生野勇輝監督のもと、都市対抗と岡山開催の全国大会へ 主将・湊隼也を中心に「CS札幌選抜の野球」をつくる
北海道チャンピオンシップ協会に加盟する札幌市内のチームから選ばれた小学6年生16人で構成されるCS札幌選抜が、新たな挑戦へ向けて動き出した。10月には苫小牧市で行われる北海道学童都市対抗戦、11月には岡山県で開催される「第2回作州宮本武蔵旗争奪全日本小学生野球選手権岡山大会」への出場が決まっている。9月6日、札幌市西区の農試公園でチーム結成後2回目となる公式練習が行われ、発行人・大川祐市がナイター練習を取材。生野勇輝監督をはじめ、主将の湊隼也(札幌オールブラックス)、坂本喜優(SD GREATES)、大沢翔平(北発寒ファイヤーズ)、松井應汰(新陽スターズ)に、チームへの思いや大会へ懸ける意気込みを聞いた。
16人の力を束ね、「1点をどう取るか」
今年のCS札幌選抜は16人編成。生野勇輝監督は、一人ひとりの出場機会を確保しながら、個々の力をチームとしてどう束ねるかを重視する。昨年と比べても長打力、走力、球の強さに手応えを感じており、今後は実戦を重ねながら「1点をどう取るか」を突き詰めていく。

湊主将を中心に、それぞれの強みを結集
主将を任された湊隼也は「全国大会で絶対優勝するチームをつくる」と力強く宣言。声で仲間を引っ張り、「CS札幌選抜の野球」をつくることを目標に掲げる。
投手陣では、キレのあるストレートが持ち味の坂本喜優が「全国大会でMVPを取りたい」と意欲。捕手の大沢翔平は投手とのコミュニケーションを重視し、「全国大会の決勝でマスクをかぶりたい」と大舞台を思い描く。
遊撃手、投手として期待される松井應汰も、守備範囲の広さや緩急を生かした投球に加え、「声でみんなを鼓舞したい」とチームへの貢献を誓う。
都市対抗、そして岡山の全国舞台へ
それぞれの所属チームで培ってきた力を持ち寄る16人。まずは北海道学童都市対抗戦、そしてその先に待つ岡山の全国舞台へ。個々の能力を一つの力に変えながら、CS札幌選抜が短い秋の中で一つのチームへと成長していく。

16人で挑むCS札幌選抜 全国の頂点と、その先の成長を見据えて
CS札幌選抜を率いる生野勇輝監督は、選手選考について、北海道チャンピオンシップ協会に加盟する札幌市内のチームを対象に、各大会でのプレーや札幌選抜のセレクションなどを通じて選手を見極めてきたと説明する。
昨年は18人で編成したが、今年は16人に絞った。人数を抑えることで、一人ひとりの出場機会をより多く確保できるという狙いもある。
「18人だとなかなか出場機会をつくるのも難しい。今年は16人でいいかなということで16人にしました」
チームがまず見据えるのは、10月に苫小牧市で行われる北海道学童都市対抗戦。そして、その先には11月に岡山県で開催される「第2回作州宮本武蔵旗争奪全日本小学生野球選手権岡山大会」が待っている。
大会に出場する以上、目標はもちろん優勝だ。しかし、生野監督が選抜活動に求めているものは勝敗だけではない。
「各チームの素晴らしい選手が集まっているので、一緒にプレーする中で参考にできるところもあると思います。投げる球の強さだったり、足の速さだったり、スピード感も自分のチームとはまた違う。そういう環境の中で自分をより高めてもらって、次のステップに進んでほしい」
小学6年生にとって、この秋は学童野球の集大成であると同時に、中学野球へ向かう準備期間でもある。生野監督は、小学生の野球を長い野球人生の「始まり」と捉える。選抜というレベルの高い環境で互いに刺激を受け、それぞれの成長につなげてほしいという思いがある。

昨年以上のスケール感 長打力、走力、球の強さに手応え
結成間もないチームだが、生野監督は今年のメンバーに昨年とは違った可能性を感じている。
「去年のチームは総合力はありましたけど、長打力という部分では少し物足りなさもありました。今年は体の大きい選手も多いですし、走れる選手もいる。投げる球が強い選手もいるので、現時点では去年よりスケールアップしている感じはします」
一方で、昨年のチームは活動を重ねるごとに選手同士がかみ合い、チームとして大きく成長していったという。今年も個々の能力を一つの力にまとめられるかが大きなポイントになる。
「去年はやっていくごとに上手になって、チームとして一つになって強くなっていったと思います。今年もそういうふうになっていけば、ある程度までいけるんじゃないかなと初回の練習を見て感じました」
