129人から選ばれた精鋭が集結 渡辺敦監督のもと「走塁」と「想いの強さ」で一からチームをつくる
10月に苫小牧市で行われる北海道学童軟式野球都市対抗戦へ向け、2026札幌選抜が始動した。セレクションに参加した129人から選ばれた18人が札幌の代表として集結。大会3連覇中のチームは今年、その歴史を受け継ぎながら4連覇へ挑む。9月12日には札幌市南区の藻南公園で北広島選抜との練習試合を行い、結成後初となる対外試合を経験した。
率いる渡辺敦監督が見据えるのは、過去の実績に頼るのではなく、今年の18人で一からチームをつくり上げること。「打力を掛け算できるのが走塁」という考えのもと、全員で相手にプレッシャーをかける野球を磨き、歴代の札幌選抜が受け継いできた「想いの強さ」を胸に頂点を目指す。主将・佐々木遥真を中心に、札幌を背負う18人の秋が始まった。
指導者・選手
指導者
▽責任者
成田 耕一
所属:札幌南JBC
▽監督
㉚渡辺 敦
所属:星置レッドソックス
▽コーチ
㉙徳永 次朗
所属:札幌南JBC
㉘藤野 剛
所属:東海Fイーグルス
選手
⑩佐々木 遥真(ささき はるま)
所属:星置レッドソックス/6年
右投げ、右打ち
⓪辻 諒馬(つじ りょうま)
所属:星置レッドソックス/6年
右投げ、右打ち
①三宅 幸汰(みやけ こうた)
所属:手稲山口メッツ/6年
右投げ、右打ち
②中野 丈慈(なかの じょうじ)
所属:レッドアスレチックス/6年
右投げ、右打ち
③石田 旭(いしだ あさひ)
所属:屯田ベアーズ/6年
右投げ、右打ち
⑤絹川 奏斗(きぬかわ かなと)
所属:札幌南JBC/6年
右投げ、右打ち
⑦平間 陽太(ひらま ひなた)
所属:札苗スターズ/6年
右投げ、両打ち
⑧近藤 志月(こんどう しずき)
所属:札幌オールブラックス/6年
右投げ、右打ち
⑨白木 晴琉(しらき はる)
所属:手稲山口メッツ/6年
右投げ、左打ち
⑪山下 颯斗(やました はやと)
所属:北郷サラブレッツ/6年
右投げ、右打ち
⑯黒瀬 一吾(くろせ いちご)
所属:東札幌ジャイアンツ/6年
左投げ、左打ち
⑱羽賀 俊大郎(はが しゅんたろう)
所属:屯田ベアーズ/6年
右投げ、右打ち
⑲野村 怜央(のむら れお)
所属:豊平カージナルス/6年
右投げ、右打ち
㉒関野 湊太(せきの そうた)
所属:札幌ポルテ/6年
右投げ、右打ち
㉗増山 清勢(ますやま きよせ)
所属:札幌南JBC/6年
右投げ、右打ち
㉝鍵谷 瑛太(かぎや えいた)
所属:西岡スターズ/6年
右投げ、右打ち
㊹佐藤 忠將(さとう ただまさ)
所属:東16丁目フリッパーズ/6年
右投げ、右打ち
55 上居 怜(かみい れん)
所属:藻岩ライオンズ/6年
右投げ、左打ち

「打力を掛け算できるのが走塁」4連覇へ一からのチームづくり
2026札幌選抜・渡辺敦監督インタビューQ&A 18人で目指す「誰からも応援されるチーム」
しかし、渡辺敦監督の目は「4連覇」という結果だけに向いているわけではない。毎年メンバーが入れ替わる選抜チームだからこそ、一からチームをつくり、18人全員の力をどう引き出していくのか。今年のチームの現在地、走塁に対する考え方、投手・捕手陣、攻守のキーマン、そして歴代の札幌選抜が受け継いできた「想いの強さ」について聞いた。

「今年もまた大変だ」ここから18人をどう色付けしていくか
――129人から選ばれた18人が実際にチームとして動き始めました。改めて今年のメンバーを見て、2026札幌選抜はどんなチームになりそうですか? また、昨年、一昨年と比べた「今年ならではの特徴」はどこに感じていますか?
