全国制覇まであと一歩 来夏へつながる価値ある挑戦
四国・高知県で開催された「第15回坂本龍馬旗争奪西日本小学生野球大会」は7月28日、準決勝・決勝が行われ、北海道代表・釧路ゴールデンモンキーズBBCが岡山県代表・邑久リーガース軟式野球スポーツ少年団を4-0で下し、2年連続となる決勝進出を果たした。決勝では沖縄県代表・名護すいらんマーリンズに1-4で敗れ、悲願の全国制覇にはあと一歩届かなかった。それでも2年連続で全国の頂点を争う舞台に立ち、準優勝と来年の出場権を獲得。尾西秀平監督が「みんなで勝つ!みんなで青春する!」と語ったように、選手、保護者、指導者が一丸となってつかんだ準優勝は、チームにとって大きな財産となった。初めて飛行機に乗った選手や初めて道外大会を経験した選手たちは、大会を通じて大きく成長。その姿は、来夏の全国制覇への期待を十分に抱かせるものだった。
イニングスコア
◆準決勝(7月28日、春野球場)
釧路ゴールデンモンキーズBBC(北海道)4-0邑久リーガース軟式野球スポーツ少年団(岡山県)
邑久リーガース軟式野球スポーツ少年団
000000=0
02020x=4
釧路ゴールデンモンキーズBBC
(邑)田村、寺尾ー寺尾、正富
(釧)石田、鹿糠、小泉琉ー小泉琉、鹿糠
▽三塁打:豊巻(釧)
▽二塁打:内海、鹿糠(釧)
◆決勝(7月28日、春野球場)
釧路ゴールデンモンキーズBBC(北海道)1-4名護すいらんマーリンズ(沖縄県)
釧路ゴールデンモンキーズBBC
001000=1
30010x=4
名護すいらんマーリンズ
(釧)小泉琉、野呂、石田ー鹿糠、小泉琉
(名)浜崎、山名、饒平名ー山内
▽二塁打:内海(釧)
【準決勝】4年生・豊巻の一打で流れを引き寄せる 守っては100点に近い完封リレー
決勝進出を懸けた準決勝。尾西秀平監督は試合前、選手たちの様子にいつもと違う空気を感じていた。
「試合前練習から、緊張と疲れからなのか元気もなく動きが悪く、茜コーチと『やばいねー』って話していました」
そんな状況だったからこそ、何より欲しかったのが先制点だった。


二回、一死から5番・野呂嶺恩(6年)が安打と盗塁で好機を演出。ここで6番・豊巻朋樹(4年)が右翼フェンス際を破る三塁打を放ち、待望の先制点を奪う。さらに7番・内海光翔(6年)がきっちりスクイズを決め、この回2点を先制した。
「あの4年生の特大タイムリーライトオーバーですよ。そりゃ盛り上がりますよね(笑)」
ベンチの雰囲気は一気に変わった。
四回には一死二、三塁から再び内海が左翼線へ2点適時二塁打を放ち4-0。理想的な試合展開で主導権を握った。

守っても石田一眞(6年)、鹿糠颯真(5年)、小泉琉斗(6年)の継投が光る。
尾西監督は来年の出場権獲得も見据えながら、石田を粘らせ、小泉琉にも決勝を想定した登板機会を与えた。
「次の試合のことも考えて、小泉にも少し投げさせようと思って継投しました」
そして最大の山場と位置付けていた最終回。
「先頭が相手の一番いい打者だったので慎重にいきました」
最後まで集中力を切らさず、完封リレーで決勝進出。尾西監督は守備陣について、
「準決勝の守備は100点に近かったんでないかな!!」
と高く評価した。


初回3失点が重く響く 最後まで食らいつくも悲願の全国制覇あと一歩
悲願の日本一を懸けた決勝。しかし立ち上がりに試練が待っていた。
初回に3点を失い、いきなり追いかける展開となる。
尾西監督は試合を振り返り、
「初回の3点は完全に自滅でした。爪の甘さがモンキーズらしいって感じです(笑)」
と率直に受け止めた。
それでも選手たちは下を向かなかった。
三回、敵失と安打で無死一、二塁の好機をつくると、犠打で一死二、三塁。ここで3番・小泉琉斗(6年)がスクイズを決め、1点を返して食らいつく。
反撃ムードは高まったものの、その後も走者を出しながら相手守備の堅さに阻まれ、二度の併殺打もあって流れを引き寄せることはできない。終盤にもあと一本が出ず、1-4で試合終了。全国制覇にはあと一歩届かなかった。

「みんなで勝つ」がつないだ2年連続準優勝 全国に刻んだ成長と絆
昨年に続く決勝進出。
尾西監督が最も成長を感じたのは、試合の勝敗だけではなかった。
「初めて飛行機に乗った子、初めて道外大会に出た子もいるなかで、初戦のよそよそしい姿から最終日の堂々とした姿を見たとき、成長を感じました」
さらに、その視線は保護者にも向けられた。
「父さん、母さん達の応援やサポートも毎試合ごとに成長してくれて、本当に頼もしかったです。準優勝でしたが、みんなが活躍した最高の大会でした」
そして大会を締めくくる言葉には、このチームらしさが詰まっていた。
「名護すいらんマーリンズさんには北海道3チームともやられました。完敗でした!来年も高知で会えるのが楽しみです。指笛の練習しときます(笑)」
高知県野球連盟への感謝、そして支えてくれた保護者へも思いを伝えた。
「募金活動、寄付金集め、大会までの準備、大会中の選手のサポート、洗濯と本当にありがとうございました」
最後に尾西監督は、選手たちへこう語り掛けた。
「みんなで勝つ!みんなで青春する!これが学童野球の良いところ。たくさんの方々に応援していただいたのは、選手と父さん母さんの活躍があってです。みんなで勝ち取った準優勝と来年の出場権。一生の宝物になったね」
全国制覇には届かなかった。
しかし、2年連続で全国決勝へ進み、再び来年の出場権をつかんだ釧路ゴールデンモンキーズBBC。その挑戦は、今年も確かな足跡を全国へ刻み、来夏の頂点へ向けた新たな一歩となった。


協力:釧路ゴールデンモンキーズBBC