個々の能力が高い選抜チームだからこそ、次に求められるのはチームとしての完成度だ。サインプレーや連係を確認しながら、ポジションや投手陣の役割を見極めていく。
そして、生野監督が勝ち上がるためのポイントとして挙げるのが、「1点をどう取るか」だ。
「選抜の大会になれば、本当にいいピッチャーがたくさん出てくる。うちのピッチャー陣も失点を少なくして、取れる時にしっかり点を取る。打つだけでは簡単にはいかないと思うので、足を絡めたり、細かいところをやりながら1点を取っていきたい」
長打力や走力を備える一方、それだけに頼らない。好投手を相手にした時、走塁や小技を絡めながら、いかに少ない好機を得点につなげられるか。全国を見据えれば、そうした野球も必要になる。

実戦を重ね、10月へチームを仕上げる
CS札幌選抜は今後、江別選抜、札幌選抜、後志選抜などとの実戦を予定しているほか、10月にはOB戦や苫小牧の選抜チーム、石狩選抜との試合も組みながら、チームの完成度を高めていく。
昨年は9月下旬から本格的な活動を始めたが、今年は9月上旬から始動。例年以上に準備期間を確保できることもプラス材料だ。
守備ではすでに複数の選手が持ち味を見せており、センターラインを中心にチームの骨格も少しずつ見え始めている。一方、投手陣の構成や各ポジションについては、まだ見極めの段階。今後の実戦を通じて適性や調子を確認しながら、最も力を発揮できる布陣を探っていく。
16人の精鋭が、それぞれのチームで培ってきた力を持ち寄るCS札幌選抜。個の力を一つに束ね、接戦で「1点を奪い、1点を守る」チームへ――。10月の北海道学童都市対抗戦、そして11月の岡山で待つ全国舞台へ向け、チームづくりは始まったばかりだ。

2026CS札幌選抜メンバー
指導者
▼監督
㉚生野 勇輝(いくの ゆうき)
所属:札幌オールブラックス
▼コーチ
㉙佐藤 貴明(さとう たかあき)
所属:東海Fイーグルス
選手
⑩湊 隼也(みなと しゅんや)
所属:札幌オールブラックス
①高橋 遼(たかはし りょう)
所属:札幌南JBC
④桒重 幸大(くわしげ こうだい)
所属:屯田ベアーズ
⑧倉知 周市郎(くらち しゅういちろう)
所属:幌南ファイターズ
⑪坂本 喜優(さかもと よしひろ)
所属:SD GREATES
⑰菅原 聖大(すがわら しょうた)
所属:札幌オールブラックス
⑱松井 應汰(まつい おうた)
所属:新陽スターズ
⑲山下 元気(やました げんき)
所属:平岡カウボーイズ
㉑澤田 光琉(さわだ ひかる)
所属:SD GREATES
㉒大沢 翔平(おおさわ しょうへい)
所属:北発寒ファイヤーズ
㉓丸山 日向汰(まるやま ひなた)
所属:平岡カウボーイズ
㊸安達 優陽(あだち ゆうや)
所属:新陽スターズ
㊹折戸 大悟(おりと だいご)
所属:手稲山口メッツ
51 河村 拓翔(かわむら たくと)
所属:北発寒ファイヤーズ
55 大巻 颯太(おおまき そうた)
所属:屯田ベアーズ
99 坂東 孝志郎(ばんどう こうしろう)
所属:新陽スターズ
初の主将・湊隼也 「全国大会で絶対優勝するチームをつくる」
CS札幌選抜の主将を任された湊隼也。これまでキャプテンを務めた経験はなく、事前に知らされていなかった突然の指名に驚いたという。それでも、新たな役割を託されたことで気持ちは一気に高まった。
「すごくびっくりしました。キャプテンは初めてなので緊張しましたけど、絶対やってやるぞ、全国大会で絶対優勝するチームをつくるぞという気持ちになりました」
普段はそれぞれの所属チームでライバルとして戦っている選手たちが、今度は同じユニホームを着て一つの目標へ向かう。結成からまだ間もないものの、湊は早くも仲間たちとの距離が縮まりつつあることを感じている。
「いろいろなチームから集まっていますけど、みんなすごく声が出ています。ミスをしても声を掛け合っているし、すごく話しやすい。いいチームだと思います」
初めて務める主将として、最も大切にしたいのも「声」だ。
「みんなに声を掛けて引っ張っていきたい。みんなが安心してプレーできる雰囲気をつくりたいです」
選抜チーム同士がぶつかる大会では、苦しい展開も当然予想される。そんな時こそ自らが先頭に立つ。
「チームで一番声を出して、雰囲気を良くして、チームを引っ張りたいです」