渡辺敦監督
「今年も18名の選手をお預かりすることになりました。この場を借りまして各チームの皆様に選手を快く出して頂けたことに心から感謝致します。ありがとうございます。
チームの印象を一言でいえば『今年もまた大変だ』という印象です。
年々大人しい性格になる一方ですし、こちらの意図を素早く汲み取る能力が欠けている印象を受けます。正直今の段階では特徴を何も感じれていない状況です。
これからどう色付けし方向を導いていくかが我々指導者の役目となります」

初実戦で見えた「力を発揮できる選手」との差
――チーム結成後、初めての対外試合となる練習試合を終えました。セレクションや練習だけでは分からなかった部分もあったと思います。実戦を通して見えた「新たな発見」と「これからの課題」を教えてください。
渡辺敦監督
「結成後に2回の練習を行いましたが、最低限のサイン確認を行った程度なので実戦を行ってみてどんな顔を見せるかを楽しみにしていました。
『新たな発見』という点では、試合で強気な子や力を発揮する子とそうでない子の差が想像以上に大きく感じました。
これも例年のことといえば例年のことなのですが、ここからものすごいスピードで成長というか力を発揮できるようになっていく子とそうでない子が正直おります。
選手には『ここがある意味野球の能力なんだよ』と伝えてますので、各選手がもがき、葛藤しながらも成長する姿を見せてくれればチームが前進すると思います。
反対にここがダメならあっさり負けるのも都市対抗です。父母も含め、もがいている時に正しく進めるかどうかは見守りと適切なサポートにかかっています」

「打力を掛け算できるのが走塁」全員で相手にプレッシャーを
――投手力、守備力、打撃力、走力、機動力、勝負強さなど、実戦も踏まえた現時点での「一番の強み」は何でしょうか? 一方で、都市対抗までに必ず仕上げたい部分はどこですか?
渡辺敦監督
「これまた現時点ではなかなか一番の強みを見出せずにおりますが、選手には『打力を掛け算できるのが走塁』ということを伝えています。
10段階で相手チームの打力が8のチームがあり、こちらが仮に4だとしても、走塁が全員きちんと徹底できればそれが2倍の8となり、さらにレベルを上げていけば3倍の12となって相手を上回ることが出来るよと。
走塁とはただ足が速いということでは勿論なくて、どうやってプレッシャーをかけたり、相手の動きや守り、配球に至るまで想定し、それに対してこちらが各自の判断で動くことが出来るかということ。そして何より『全員』というところが大きなポイントになります。
特定の子だけでは相手チームにプレッシャーをかけていくことはこのレベルではなかなか出来ないので。
この点を短い期間ではありますが仕上げていきながら札幌らしく全員の力で隙なく戦っていきたいと思います」

「エース」ではなく、それぞれが与えられた役割に最大集中
――投手陣について、中心となっていく投手は誰でしょうか? また、捕手との組み合わせや継投も含め、今年の札幌選抜は「どう守って勝つチーム」になりそうですか?
渡辺敦監督
「基本的に誰がエースとかいう表現や伝え方が好きでは無いので、各自が与えられた場面でその役割に最大集中して欲しいと心から願いますが、あえて言うなら投手は屯田ベアーズの羽賀俊大郎くんには頑張ってもらわないといけませんね。
ただ本当の意味での特徴を私が掴み切れていないので、これから実戦を見ていって彼の良さを引き出せるようにしていきたいと考えています。
捕手は競争ですね。当面、関野湊太(札幌ポルテ)、増山清勢(札幌南JBC)で競わせながらとなりますが、チームトータルでのバランスをみての配置になりそうです」

攻撃の「軸」は募集中 守備は札幌選抜の根幹
――攻撃では、今年の札幌選抜は「どうやって点を取るチーム」になりそうですか? 打線を動かす攻撃のキーマン、さらに守備でチーム全体を締める守りのキーマンも挙げてください。
渡辺敦監督
「どうやって点を取る……どうやって点を取っていくのか見えないくらい軸の選手を募集中です(笑)。
ただ、上居怜(藻岩ライオンズ)、白木晴琉(手稲山口メッツ)あたりは大きくて足も速く相手にとっては嫌な選手だと思います。
右の強打者も鍵谷瑛太(西岡スターズ)、佐藤忠將(東16丁目フリッパーズ)を始め一般的にはバッティングが良いという選手がおりますが、それだから点が取れるなどではないことはたくさん経験してきているので、いずれにせよチームで得点を重ねることの練習をしっかり行っていきます。
守備については、伝統的に札幌選抜チームの根幹となってきます。投手を含め、『簡単に得点できないぞ』というのが勝ち進むベースとなります。
歴代の負けも0-1や1-2などの競った試合でしたから。
今年の野手では山下颯斗(北郷サラブレッツ)と黒瀬一吾(東札幌ジャイアンツ)、平間陽太(札苗スターズ)あたりが良い動きをしていますね。
とはいえ、試合展開などの中で誰がどこを守るかも固定しないのが選抜チームの戦い方なので、今あえて名前を出していない選手こそが試合の中では重要な役割を果たすことになり鍵を握ります。
内外野は勿論・投手から捕手までもできるユーティリティーさを期待しています!」
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3連覇は過去のもの 今年も一から自分たちのレベルを上げる
――札幌選抜は都市対抗3連覇中で、今年は各地区が「打倒・札幌」で向かってきます。研究され、追われる立場で迎える大会をどう捉えていますか?
