全国選抜準優勝の実力を胸に、北海道代表として再び全国の舞台へ。目指す先は「もう一度、日本一への挑戦」
全国制覇まであと一歩――。
その悔しさを胸に、再び全国の舞台へ帰ってくる。
中学硬式野球の札幌北リトルシニアが、7月22日から佐賀県を中心に開催される「JA共済第17回林和男旗杯野球大会」に北海道代表として2年連続13度目の出場を果たす。開会式は22日午後3時から行われ、競技は23日に開幕。札幌北リトルシニアは大会初日の第1試合で、開催地・九州連盟の大分南リトルシニアと対戦する。
今春の全国選抜大会では北海道勢初となる決勝進出を果たし、準優勝という歴史を刻んだ。しかし、夏の日本選手権北海道大会ではあと一歩届かず、全国最高峰の舞台への切符を逃した。それでもチームは立ち止まらない。再び全国制覇を目標に掲げ、北海道代表として佐賀へ乗り込む。
全国選抜準優勝が示した札幌北の実力
札幌北リトルシニアは北海道を代表する強豪として長年全国の舞台で存在感を示してきた。
2003年には北海道連盟創立30周年記念全国大会で初優勝を果たし、日本一の栄冠をつかんだ歴史を持つ。その伝統を受け継ぐ今年のチームもまた、高い実力を全国へ証明してきた。
その象徴となったのが、3月に大阪府などで開催された「JA共済第32回日本リトルシニア全国選抜大会」だった。
北海道代表として出場した札幌北は、一戦一戦勝ち上がり、北海道勢として初となる決勝進出を達成。決勝では守山リトルシニアと九回タイブレークにもつれ込む熱戦を演じ、6―7で惜敗したものの、準優勝という快挙を成し遂げた。
あと一歩で全国制覇という経験は、選手たちに確かな自信を与えた一方で、「日本一まであと一勝」という強烈な悔しさも残した。
その経験こそが、今の札幌北リトルシニアの原動力となっている。

夏の夢は途絶えても、挑戦は終わらない
春に全国準優勝を経験したチームが目指したのは、もちろん夏の最高峰「日本選手権」だった。
北海道大会では全国制覇を目標に掲げて戦い続けたが、準決勝で強豪・とかち帯広リトルシニアとの接戦に敗れ、夢はあと一歩で途絶えた。
日本選手権への切符は逃した。
しかし、その敗戦によって今年のチームの価値が色あせることはない。
全国選抜で証明した実力も、積み重ねてきた努力も何一つ消えたわけではない。
だからこそ林和男旗は、新たな挑戦の舞台となる。
再び全国制覇を目標に掲げる理由は明確だ。
このチームには、それだけの力がある。

三本柱が支える安定した投手陣
今年の札幌北最大の強みは、試合を安定してつくる投手力にある。
中心となるのは、笠井心雅(緑苑台ファイターズJr出身・3年)、宮崎煌大(星置レッドソックス出身・3年)、荒岡光政(東グレートキングス出身・3年)の3投手だ。
タイプの異なる3人が試合状況に応じてマウンドを託され、ゲームメークを担う。
一人に頼るのではなく、複数投手で試合を組み立てられることは、全国大会のような短期決戦では大きな武器となる。
連戦が続く大会だからこそ、投手層の厚さは勝ち進むために欠かせない要素となる。



出塁から得点へ――攻撃陣が描く勝利の形
攻撃では、上位打線がチャンスを演出し、中軸が確実に返す形が勝利への鍵となる。
高い出塁率が期待される部田香輔(緑苑台ファイターズJr出身・3年)と、水沼泰聖(北発寒ファイヤーズ出身・3年)が攻撃の起点となる存在だ。
塁上を賑わせ、得点圏へ走者を送り込む。
そして中軸が勝負強さを発揮し、得点へ結び付ける。
派手さだけではない。
一つひとつの出塁、一つひとつの進塁を積み重ねながら得点へつなげていく。
札幌北らしい粘り強い攻撃が、全国の舞台でも武器となる。

積み重ねてきた日々が全国で試される
全国大会は一週間だけの戦いではない。
その舞台へ立つために積み重ねてきた毎日の練習こそが、本当の勝負である。
札幌北リトルシニアでは現在、平日の活動を水曜日と木曜日の2日間に集約している。
水曜日はフィジカル強化を中心としたトレーニング。
全国レベルの試合で最後まで戦い抜くための身体づくりに重点を置く。
一方、木曜日は守備連係を中心とした実戦練習。
暗くなるまで繰り返されるノックや連係プレーを通じて、試合で求められる判断力とチームワークを磨き続けている。
全国では一つのミスが勝敗を分ける。
だからこそ日々の反復を何より大切にしてきた。
積み重ねてきた練習が、全国の舞台でどこまで通用するのか。
選手たちは、その答えをグラウンドで示そうとしている。



