
挑み、乗り越えた、アカシヤファイヤーズ
札幌市白石区米こめ球場で4月26日、白石区少年野球連盟主催「第48回白石区少年野球春季大会」が開幕。
開幕戦で、格上・菊水ベアーズに挑んだアカシヤファイヤーズ。
6年生2人を中心とした若い布陣は、幾度もピンチを乗り越え、最終回に劇的な逆転サヨナラ勝利!苦しかった日々を乗り越え、全員が「挑戦者」の心でつかんだ感動の勝利だった。
◆1回戦(26日、米こめ球場)
アカシヤファイヤーズ2-1菊水ベアーズ
菊水ベアーズ
00100=1
00002=2
アカシヤファイヤーズ
(五回時間切れ)
(菊)大島、宇山-多田
(ア)山本結、山本創-山本創、沼山
▽二塁打:多田(菊)、沼山(ア)
姉弟バッテリーが導いた奇跡!アカシヤファイヤーズ、開幕戦で感動のサヨナラ勝利
第48回白石区少年野球春季大会の開幕戦。フィールドに立ったのは、強豪・菊水ベアーズと、6年生2人、5年生3人、4年生2人、3年生2人で構成されたアカシヤファイヤーズだった。
試合はアカシヤファイヤーズ先発・山本悠月投手(6年)と、菊水ベアーズ・大島悠翔投手(6年)の投げ合いで進み、五回表を終えてアカシヤが0-1と1点を追う展開。
だが、この若きナインは、最後まで諦めなかった。
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迎えた最終回。
9番・平大煌(3年)が粘って放ったライトゴロの送球が乱れ無死二塁のチャンスをつくると、続く1番・沼山優雅主将(6年)が左翼線を破る会心の同点タイムリー。
二者が倒れ、二死三塁となり、5番・島武生(5年)の打席でバッテリーミスが生まれると、沼山主将は迷いなく本塁へ。
全員がベンチを飛び出し、歓喜の輪が米こめ球場に広がった。
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試合後、畑充監督は「昨年はコールド負けばかりだった。でも、みんな“挑戦者”として今日を迎えた。良いスタートが切れた」とここまでの選手たちの成長を称えた。
チームはこの冬、沼山主将を中心に声出しから徹底して練習に励み、投手陣は走り込みと投げ込みで土台を築いてきた。
特に姉弟バッテリー――姉・山本悠月と弟・山本創太(4年)は、息の合った配球で強打の菊水ベアーズ打線を翻弄。7奪三振の快投を見せ、勝利を呼び込んだ。
「絶対に打ってやると思った。打った瞬間、これは抜けたとわかった」と語った沼山優雅主将は、昨年の悔しさを胸に、誰よりも成長を遂げた。
また、勝利の立役者となった山本悠月投手は「腕を思い切り振って、チームに貢献できたことが嬉しい。次もたくさん三振を取って、勝ち続けたい」と力強く語った。弟の創太も「今日の悠月は球が走っていた。次もしっかりリードします」と兄妹の絆をにじませた。
試合後、勝利の瞬間、畑充監督の目にも光るものがあった。
昨年は悔し涙、今年は歓喜の涙。
アカシヤファイヤーズの新たな物語が、今、ここから始まった。
、写真左から凰太君、創太君、悠月さん.jpg)
菊水ベアーズ、あと一歩届かず
痛感した“勝利の難しさ“
強豪・菊水ベアーズは、開幕戦でアカシヤファイヤーズと対戦し、1-2で惜しくもサヨナラ負けを喫した。
試合は菊水ベアーズペースで進んだ。
三回に先制し、先発・大島悠翔投手(6年)が力強いピッチングを展開。
だが、試合は五回表で時間切れとなる大会規定の中、最終回にドラマが待っていた。
あとアウト3つ――。その重みが、選手たちにのしかかった。
9番打者から始まったアカシヤファイヤーズの攻撃を止めきれず、同点に追いつかれると、バッテリーミスで痛恨の逆転サヨナラを許した。
「あと1点を取る難しさ、守り切る難しさを痛感した試合だった」。試合後、ベンチに戻った選手たちは悔しさを滲ませた。
最後まで諦めなかった姿勢は、さすが強豪・菊水ベアーズの意地を見せたが、野球の怖さと難しさをあらためて思い知らされる開幕戦となった。
敗れはしたものの、試合を通して随所に見せた堅守と投手陣の奮闘は確かな手応え。
悔しさを胸に、チームはすぐに前を向く。
この敗戦を糧に、菊水ベアーズはさらなる成長を誓い、新たな戦いへと進み出す。
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