渡辺敦監督
「確かに結果は3連覇中なのかも知れませんが、毎年メンバーも入れ替わりますし一からのチーム作りに追われるため余裕が全くなく、自分達のレベルを上げることに一生懸命です。
ただ伝統的に歴代のチームも『決して自分たちが強い』とか思うことは無かったと思いますし、一生懸命目の前の事をやった結果がこの結果というだけだと心から思います」
苦しい試合を跳ね返す「想いの強さ」
――都市対抗は一発勝負です。先制されたり、終盤までリードされたりする展開も考えられます。所属チームの違う18人を一つにし、そうした苦しい場面を乗り越えるために最も大切にしていることは何でしょうか?
渡辺敦監督
「我々のチーム活動・作りの中でこの点が最も大切にしていることになります。
先制されることも劣勢な試合も最終回まで負けていることも数多く先輩たちは経験してきましたが、想いの強さで跳ね返してきました。
これはチーム練習で作り上げていくものです。一言でどうやってとは言い表すことは難しいですが、ここが例年通りうまく伝わった時にもしかしたら良い未来が見えるかもしれませんね」
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「誰からも応援され、あらゆる点で凄いと言われるチーム」へ
――都市対抗開幕までに、どんな状態までチームを持っていければ「4連覇を狙える」と感じますか? 最後に、4連覇を懸けた2026北海道学童軟式野球都市対抗戦で、どんな札幌選抜を見せたいですか?
渡辺敦監督
「歴代のチームに負けないようなチームになろうということを目標にしていけば自ずと結果はついてくるかもしれません。
また、今年はファイターズジュニアさんが16名中11名が札幌地区の選手で、選手同士仲の良い選手も多いので、そこにも負けないようにチームをつくろうと頑張ることが自分たちのレベルアップにも繋がってくると思います。
誰からも応援され、あらゆる点で凄いと言われるようなチームを目指します。今年も交流や対戦何卒宜しくお願いします」

主将・佐々木遥真 「仲間を信じて4連覇を目指す」
札幌選抜の18人を束ねる主将に決まったのは、星置レッドソックスの佐々木遥真(6年)。右投げ右打ちで、所属チームではポジションを問わず守ることのできるユーティリティープレーヤーだ。
主将を任され、札幌選抜の背番号「10」をつけることを告げられた佐々木。その瞬間、胸に湧いたのは責任感と覚悟だった。
「自分が札幌の10番を背負うんだという気持ちになりました。決まったからには、チームを引っ張っていきたいと思いました」
選抜チームは、それぞれ異なる少年団から集まった18人で構成される。それでも現在は互いを下の名前で呼び合うなど、早くも距離は縮まっているという。
佐々木が感じている今年のチームの特徴は「対応の早さ」だ。
「監督から一度、二度言われたことをすぐに意識できる。言われたことに対しての反応や、改善するまでが早いチームだと思います」
一方、主将として課題も見えている。仲間のミスや改善すべきプレーに気づいても、まだ遠慮があり、踏み込んで声を掛け切れていないという。
「一人ひとりが自信を持って、ダメだったプレーには『そこは直そう』と言えるようにならないといけない。自分もまだ遠慮しているところがあります」
ただ仲良くするだけではなく、勝つために必要なことを互いに言い合える集団へ。そのために佐々木自身が意識しているのが、誰よりも積極的に仲間へ声を掛けることだ。
指揮官の考えや練習の意図を感じ取りながら、それを仲間へ伝えていく。18人を一つにつなぐ役割も、主将として大切にしている。
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主将が挙げる札幌選抜のキーマン
チームを盛り上げる存在として佐々木が名前を挙げたのは、屯田ベアーズの石田旭。捕手や一塁手を務め、グラウンドでは人一倍大きな声を出す。
「自分が失敗したときにも、大きな声で『ごめん』『次は直すね』と言える選手です。チームを盛り上げてくれます」
