャイアンツカップへ出場したいです」
昨秋の悔しさを胸に――。
小樽リトルシニアの“逆襲の夏”が、いよいよ始まる。

協力:一般財団法人 日本リトルシニア中学硬式野球協会 北海道連盟
