
感謝と覚悟を胸に――中学硬式7大会の門出を祝う合同開会式、モエレ沼で開催
ボーイズリーグ北海道支部が主催する中学硬式野球の春季大会7大会の合同開会式が4月29日、札幌市東区のモエレ沼公園野球場で開催された。悪天候により屋内ブルペンでの実施となったが、選手たちは堂々とした態度でシーズンの開幕を迎えた。選手宣誓では札幌豊平ボーイズ主将・菊地健斗君が、家族や指導者、仲間への感謝を胸に、全力プレーを誓った。

中学硬式野球の春季シーズンが幕を開けた。4月29日、札幌市東区のモエレ沼公園野球場にて、ボーイズリーグ北海道支部による「ゼット旗杯第34回春季北海道大会」を含む計7大会の合同開会式が開催された。
長年にわたりリーグを支えてきた「アシックス旗」は昨シーズンをもって幕を閉じ、今シーズンからは「ゼット旗杯」として新たなスタートを切る節目の年となった。
当日はあいにくの雨模様となり、屋外での式典は断念。代わりに球場内の屋内ブルペンに会場を移し、縮小形式ながらも厳かな雰囲気の中で開会式が執り行われた。
第12回日本少年野球北海道選手権大会の優勝旗は前回王者・札幌豊平ボーイズ、準優勝杯は旭川大雪ボーイズから、それぞれ返還された。

式のハイライトとなった選手宣誓では、札幌豊平ボーイズ主将・菊地健斗君(3年・札幌オールブラックス出身)が、力強く声を響かせた。
「毎日応援してくれる家族、熱い指導で引っ張ってくれる監督・コーチへの感謝の気持ちを胸に、苦しい練習を共に乗り越えてきた仲間たちと、勝っても負けても感謝の心を忘れず、最後まで全力でプレーします」
その真っ直ぐな言葉に、集まった選手や関係者から大きな拍手が送られた。
なお、開会式後に予定されていた3会場での7試合はすべて雨天により中止となり、5月3日へ順延された。大会の決勝戦は5月5日、月形野球場での開催が予定されている。
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主将にインタビュー
札幌豊平ボーイズ・菊地健斗
〇菊池 健斗(きくち けんと)
3年・札幌オールブラックス出身
左投げ、左打ち
Q1)いよいよ開幕を迎えました。今の率直な気持ちを教えてください。
A) 昨年の先輩たちが良い成績を残しているのでプレッシャーを感じている。
不安と自信が入り混じった心境です。
Q2)この冬、チームとして特に力を入れて取り組んできたことは何ですか?
A)「ラン」です。とにかく走りました。そのおかげで、球も速くなり足も速くなった。
昨年とは全然違う野球を見せれると思います。
Q3)個人として、このシーズンに向けて意識してきた課題やテーマはありますか?
A)目標である選手権で自分がしっかり抑えてゲームを作り、勝利に導けるよう意識している。
Q4)今年のチームの強み・武器はどこだと思いますか?
A)積極的な走塁で得点を重ねていく野球です。
Q5)今シーズン、キャプテンとして心がけたいことは?
A)投手から内外野にピンチ場面でもしっかり声掛けを続けること。
Q6)あなたから見て、注目してほしいチームメイトは誰ですか?その理由も教えてください。
A)武藤慧士(むとう けいし)3年・南スーパースターズ出身。フルスイングに魅力のある選手です。
Q7)チームが目指す今シーズンの目標を教えてください。
A)全国大会の選手権に出場することです。
Q8)自分自身、どんなプレーでチームを引っ張っていきたいですか?
A)自分が中心になってプレーでも精神面でも周りを引っ張っていきたい。
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札幌ボーイズ・原田悠暉
〇原田 悠暉(はらだ ゆうき)
3年・東雲ファイターズ出身
右投げ、右打ち
Q1)いよいよ開幕を迎えました。今の率直な気持ちを教えてください。
A) 「今年こそやってやろう」と、とにかく楽しみな気持ちです。
Q2)この冬、チームとして特に力を入れて取り組んできたことは何ですか?
A)守備や走塁。走塁では駆け抜けやオーバーランと言った基本を大事にやり続けた。
また走者においても次をしっかり狙う意識が定着した。
Q3)個人として、このシーズンに向けて意識してきた課題やテーマはありますか?
A)打撃においてボールの芯で捉え、強い打球を打つことにテーマを置いています。
Q4)今年のチームの強み・武器はどこだと思いますか?
A)とにかくチーム一丸で声掛けを忘れず流れを持っていく。
Q5)今シーズン、キャプテンとして心がけたいことは?
