三回に3点を奪われるも打線が即反撃 荒岡の力投と10安打の猛攻で逆転、北海道代表が8強入り
九州・佐賀県を中心に開催されている「JA共済第17回林和男旗杯野球大会」で7月25日、北海道代表・札幌北リトルシニアが3回戦で関東代表・浦和リトルシニアと対戦し、5-4で逆転勝ちを収めた。三回終了時点で1-4と3点を追う苦しい展開となったが、中盤に打線が10安打を放つ猛攻で試合をひっくり返した。投げては荒岡光政(東グレートキングス出身/3年)がロングリリーフで流れを引き戻し、北海道代表・札幌北が全国ベスト8入りを決めた。
次戦の準々決勝は7月26日、鳥栖市民球場で行われる第1試合で、岐阜県の各務原リトルシニア(東海連盟)と対戦する。
イニングスコア
◆3回戦(7月25日、鳥栖市民球場)
札幌北リトルシニア(北海道)5-4浦和リトルシニア(関東)
札幌北
0013100=5
1030000=4
浦和
(北)小玉、荒岡-松野
(浦)菊村、高橋-吉野
▽三塁打:荒岡(北)
▽二塁打:部田(北)、益田(浦)
三回の3失点にも動じず 10安打で流れを奪い返す
試合は初回、札幌北が先発・小玉慎太郎(厚別桜台パワーズ出身/3年)をマウンドへ送った。しかし、全国大会初登板という大舞台で緊張もあり、浦和に先制を許す立ち上がりとなった。
三回表、札幌北が反撃する。先頭の8番・山長稜空(伏古ファイターズ出身/3年)が出塁すると犠打で二進。1番・部田香輔(緑苑台ファイターズJr出身/3年)がレフトオーバーの適時二塁打を放ち同点に追いつく。
しかし、その裏だった。浦和打線が2連打と四球で好機を広げ、暴投も絡んで一挙3点。札幌北は1-4と再び突き放される苦しい展開となる。
それでも、札幌北はここで崩れなかった。
四回表、6番・近藤健翔(前田リトル出身/3年)の安打を足掛かりに二死三塁とすると、9番・大門賢佑(岩見沢学童野球クラブ出身/3年)が左前適時打で1点差。さらに3番・笠井心雅(緑苑台ファイターズJr出身/3年)が中前へ2点適時打を放ち、一気に4-4の同点へ追いついた。
五回には荒岡の三塁打で流れを完全に引き寄せる。一死から7番・佐藤璃英(緑苑台ファイターズJr出身/3年)がきっちりスクイズを決め、ついに5-4と逆転。追い込まれても慌てることなく、一球、一打席を積み重ねた札幌北らしい攻撃が試合をひっくり返した。
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初登板の小玉、ロングリリーフ荒岡が試合を立て直す
逆転劇の裏には、投手陣の粘りもあった。
先発した小玉は、ここまで唯一出場機会がなかった選手。全国大会初登板という大舞台で本来の力を発揮し切れず、序盤でマウンドを降りた。
試合後、松本竜輔監督はその起用について、あえて経験を積ませる意味もあったことを明かした。
「小玉はここまで一人だけ出場していなかった選手。久しぶりのマウンドで、しかも全国大会という舞台だったので浮足立ってしまったと思います。でも本人にとっては非常に良い経験になったはずです」と振り返る。
その後を託された荒岡も三回に3失点を喫したが、そこからが圧巻だった。
「喝を入れたら立ち直ってくれました。六回と3分の1を86球で投げ、打たれたヒットは2本だけ。本当によく踏ん張ってくれました」
四回以降は浦和打線を無安打に封じ込める安定感を見せ、流れを完全に札幌北へ引き寄せた。

「ようやく身体が切れてきた」 チーム状態の上昇も逆転の原動力
松本監督は逆転の背景について、チーム全体のコンディションがようやく整ってきたことも大きかったと話す。
「小玉の登板に向けて周りもしっかり準備していましたし、ようやく暑さにも慣れて身体の切れも出てきました。足をつる選手もいませんでしたし、食事もしっかり取れていることが大きいですね」
打線も期待に応えた。
部田が3安打、笠井が2安打、山長も2安打を放つなど、チーム全体で10安打。苦しい展開でも打線が途切れず、終盤に逆転を呼び込んだ。
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「いつも通り」で挑む準々決勝 腹をくくる指揮官
この勝利で全国ベスト8入りを果たした札幌北。だが、松本監督に気負いはない。
「ここまで来たからといって、変わったことをしたらダメ。これまで通り、いつも通りリラックスして、一つ一つ目の前の相手と戦うだけです」
指揮官は淡々と語ったが、その言葉には積み重ねてきたチームへの揺るぎない信頼がにじんでいた。
三点差を跳ね返した打線の集中力、苦境から立ち直った投手陣、そして最後まで崩れなかった守備。逆境を力に変えた札幌北リトルシニアは、その勢いを胸に、さらなる高みを目指して準々決勝へ挑む。

協力:札幌北リトルシニア