攻撃面で期待するのは、手稲山口メッツの白木。佐々木が「このチームで一番足が速いと思う」と評する俊足が最大の武器だ。
「一塁に出たら盗塁もできるし、次の塁を狙える。そういうところで攻撃の要になると思います」
投手陣では屯田ベアーズの羽賀俊大郎を挙げた。佐々木自身も対戦経験があり、打席でそのボールの力を体感している。
「球にすごく伸びがあって、重みもあります。コントロールもいいので、いいピッチャーになると思います」
守備では北郷サラブレッツの山下を高く評価する。
「ショートを守っていて、捕る力もあるし、送球のコントロールもレベルが高い。守備が上手い選手です」
「次の塁」を狙い続けるチームへ
佐々木が札幌選抜の武器にしていきたいと考えているのが走塁だ。
単に足の速さだけに頼るのではなく、常に次の塁を狙う意識を全員で高めていく。
「これから走塁練習をしっかりやって、相手チームよりも次の塁へ行く気持ちを強くしたい。そこを札幌選抜の強みにしていきたいです」
苦しい試合になれば、一人で背負い込んでしまう選手も出てくる。そんなときこそ主将として伝えたいのが「仲間を信じること」だ。
高いレベルの選手が集まった札幌選抜だからこそ、一人で何とかしようとするのではなく、互いを頼り、信じ合って戦うチームを目指す。
札幌選抜は現在、大会3連覇中。先輩たちが積み重ねてきた結果は大きいが、佐々木はその歴史を重圧として受け止めるより、新たな挑戦への力に変えている。
「プレッシャーも少しあります。でも、それより『4連覇してやる』という気持ちの方が強いです。今は4連覇することを考えています」
個人として目指すのは、主将として声でもプレーでもチームを引っ張り、グラウンドで存在感を示すこと。そしてチームとして狙うものは、ただ一つだ。
「チーム全員で仲間を信じて、4連覇を目指します」
先輩たちが築いてきた3連覇の歴史を受け継ぎ、その先へ――。主将に決まった佐々木遥真が18人の先頭に立つ。声でつなぎ、プレーで示し、仲間を信じる。札幌選抜の4連覇への挑戦が始まる。
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【プロフィール】
佐々木 遥真(ささき・はるま)
星置レッドソックス・6年
右投げ、右打ち/154センチ、46キロ
小学2年生の夏に野球を始める。父が野球経験者で、一緒にキャッチボールをしたことをきっかけに野球の楽しさに触れ、自ら「野球をやりたい」と競技を始めた。
オールポジションをこなすユーティリティープレーヤー。2026札幌選抜の主将に決まり、背番号10をつける予定。
最速110キロの直球が武器 羽賀俊大郎「相手をしっかり抑えてチームを盛り上げたい」
札幌選抜の投手陣で中心的な役割が期待される一人が、屯田ベアーズの羽賀俊大郎(6年)だ。右投げ右打ち、157センチ、42キロ。投手兼内野手としてプレーし、力強いストレートを最大の武器とする。
野球を始めたのは小学2年生。兄が屯田ベアーズでプレーしていた姿を見て「面白そう」と感じたことがきっかけだった。
投手として自ら一番の武器に挙げるのは、やはり真っすぐだ。試合で球速を計測した際には最速110キロを記録したという。
「自分の強みは速球です」
札幌選抜でも、自身のストレートには手応えを感じている。一方で、さらにレベルの高い打者と対峙していくためには、直球だけに頼るわけにはいかない。緩いボールを織り交ぜながら打者のタイミングを外すことも意識しており、今後の課題にはスローボールのコントロールやコースへの投げ分けを挙げる。
マウンドでは、ただ力いっぱい投げるのではなく、試合の状況を考えながら投球することも大切にしている。場面に応じて何が必要なのかを考え、一球一球を組み立てていく。
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仲間であり、刺激し合える投手陣
選抜チームに入ったことで、普段は別々の少年団でプレーする投手たちが今度は同じユニフォームを着て戦う仲間となる。
羽賀にとって、それも大きな刺激になっている。
札幌選抜には力のある投手がそろう。その中で互いの良さを感じ、刺激を受けながら、自らもさらに成長していこうとしている。