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投手力と堅い守りに手応え
活動が始まって間もない中でも、湊は仲間たちの能力の高さを感じ取っている。特に印象を受けているのが投手陣だ。
「ピッチャー陣は球が速くて、コントロールもいい。相手からしたら打ちづらいと思います」
守備についても、内野には安定感のある選手がそろい、外野にも俊足を生かした広い守備範囲を持つ選手がいる。各チームから力のある選手が集まった選抜チームらしく、湊は守備力にも手応えを感じている。
一方、攻撃では積極的に打って得点を奪う野球を思い描く。
「打撃では、打って打って勝つチームにしたいです。守備ではミスをすることもあると思うけど、そのミスを少なくして、堅く守っていきたいです」
まず挑む北海道学童都市対抗戦では、道内各地区の選抜チームが相手となる。そして11月には岡山県で全国大会が待っている。
全国の舞台を見据えれば、これまで以上に球速のある投手や体格に恵まれた選手との対戦も予想される。
「全国には球の速いピッチャーもいるし、体の大きな選手もいると思います。競った試合の中で、相手の一つのミスを点につなげて勝ちたいです」
自分の結果より、チームのための一本を
湊が目指すのは、ただ自分が打つことだけではない。状況に応じた打撃で得点につなげることを意識する。
「例えば無死一塁だったら、内野フライを上げるのではなく、しっかりゴロを打って走者を進める。そういうプレーでチームに貢献したいです」
そしてチームとして掲げる最大の目標は、全国大会優勝だ。
ただ、湊の言葉にはもう一つ大切な目標があった。
「それぞれのチームにそれぞれの野球があると思いますけど、みんなで『CS札幌選抜の野球』をしていきたいです」
異なるチームで培ってきた16人の力を一つにまとめ、新たなチームの野球をつくり上げる。その中心で声を出し続けるのが、初めて主将という大役を背負った湊だ。
北海道学童都市対抗戦、そして岡山での全国大会へ――。
「全国大会で絶対優勝する」
その強い決意を胸に、湊隼也が16人の仲間を引っ張る。
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【プロフィール】
湊 隼也(みなと・しゅんや)
札幌オールブラックス・6年
右投げ、右打ち
身長153センチ、体重41キロ
家族は両親と妹の4人家族。
野球を始めたのは年中の頃。札幌白石リトルリーグで硬式野球を始め、小学3年生頃までプレーした。その後、「もっと試合をしたい」という思いから軟式野球へ転向。小学4年生から札幌オールブラックスでプレーしている。
所属チームではセンターを守り、打順は3番。CS札幌選抜でもクリーンアップを担うことを目標にしている。
キレのあるストレートが武器 坂本喜優「全国大会でMVPを取りたい」
CS札幌選抜の投手陣で、キレのあるストレートを投げ込む坂本喜優。外野を守っても力強い送球を見せるなど、その強肩は大きな持ち味の一つだ。
自身も一番の武器に挙げるのが「肩の強さ」。ファイターズジュニアの一次セレクションでは遠投62メートルを記録し、投手としては今年5~6月頃に最速102キロを計測した。
「自分の強みはスピードボールです」
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数字以上に印象的なのが、腕を振って投げ込むキレのあるストレートだ。一方で、自身の課題についても冷静に見つめている。現在、特に意識しているのが制球力。マウンドでは球が高めに浮かないよう注意しながら、持ち味の直球をより効果的に生かす投球を目指している。
そんな坂本に、先発、中継ぎ、抑えのどこで投げたいかを尋ねると、答えは迷わず「最後」だった。
「最後に自分が出て投げたいです」
その理由を聞くと、
「最後に抑えたらかっこいいからです」
と笑顔を見せた。
試合終盤の緊張感を楽しみながら、最後のアウトを自らの手でつかみたい――。そんな気持ちの強さも坂本の魅力だ。
CS札幌選抜には力のある投手がそろう。今後、坂本がどのような役割を担うかはこれからの実戦を通じて見極められていくが、キレのあるストレートと外野から見せる強肩は、チームにとって頼もしい武器となりそうだ。
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【プロフィール】
坂本 喜優(さかもと・よしひろ)