「自然体」で全国へ――相手を敬い、自分たちの野球を貫く
松本竜輔監督は全国大会を前に、気負いを感じさせる言葉を口にすることはなかった。
「全国でもいつも通りやるだけ。力も入れず、力を抜かず、自然体で挑みます」
全国大会だからといって特別な野球をする必要はない。相手がどこであっても、自分たちが積み重ねてきた野球を貫くことが何より大切だという考えだ。
もちろん、全国に集うチームは各地区を勝ち抜いてきた実力チームばかり。一つとして楽な試合はないことを十分理解している。だからこそ相手を過小評価することもなく、必要以上に意識することもない。
松本監督は静かに続ける。
「今までの練習の成果を出せば、おのずと結果もついてくる」
勝利だけを追い求めるのではなく、積み重ねてきた日々を信じ、目の前の一戦一戦に全力を尽くす。その先に結果があるという揺るぎない信念が、この言葉には込められている。
全国の強豪への敬意を忘れず、自分たちの野球を信じて戦う――。その自然体の姿勢こそが、札幌北リトルシニアの強さなのである。

北海道代表として、もう一度全国の頂点へ
今回、全国へ向かう3年生は21人。
仲間と過ごす最後の夏に、それぞれが特別な思いを抱いて佐賀へ向かう。
対戦相手だけではない。
北海道とは大きく異なる南国・九州の暑さも、選手たちにとっては乗り越えなければならない試練となる。
それでも、このチームは数々の経験を重ねてきた。
全国準優勝という誇り。
日本選手権を逃した悔しさ。
そして、もう一度全国制覇を目指すという強い決意。
そのすべてを胸に、札幌北リトルシニアは再び全国の舞台へ挑む。
初戦は7月23日、第1試合。
相手は九州・大分南リトルシニア。
北海道代表として、そして全国準優勝チームとして、一球一球に思いを込める戦いが始まる。
悔しさを知る者だけが見える景色がある。
その先に待つ頂点を目指し、札幌北リトルシニアの新たな挑戦が幕を開ける。

ベンチ入りメンバー
指導者
▼監督
㉚松本 竜輔(50)
▼コーチ
㊵荒岡 光太郎(45)
㊿笠井 剛(51)
選手
①笠井 心雅(かさい しんが)
3年・緑苑台ファイターズJr.出身
②松野 栞侑(まつの しゆう)
3年・北発寒ファイヤーズ出身
③佐藤 璃英(さとう りえい)
3年・緑苑台ファイターズJr.出身
④水沼 泰聖(みずぬま たいせい)
3年・北発寒ファイヤーズ出身
⑤近藤 健翔(こんどう けんと)
3年・前田リトル出身
⑥酒井 駿(さかい しゅん)
3年・厚別アトムズスポーツ少年団出身
⑦大門 賢佑(だいもん けんすけ)
3年・岩見沢学童野球クラブ出身
⑧荒岡 光政(あらおか こうせい)
3年・東グレートキングス出身
⑨部田 香輔(とりた こうすけ)
3年・緑苑台ファイターズJr.出身
⑩宮崎 煌大(みやざき こうだい)
3年・星置レッドソックス出身
⑪藤田 桃成(ふじた とうせい)
3年・緑苑台ファイターズJr.出身
⑫岩崎 紘(いわさき こう)
3年・いずみ野ドリームズ出身
⑬山長 稜空(やまなが りく)
3年・伏古ファイターズ出身
⑭大村 寛将(おおむら ひろまさ)
3年・元江別アニマルズ出身
⑮池谷 航(いけや わたる)
3年・拓北スパイダース出身
⑯高橋 颯(たかはし そう)
3年・岩見沢学童野球クラブ出身
⑰髙橋 瞭太(たかはし りょうた)
3年・緑苑台ファイターズJr.出身
⑱奥山 徹平(おくやま てっぺい)
3年・拓北スパイダース出身
⑲三森 叶(みつもり きょう)
3年・岩見沢学童野球クラブ出身
⑳中村 唯楓(なかむら いぶき)
3年・東グレートキングス出身
㉑小玉 慎太郎(こだま しんたろう)
3年・厚別桜台パワーズ出身

全国大会までの軌跡
第54回日本選手権北海道大会
◆3位決定戦(6月21日)
〇 2-1 岩見沢
◆準決勝(6月20日)
● 5-6 とかち帯広
◆準々決勝(6月14日)
〇 3-2 日高
◆3回戦(6月13日)
〇 11-3 大空
◆2回戦(6月7日)
〇 13-0 札幌中央

林和男旗杯・全国トーナメント表
札幌北分.png)

協力:札幌北リトルシニア