そんな羽賀が目指すのは、マウンドで相手打線を抑えるだけの投手ではない。
「相手をしっかり抑えて、チームを盛り上げられるような存在になりたいです」
投球で流れをつくり、仲間に勢いを与える。投手として札幌選抜を支える覚悟が、その言葉に表れている。
3連覇の先へ「絶対4連覇します」
札幌選抜は大会3連覇中。各地区の選抜チームから追われる立場となる中、羽賀もプレッシャーが「ある」と認める。
それでも、不安以上に強いのが勝利への思いだ。
都市対抗戦では、普段なかなか対戦することのない他地区の選手たちと戦えることも楽しみにしている。相手選手のプレーからさまざまな情報を得られることも、選抜大会ならではの魅力として捉えている。
大会へ向けた個人的な目標は、現在の自己最速110キロを更新すること。そしてチームとして目指す場所は明確だ。
「ピッチャーとしては球速をしっかり更新したいです。チームでは、みんなで一丸となって絶対4連覇します」
最後にも改めて力強く言い切った。
「札幌選抜のみんなでチーム一丸となって、絶対4連覇します」
力のある真っすぐをさらに磨き、その先にある自己最速更新へ。そして何より、仲間とともに4連覇へ――。羽賀俊大郎が札幌選抜のマウンドでどんな投球を見せるのか注目される。
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【プロフィール】
羽賀 俊大郎(はが・しゅんたろう)
屯田ベアーズ・6年
右投げ、右打ち/157センチ、42キロ
ポジション:投手・内野手
小学2年生から野球を始める。兄が屯田ベアーズでプレーしていたことがきっかけで野球に興味を持った。投手として力強いストレートを武器とし、試合で計測した自己最速は110キロ。札幌選抜では投手陣の中心的な存在として期待される。
捕って、正確に投げる 山下颯斗が目指す「確実なアウト」
札幌選抜の守備陣で「守りの要」として期待されるのが、北郷サラブレッツの山下颯斗(6年)だ。右投げ右打ちで、投手兼内野手としてプレーする。
佐々木遥真主将も守備で注目する選手として山下の名前を挙げ、「捕る力と送球のコントロールのレベルが高い」と評価する。
その言葉通り、山下自身も守備で最も大切にしているのは、捕球から送球までを確実に行うことだ。
「ちゃんと捕球体勢に入って捕って、投げる体勢までつくって、相手の胸に投げることを意識しています」
打球に対して無理に合わせるのではなく、バウンドを見極めながら入り方を変える。捕球できる体勢をつくり、そこから正確な送球へつなげる。一つひとつの基本動作を丁寧に行うことが山下の守備を支えている。
札幌選抜での練習が始まり、普段は別々のチームでプレーする選手たちとの連係も徐々に深まってきた。
「声も出ているし、いいチームだと思います」
短期間でチームをつくり上げなければならない選抜チームにとって、内野と外野の声掛けや連係は重要になる。山下は現在、その部分についても「できている」と手応えを感じている。
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投手ではコントロール、打撃では「いないところへ」
山下の持ち味は守備だけではない。投手としてマウンドに上がった際に武器となるのはコントロールだ。
「ちゃんとコースに投げることです」
捕手の構えたところへ正確に投げ込み、打者を打ち取る。大会でもサインをしっかり確認し、その意図に沿ってコースへ投げ切ることを個人的な目標に掲げている。
攻撃では「野手のいないところへ打つ」ことを意識する。派手さだけを求めるのではなく、守備、投球、打撃のそれぞれで確実なプレーを積み重ねていくのが山下のスタイルだ。
プレッシャーも力に変え、4連覇へ
札幌選抜は現在、大会3連覇中。その歴史を引き継ぐ今年のメンバーには、当然ながら4連覇への期待がかかる。
山下も「プレッシャーは感じています」と率直に認める。
だからこそ大切にしたいのが、チーム全員が声を出し、指示やサインを徹底することだ。
