2点先制も終盤に逆転許す 森徹監督「負けるべくして負けた」――徹底の先にある成長へ
大阪府などで開催中の「JA共済杯第32回全国選抜野球大会」に北海道代表として出場したとかち帯広リトルシニアが、3月26日の初戦で惜しくもサヨナラ負けを喫した。序盤は理想的な展開で主導権を握ったが、終盤にミスが重なり逆転を許した一戦。森徹監督は試合後、「負けるべくして負けた」と厳しく振り返りながらも、その言葉の裏にはチームへの確かな期待と覚悟がにじんでいた。
イニングスコア
◆1回戦(3月26日、南港中央球場)
とかち帯広リトルシニア(北海道)2-3千葉西リトルシニア(関東)
とかち帯広
0011000=2
0001011=3
千葉西
(と)山田朔、山田岳-菊池
(千)堤-渡
▽三塁打:長谷川(千)
▽二塁打:山田朔(と)
主導権握るも、勝利あと一歩届かず
とかち帯広は三回、二死から浦城 尚(新3年・ウエストマリナーズ出身)の内野安打をきっかけに流れをつかむ。続く眞野優(新2年・豊成ファイターズ出身)の中前打で相手守備の乱れを突き、浦城が一気に生還。好走塁もあり貴重な先制点を奪った。
さらに四回には山田朔太郎(新3年・若葉野球少年団出身)の右中間二塁打で好機を広げると、中村倖音(新2年・ウエストマリナーズ出身)の犠打で三進。一死三塁から山田岳(新3年・柳町イーグルス出身)が冷静にスクイズを決め、2-0と理想的な形でリードを広げた。
しかし、その裏から流れが変わる。一死から三塁打を浴びると犠飛で1点差。六回にも犠飛で同点に追いつかれ、迎えた最終七回。ミスが重なり一死三塁のピンチを招くと、バッテリーミスで決勝点を献上。2-3のサヨナラ負けとなった。



「負けるべくして負けた」指揮官の自己責任
試合後、森徹監督は厳しい言葉で振り返った。
「こんなチームがと笑われるかもしれませんが、本気で決勝を見据えた投手起用で初戦に挑みました」
先発・山田朔太郎は粘り強い投球で試合をつくったが、徐々に相手打線に捉えられた。
「2~3点で交代と考えていたが、朔太郎が踏ん張ってくれた。ただ四回以降は捉えられ始めた」
それでも指揮官は敗因を明確に断じた。
「七回は3つのミス。負けるべくして負けた。今日敗れたのは私の采配です」
選手をかばい、自らに責任を引き受ける姿勢。その言葉の重さが、チームの現在地を物語っていた。

“徹底”の意味を突きつけられた一戦
今後の課題について、森監督は迷いなく言い切った。
「凡ミスをなくすこと。基本をもっと突き詰めることの重要性を痛いほど感じた」
冬の間、基礎を積み重ねてきたチーム。しかし――
「1イニングに3つのミスが重なった。大阪に来てからもバント処理に時間を割いてきたが…」
そして、印象的だったのはその“徹底”の定義だ。
「周りが“そこまでやるの?”と思うくらい。少し気持ち悪いくらいが徹底だと思う」
この言葉こそ、チームが次のステージへ進むための核心と言える。
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少数精鋭の挑戦は続く
森監督は語る。
「うちは選ばれた選手たちではない。だからこそ全員が主力。控えはいない」
それでも目標は明確だ。
「北海道の大会はすべて決勝進出を目指す。そして日本選手権優勝へ」
敗戦の中でも、成長の芽は確かにあった。眞野投手の台頭など、冬を越えて伸びてきた選手もいる。
27日は甲子園観戦、28日は枚方リトルシニアとのオープン戦を予定。全国の空気を肌で感じながら、チームは再び前を向く。
悔しさは、次への燃料になる。
この一敗を「経験」で終わらせるのか、「進化」に変えるのか。
とかち帯広の本当の戦いは、ここから始まる。
フォトグラフ
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協力:とかち帯広リトルシニア