A)ピンチの時も追い上げるチャンスの時もチームをけん引し、勝利に導けるよう意識してます。
Q6)あなたから見て、注目してほしいチームメイトは誰ですか?その理由も教えてください。
A)中筋 正優(なかすじ まさひろ)3年・菊水ベアーズ出身。昨年の秋まではコントロールが乱れていたがこの冬、トレーニングのおかげでストライク先行で相手を抑えるピッチングができるよう成長した。
Q7)チームが目指す今シーズンの目標を教えてください。
A)全国一次予選、二次予選と全国大会が懸かった大会が大きな目標です。
Q8)自分自身、どんなプレーでチームを引っ張っていきたいですか?
A)積極的なプレーでチームに勢いを与えられるよう頑張りたい。
攻撃でもチームをけん引するようなバッティングを心掛けたい。
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札幌手稲ボーイズ・平野央宙
〇平野 央宙(ひらの おうら)
3年・北発寒ファイヤーズ出身
右投げ、右打ち
Q1)いよいよ開幕を迎えました。今の率直な気持ちを教えてください。
A) もう開幕なんだ、早いなぁと思う。
始りもあれば終わりもあるので、一戦、一戦大事に戦いたい。
Q2)この冬、チームとして特に力を入れて取り組んできたことは何ですか?
A)辛い練習でも互いに声掛けを意識してやっていた。
Q3)個人として、このシーズンに向けて意識してきた課題やテーマはありますか?
A)何事も自分から動こうと、裏方にも目を配りグラウンド整備とかもしっかり行いたいと考えている。
Q4)今年のチームの強み・武器はどこだと思いますか?
A)波に乗った時に、一気にチーム一丸で攻めていけるところは強みです。
Q5)今シーズン、キャプテンとして心がけたいことは?
A)周囲をよく見て、気持ちの面で仲間をサポートしたい。
Q6)あなたから見て、注目してほしいチームメイトは誰ですか?その理由も教えてください。
A)武内 和希(たけうち かずき)3年・朝里ホーネッツ東小樽合同出身、松本 隼虎(まつもと しゅうご)3年・篠路BFジュニア出身、武田 悠汰(たけだ ゆうた)3年・銭函ボーイズ出身、柳谷 優心(やなぎや ゆうしん)3年・前田中央ライオンズ出身らが打線の中軸を担う注目選手です。
Q7)チームが目指す今シーズンの目標を教えてください。
A)夏は大阪に行く!
Q8)自分自身、どんなプレーでチームを引っ張っていきたいですか?
A)マウンドに上がった時は打たせて取って守りのリズムをつくり、良いリズムで攻撃につなげていきたい。
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組合せ
29日の雨天により会場・スケジュールに変更がありました。
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ナイター対応で進化した新名所――リニューアルした「モエレ沼公園野球場」が本格始動!
札幌市東区に位置するモエレ沼公園野球場が、2025年春、全面リニューアルを経て生まれ変わった。両翼101.5メートル、中堅122メートルというスケールに加え、ナイター設備を備えた屋外硬式対応球場として本格始動。自然と芸術が融合するモエレ沼公園内に誕生したこの新球場は、アマチュア野球の新たな拠点として、今後の活躍が期待される存在だ。
2000年の開設以来、多くの市民に親しまれてきたモエレ沼公園野球場が、2025年春に大規模リニューアルを遂げた。新たに「ゼット旗杯 第34回春季北海道大会」の開会式会場にも選ばれ、注目を集めている。
今回の改修により、両翼101.5メートル・中堅122メートルというプロ仕様に匹敵する広さを確保。さらに、市内の公営野球場としては初となるナイター照明設備(高さ25メートルの照明塔6基)を完備し、夜間の試合や練習にも対応可能となった。
観客席は約4,000人を収容可能で、電光スコアボードやスピードガンなど最新設備も充実。公園利用者だけでなく、硬式野球を本格的に取り組む中学生や高校生、一般の草野球チームにとっても、待望の施設だ。
また、彫刻家イサム・ノグチが設計を手がけたモエレ沼公園内にあるため、自然と芸術が調和する特別なロケーションも大きな魅力のひとつ。野球観戦や練習の合間に「モエレ山」や「ガラスのピラミッド」といった名所を楽しむことができ、家族連れの来場にも最適だ。
新しく生まれ変わったモエレ沼公園野球場。札幌の野球シーンに新風を吹き込む“野球の新名所”として、その存在感をさらに高めていくに違いない。
協力: (公財)日本少年野球連盟 北海道支部