4連覇するために何が必要か――。山下は「声をいっぱい出すこと」、そして一人ひとりがサインをしっかり確認し、やるべきプレーを確実に遂行することを挙げた。
都市対抗戦へ向け、チームとしての目標は明快だ。
「絶対に優勝したいです」
そして自身がマウンドに立てば三振やアウトを重ね、内野を守れば確実に打球を処理する。
「ピッチャーだったら、しっかり三振やアウトを取りたいです。内野だったら、ちゃんと捕球体勢に入って捕って、アウトにします」
捕る、投げる、アウトにする――。野球の基本を一つひとつ確実に積み重ねる山下颯斗。その堅実なプレーが、札幌選抜の守備を支える。
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【プロフィール】
山下 颯斗(やました・はやと)
北郷サラブレッツ・6年
右投げ、右打ち/154センチ、37キロ
ポジション:投手・内野手
先輩から「一緒に野球をやらない?」と誘われたことをきっかけに野球を始める。内野守備では捕球体勢を整え、捕球から正確な送球へつなげる堅実なプレーが持ち味。投手としてもコントロールを武器とし、コースを狙った投球を意識している。
小技と状況判断で攻撃に変化 黒瀬一吾「チームが勝てる打撃を」
札幌選抜の攻撃陣で、つなぎ役として期待されるのが東札幌ジャイアンツの黒瀬一吾(6年)だ。左投げ、左打ちで、投手、一塁手、外野手をこなす。
小学3年生の秋から野球を始めた。きっかけはテレビで目にした野球だった。
「テレビで野球を見ていて面白いなと思って、体験に行ってみたら楽しかったので始めました」
黒瀬が自ら攻撃面の強みに挙げるのは、状況に応じた小技と次の打者へつなぐ打撃だ。
「小技や、その次へつなぐ打撃が得意です」
所属チームでは主に1、2番を任される。バントなどの小技も使いながら、状況に応じた打撃で攻撃の流れをつくることを得意としている。
選抜チームでも、自分の役割をしっかりとイメージしている。
「相手を混乱させるプレーをできるだけしたいです」
力だけで押すのではなく、相手守備の動きや試合状況を見ながら次の一手を考える。塁上や打席で相手にプレッシャーをかけ、札幌選抜の攻撃に変化を加えていく。
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「教わったことを試合で出す」
札幌選抜は大会3連覇中。4連覇が懸かる今年のチームに加わり、黒瀬もプレッシャーを感じているという。
それを乗り越えるために必要だと考えているのが、最後まで諦めない強い気持ちと、練習で身につけたものを本番で発揮することだ。
「諦めない強い気持ちと、教えてもらったことをしっかり試合で出すことが大事だと思います」
短期間で結成される選抜チームだからこそ、これからの練習も重要になる。技術を高めるだけでなく、仲間との距離を縮め、互いを理解する時間にしていきたいという。
大会へ向けた個人的な目標も、自分の成績だけを追うものではない。
「チームが勝てるようなバッティングをしたいです」
そしてチームとして目指すのは、もちろん4連覇だ。
「これからたくさん練習して、みんなと仲良くなって、自分の力を最大限発揮できるように頑張ります」
自分が決めるだけが攻撃ではない。送る、転がす、つなぐ――。その場面でチームにとって何が必要なのかを考え、勝利につながる仕事をする。黒瀬一吾の状況判断と小技が、札幌選抜の攻撃に厚みを加える。
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【プロフィール】
黒瀬 一吾(くろせ・いちご)
東札幌ジャイアンツ・6年
左投げ、左打ち
ポジション:投手・一塁手・外野手
小学3年生の秋から野球を始める。テレビで野球を見て興味を持ち、体験参加で楽しさを感じたことが競技を始めるきっかけとなった。所属チームでは主に1、2番を務め、小技や状況に応じて次につなぐ打撃を得意とする。
165センチの左打者・上居怜 長打力を武器に「まずはスタメンを」
札幌選抜の攻撃陣で長打力を期待されるのが、藻岩ライオンズの上居怜(6年)だ。右投げ左打ち、165センチ、49キロ。所属チームでは主に3番を務め、外野手としてプレーする。
