4安打で4得点の勝負強さ 粘りの野球で松本南を撃破、2年ぶり北海道勢Vへ王手
九州・佐賀県を中心に開催されている「JA共済第17回林和男旗杯野球大会」で7月27日、北海道代表・札幌北リトルシニアが準決勝で信越連盟・松本南リトルシニア(長野県)を4-2で破り、決勝進出を決めた。初回に2点を先制される苦しい立ち上がりとなったが、4安打で4得点を挙げる勝負強さと、宮崎煌大(星置レッドソックス出身/3年)、荒岡光政(東グレートキングス出身/3年)の継投による粘りの投球で逆転勝ち。ベンチ一丸となった戦いで全国の頂点まであと1勝に迫った。北海道勢が同大会を制すれば、2年前の北海道開催で優勝した札幌真駒内リトルシニア以来の快挙となる。
イニングスコア
◆準決勝(7月27日、鳥栖市民球場)
札幌北リトルシニア(北海道)4-2松本南リトルシニア(信越)
松本南
2000000=2
100021x=4
札幌北
(松)竹内-小林
(北)宮崎、荒岡-松野
初回の劣勢にも動じず、着実に流れを引き寄せる
札幌北は初回、松本南打線につかまり2点を失う厳しいスタート。それでもその裏、相手守備の乱れを逃さず1点を返し、試合の流れを引き戻した。
先発・宮崎は二回以降、丁寧にコーナーを突く投球で立ち直り、相手の中軸打線を相手に粘り強くアウトを積み重ねる。打線も四球や失策を確実に得点へ結び付け、少ない好機を逃さない札幌北らしい野球を展開した。
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勝敗を分けた五回 代打起用から生まれた逆転劇

試合の流れを大きく引き寄せたのは五回だった。
この回先頭で代打・藤田桃成(緑苑台ファイターズJr出身/3年)がレフト前へ運ぶと、相手守備の乱れや果敢な三盗で一気に好機を演出。攻め続ける姿勢が相手バッテリーにもプレッシャーを与え、捕逸の間に貴重な同点のホームを踏んだ。なおも一死二、三塁で、2番・水沼泰聖(北発寒ファイヤーズ出身/3年)が迷いなくスクイズを決め、勝ち越しに成功。松本竜輔監督が徹底してきた「一つ先の塁を狙う攻めの野球」が、試合をひっくり返す決定打となった。
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さらに六回二死からは、6番・近藤健翔(前田リトル出身/3年)の右前打を口火に、藤田が中前打でつなぎ、高橋颯(岩見沢学童野球クラブ出身/3年)に代わって打席へ送られた代打・池谷航(拓北スパイダース出身/3年)が中前適時打。ベンチの期待に応えた代打陣の活躍で貴重な追加点を奪い、勝利を大きく引き寄せた。
4安打と決して多くはない。それでも、相手の隙を逃さない走塁、確実に決めたスクイズ、そして勝負どころで結果を残した代打起用と、一つひとつのプレーを確実に積み重ねた札幌北。派手さではなく、全員でつかみ取った4得点が、全国制覇へあと1勝となる価値ある逆転劇を生み出した。



「走塁はよかった」 勝利にも攻撃には厳しい自己評価
代打起用や果敢な走塁で試合の流れを引き寄せた札幌北。しかし、試合後の松本竜輔監督は勝利に浮かれることなく、攻撃陣へ厳しい自己評価を下した。
「走塁はよかったと思います。常に攻めの姿勢がありました」
と、相手へプレッシャーをかけ続けた積極的な走塁を評価する一方で、
「ただ攻撃は全然ダメでした。打てなかったです。相手投手が良くて、打てる気がしませんでした」
と率直に振り返った。
得点の内容についても冷静に分析する。
「初回の1点と五回の2点目はバッテリーミスでもらった点。3点目はスクイズで取りました。最後の4点目は打って取れたことが大きかった」
4安打で4得点。数字だけを見れば効率的な攻撃だったが、指揮官の目に映ったのは、相手のミスを逃さず、走塁と小技で積み重ねた得点だった。だからこそ、「打ち勝った試合ではない」という認識が強く残っていた。
また、相手打線についても
「3、4番の百瀬君は本当にいい打者でした」
と、その実力を素直に認め、勝利の中でも相手への敬意を忘れなかった。
全国制覇へあと一つ 「相手ではなく、自分たちのプレーを」
悲願の全国制覇まであと1勝。
決勝では関東の強豪・東練馬リトルシニアとの対戦が待つ。
それでも松本監督の視線は相手ではなく、自分たちに向いている。
「決勝は東練馬さん。関東のチームなので強いはずです。でも相手ではなく、自分たちのプレーに一つ一つ向き合っていくだけです」
そして最後は、札幌北らしい言葉で締めくくった。
「いつも通り、変わらず」
全国の頂点まであと一歩。北海道代表・札幌北リトルシニアが、普段通りの野球で悲願の日本一へ挑む。

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協力:札幌北リトルシニア