SD GREATES・6年
身長162センチ、体重57キロ
友人に誘われたことをきっかけに小学4年生から野球を始める。所属チームでは投手、外野手としてプレーする。
最大の武器は肩の強さ。ファイターズジュニア一次セレクションで遠投62メートルを記録し、投手としては今年5~6月頃に最速102キロを計測した。
マウンドでは力のあるストレートを武器としながら、制球力の向上にも取り組む。希望する役割は試合終盤を締める抑え。
個人目標は「全国大会でMVPを取ること」。投打双方での活躍を目指す。チームとしては北海道学童都市対抗戦、全国大会の優勝を掲げる。
投手を引き立てる司令塔へ 大沢翔平「全国大会の決勝でマスクをかぶりたい」
CS札幌選抜で捕手として期待される大沢翔平。所属チームでは捕手と投手を務めるが、選抜では各チームから集まった投手陣の持ち味を引き出す役割に意欲を燃やしている。
選抜チームの捕手ならではの難しさは、普段受け慣れていない投手のボールを受けること。それぞれ球質や特徴も違うだけに、まずは一人ひとりのボールを知ることから始まる。
大沢自身が課題として挙げるのは、ショートバウンドへの対応だ。
「ショートバウンドのストップが苦手なので、そこを頑張りたいです」
一方、大きな武器となっているのが二塁への送球だ。練習でも素早く正確な送球を見せており、大沢自身も捕手としての強みに挙げる。
ただ、大沢が考える捕手の仕事は、盗塁を刺すことだけではない。
「ピッチャーが投げやすいように構えたり、捕った時にいい音を鳴らしてピッチャーのテンションを上げたりしたいです。監督の配球もしっかりピッチャーに伝えて、うまく引き立てたいです」
自分が目立つのではなく、投手が気持ちよく腕を振れる環境をつくる。それが大沢の思い描く捕手像だ。
すでに選抜の投手陣のボールを受ける中で、それぞれの特徴も少しずつ感じ取っている。球威のある投手、緩急を巧みに使う投手などタイプはさまざま。これから練習や実戦を重ね、一人ひとりとの呼吸を合わせていく。
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大会までに深めたい投手とのコミュニケーション
10月の北海道学童都市対抗戦、そして11月の全国大会へ向け、大沢が準備の中で最も重視していることがある。
「まずチームに慣れることと、ピッチャーとのコミュニケーションをしっかり取れるようにしたいです」
今後は練習試合も予定されている。実戦でバッテリーを組むことで、投手の特徴や勝負したい球、苦しい場面での声の掛け方などを確かめながら、信頼関係を築いていくつもりだ。
北海道学童都市対抗戦では、道内各地区から集まる選抜チームとの対戦を楽しみにしている。
「どんな選手たちが集まっているのかも気になりますし、そこで自分の力を発揮したいです」
その先に待つ全国大会。大沢には、はっきりと思い描いている舞台がある。
「全国大会の決勝でキャッチャーをやりたいです」
チームの目標は全国大会優勝。そして最後に、大会へ向けた意気込みを尋ねると、迷いのない言葉が返ってきた。
「絶対優勝します」
個性豊かな投手陣とこれからどれだけ信頼関係を築けるか。投手の力を引き出し、守りの中心としてチームを支える――。全国大会の決勝でマスクをかぶる自分を思い描きながら、大沢翔平が一歩ずつ準備を進めている。
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【プロフィール】
大沢 翔平(おおさわ・しょうへい)
北発寒ファイヤーズ・6年
右投げ、右打ち
身長153センチ、体重46キロ
小学2年生から野球を始める。きっかけは家族と観戦した北海道日本ハムファイターズの試合。もともと家族全員が野球好きで、何度も球場へ足を運ぶうちに野球への興味が高まり、自らもプレーすることを決めた。
所属チームでは捕手と投手を務める。捕手としての強みは素早い二塁送球。CS札幌選抜では投手陣とのコミュニケーションを深め、それぞれの持ち味を引き出せる捕手を目指す。
家族は両親と妹2人の5人家族。
個人目標は「全国大会の決勝でキャッチャーをやること」。チームとして全国大会優勝を目指す。
遊撃から声で支える松井應汰 ピンチのマウンドでも「チームの力になりたい」
CS札幌選抜で遊撃手、投手として期待される松井應汰。華麗なプレーだけではなく、内野の中心として周囲に声を掛け、投手を支えることも遊撃手の大切な役割だと考えている。