野球を始めたのは小学2年生の冬ごろ。友人から何度も「野球をやろう」と誘われ、試しに練習へ足を運んだことがきっかけだった。
上居が自ら一番の持ち味として挙げるのは、迷わず「バッティング」。中でも大きな武器となっているのが長打力だ。
「バッティングの強みは、長打を打てることです」
今シーズンは太陽球場、中ノ沢球場、五輪球場など複数の球場で本塁打を記録。所属する藻岩ライオンズでは3番を任され、その長打力で打線を支えてきた。
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勝負どころで燃える長距離砲
打席では走者の有無や試合展開など、さまざまな状況が訪れる。その中でも上居が特に気持ちを高ぶらせるのが、試合を決めるような場面だ。
「サヨナラの場面とかは、ちょっと燃えます」
ここで打てば勝てる――。そんな勝負どころで打席が回ってくることを嫌がらず、むしろ気持ちを高めて臨む。
その打撃を支えているのが日々の積み重ねだ。チーム練習以外でも毎日素振りを続け、父にも練習を手伝ってもらいながらバットを振り込んでいる。
札幌選抜でも基本的には、慣れ親しんだ外野で勝負したいと考えている。各チームから力のある選手が集まる中、まず掲げた個人的な目標は明確だ。
「まずはスタメンで出ることです」
選抜されたことだけで満足せず、18人の中で競争を勝ち抜き、先発メンバーとしてグラウンドに立つ。その上で、自慢の打撃を札幌選抜の勝利につなげていくつもりだ。
長打力で札幌選抜の勝利へ
札幌選抜として戦える大会や試合は限られている。だからこそ、一つひとつの打席を大切にし、ヒットを重ねながらチームの力になりたいという。
そして大会へ向けた思いを、最後はシンプルかつ力強く言い切った。
「絶対に優勝します」
165センチの恵まれた体格から繰り出す左の強打。スタメン争いを勝ち抜き、そのバットでチームに得点をもたらすことができるか。上居怜の長打力が、札幌選抜打線にさらなる厚みを加える。
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【プロフィール】
上居 怜(かみい・れん)
藻岩ライオンズ・6年
右投げ、左打ち/165センチ、49キロ
ポジション:外野手
小学2年生の冬ごろ、友人から野球に誘われたことをきっかけに競技を始める。所属チームでは主に3番を務める左の強打者。長打力を持ち味とし、今シーズンは複数の球場で本塁打を記録している。札幌選抜では外野手としてスタメン入りを目指す。
俊足だけじゃない、今季14本塁打 白木晴琉が攻撃の起点に
札幌選抜の攻撃陣で注目したい一人が、手稲山口メッツの白木晴琉(6年)だ。右投げ左打ち、162センチ、48キロ。投手兼外野手としてプレーし、所属チームでは主に1番打者を務めている。
取材当日に行われた北広島選抜との練習試合でも活躍を見せ、その存在感を示した。
佐々木遥真主将も「このチームで一番足が速いと思う。一塁に出たら盗塁もできるし、次の塁を狙える」と、攻撃の要として白木の名前を挙げている。
本人も自らの一番の武器を迷わず口にする。
「やっぱり足が速いところです」
しかし、白木の魅力はスピードだけではない。
今シーズンはランニング本塁打を含めて14本塁打を記録。そのうち本人によると、柵越えは12本ほどを数えるという。俊足でかき回すだけでなく、一振りで長打を生み出せるパンチ力も兼ね備えている。
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野球歴はまだ約2年 急成長を続ける6年生
これだけの数字を残しながら、白木が野球を始めたのは小学4年生の秋。競技歴はまだ約2年と決して長くない。
それまで特にスポーツをしていたわけではなかったが、野球を「楽しそう」と感じたことに加え、いとこの兄が野球をしていたこと、さらにWBCで活躍する大谷翔平選手の姿を見たことなどが重なり、野球の世界へ飛び込んだ。
そこから急速に力を伸ばし、現在では手稲山口メッツの1番打者として打線をけん引する存在となった。
札幌選抜では外野のレギュラー争いに挑む。
各チームから実力のある選手が集まり、外野のポジションも競争は激しい。それでも白木は「頑張ります」と前を向く。
俊足を生かした走塁、1番打者として培ってきた攻撃力、そして柵を越える長打力。そのすべてをアピールし、定位置をつかみにいく。
北海道の頂点へ、その先の夢へ
札幌選抜に加わって感じているのは、仲間たちのレベルの高さと、一緒に野球ができる楽しさだ。
将来の夢はプロ野球選手。その大きな目標へ向かう中で、まずは札幌選抜の一員として結果を残すことに集中する。
取材当日の北広島選抜戦で見せた活躍も、これから始まる競争へ向けたアピールの一つとなった。
塁に出れば俊足でプレッシャーをかけ、打席では長打も狙える――。相手にとって警戒すべき要素をいくつも持つ白木晴琉。札幌選抜の攻撃に勢いをもたらす存在として期待が高まる。
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【プロフィール】
白木 晴琉(しらき・はる)
手稲山口メッツ・6年
右投げ、左打ち/162センチ、48キロ
ポジション:投手・外野手
小学4年生の秋から野球を始める。野球を楽しそうと感じたことに加え、いとこの兄の影響やWBCで活躍する大谷翔平選手の姿を見たことがきっかけ。所属チームでは主に1番を務め、俊足と長打力が持ち味。今シーズンはランニング本塁打を含む14本塁打を記録している。
力強いボールで存在感 野村怜央、4番の打力も武器に投打でアピール
札幌選抜の投手陣で注目したい一人が野村怜央だ。取材当日に行われた北広島選抜との練習試合ではマウンドに上がり、力強いボールを投げ込んで存在感を示した。
自ら一番の強みに挙げるのは「パワー」。マウンドに上がれば緊張することもあるというが、そこで考えていることはシンプルだ。
「絶対に抑えることです」
打者に向かって力のあるボールを投げ込む。その投げっぷりの良さは大きな魅力だ。一方で、本人は大会までにさらに磨きたい部分として「球を強くすること」を挙げる。
札幌選抜には各チームから力のある投手が集まっており、当然ながらマウンドを巡る競争も激しい。その中で自分の持ち味を発揮し、投手陣の一角に食い込むことを目指す。
目標とする投手はダルビッシュ有。都市対抗戦でマウンドを任されたときに、どんな活躍をしたいかと尋ねると、力強く答えた。
「いっぱい抑えます」
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所属チームでは4番 打撃も大きな武器
さらに野村の魅力は投球だけではない。
本人に「投げるのと打つのでは、どちらが得意?」と尋ねると、返ってきた答えは「打つ方」。所属チームでは4番を任されており、打者としても期待の大きな選手だ。
札幌選抜では投手としてアピールを続けながら、打席に立つ機会をつかめば、自慢の打撃でも存在感を示したい。
投げては力強いボールで打者に向かい、打っては中軸を担ってきた打力を発揮する。投打の両面で力を出せることは、短期決戦を戦う札幌選抜にとっても心強い。
大会3連覇中の札幌選抜で迎える4連覇への挑戦。野村が口にしたのは、個人の結果よりもまずチームの勝利だった。
「みんなで勝つこと」
北広島選抜戦で見せた力強い投球をさらに磨き、今度は得意とするバットでもアピールする。投打でチームの勝利に貢献する野村怜央の存在が、札幌選抜の選手層をさらに厚くする。
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【プロフィール】
野村 怜央(のむら・れお)
豊平カージナルス・6年
右投げ、右打ち/163センチ、56キロ
ポジション:投手・外野手
小学2年生から野球を始める。兄の影響がきっかけで、現在は兄が札幌大谷リトルシニアでプレー。弟も野球に取り組んでいる。所属する豊平カージナルスでは4番を務める。投手としては力強いボールを武器とし、打撃ではパワーを生かしたバッティングが持ち味。目標とする投手はダルビッシュ有。
協力:2026札幌選抜チーム