「ショートは内野の中心だと思っているので、内野や外野への声掛けだったり、ピッチャーが打たれた時に切り替えられるような声掛けだったり、そういうところを意識しています」
三遊間深くへの打球や二遊間を抜けそうな打球、さらには外野との間に落ちそうな飛球まで、遊撃手には広い守備範囲が求められる。それを大変さだけではなく、自らの見せ場として楽しんでいる。
「三遊間のギリギリのところを捕ってアウトにしたり、そういうプレーは楽しいです」
投手としてマウンドに上がれば、力だけで押すのではなく、緩急と制球を意識する。
「緩急を使ったピッチングと、コントロールを意識して投げています」
打者が打席の前後どちらに立っているのかなども確認しながら投球を組み立てる。相手の立ち位置や反応を見て考えながら投げるのが松井のスタイルだ。
所属チームでは、ピンチの場面でマウンドを託されることも多いという。
「ピンチの時に出ることが多いので、そういう時にしっかり抑えられるようにしたいです」
苦しい場面でこそチームの力になる。その役割を担うことへの気持ちは強い。
新たな捕手と築く信頼関係
選抜チームでは、普段とは違う捕手とバッテリーを組むことになる。松井がそこで大切にしているのが、コミュニケーションだ。
「ピッチャーとキャッチャーが一体にならないと、いいピッチングはできないと思っています。信頼関係を築かないといけないので、結構話をするようにしています」
限られた活動期間の中で互いの考えを知り、呼吸を合わせていく。個々の能力が高い選抜だからこそ、バッテリー間の意思疎通を深めることがチーム力につながる。
攻撃でも松井は考えて打席に入る。所属チームでは1番を任されており、追い込まれるまでと追い込まれてからで意識を変える。
「追い込まれるまでは、自分の好きなところに来た球を打つイメージです。ストレートかスローボールか、どちらかを狙うこともあります。追い込まれたら、どちらにも対応できるように構えます」
守備、投球、打撃。そして松井がCS札幌選抜でもう一つ大切にしようとしているのが「声」だ。
「守備やピッチングで活躍することもそうですけど、声を大事にして、みんなを鼓舞できるように頑張りたいです」
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「札幌選抜の連覇を止めて、自分たちが優勝する」
10月の北海道学童都市対抗戦では、強豪がそろう道内各地区の選抜チームに挑む。中でも松井が強く意識しているのが札幌選抜だ。
「札幌選抜が連覇していると聞いているので、そこを絶対に倒して、連覇を止めて自分たちが優勝したいです」
そして11月には岡山県で全国大会が待っている。
松井自身、所属チームで全国大会を経験している。その舞台の難しさを知っているからこそ、技術だけではなく精神面の準備も重要だと考えている。
「全国大会では緊張して、思っているようなプレーができないこともあります。そういう時に、自分の経験を生かしてみんなを鼓舞したい。試合前からみんなで話をして、緊張をほぐせるようにしたいです」
遊撃では広い守備範囲と声で仲間を支え、マウンドでは緩急と制球でピンチを切り抜ける。そして全国の舞台では、自らの経験も仲間へ還元する。
松井應汰が目指すのは、プレーだけではなく「声」でもCS札幌選抜を支える存在だ。
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【プロフィール】
松井 應汰(まつい・おうた)
新陽スターズ・6年
身長156センチ、体重43キロ
小学1年生の10月頃から野球を始める。きっかけは父親から野球を勧められたこと。
所属チームでは遊撃手、投手としてプレー。本人が最も希望するポジションは遊撃手で、所属チームでは1番打者を務める。
遊撃手としては広い守備範囲に加え、内外野への声掛けや投手への声掛けを大切にする。投手としては緩急と制球を意識し、所属チームではピンチの場面で登板を任されることも多い。
家族は両親と弟2人の5人家族。
個人目標は守備、投球でチームに貢献するとともに、「声」で仲間を鼓舞すること。北海道学童都市対抗戦、全国大会での優勝を目指す。
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協力:CS札幌選抜
