創部42年目、悲願の全国初勝利! とかち帯広、完封リレーで歴史を刻む

創部42年目、悲願の全国初勝利! とかち帯広、完封リレーで歴史を刻む

山田岳―眞野の無失点継投、七回一挙7得点 春の悔しさを力に初戦突破

イニングスコア

◆1回戦(8月1日、所沢球場)

とかち帯広リトルシニア(北海道)8-0五條リトルシニア(関西)

とかち帯広
0010007=8
0000000=0
五條
(と)山田岳、眞野-菊池
(五)小森、森本、坂根、吉原、堀本-川内
▽三塁打:浦城(と)

我慢比べを制した先制劇 浦城の好走塁が決勝点を呼ぶ

 試合は終盤まで緊迫した投手戦となった。

 三回、とかち帯広は先頭の7番・浦城尚(帯広ウエストマリナーズ出身・3年)が中前打で出塁すると、すかさず二盗を決めて好機を演出。続く打者が犠打を決め、一死三塁とすると、9番・杉本朔弥(新得町野球少年団出身・3年)の内野ゴロの間に浦城が本塁へ生還。泥臭くも価値ある1点を奪い、これが決勝点となった。

 以降も互いに譲らない展開が続いたが、とかち帯広は焦ることなく試合を進める。守備では堅実にアウトを重ね、走者を出しても冷静に対応。北海道で幾度も経験してきた接戦の強さを、全国の舞台でも存分に発揮した。

七回、一気に試合を決めた怒涛の猛攻

 1-0均衡を破ったとかち帯広打線は、最後の攻撃で一気に勝負を決めた。

 七回、一死から浦城が右中間を破る三塁打を放つと、8番・山田朔太郎(若葉野球少年団出身・3年)の打球が敵失を誘い、浦城が生還して2点目。その後も勢いは止まらない。

 打者11人を送り込み、5安打に四球、相手失策も絡めて一挙7得点。相手投手が次々と交代する難しい展開にも動じることなく、それぞれが役割を果たし、試合を決定づけるビッグイニングをつくり上げた。

山田岳―眞野の完封リレー 投手陣にも大きな自信

 投げては先発・山田岳(柳町イーグルス出身・3年)が六回1/3を2安打無失点、3四死球、8奪三振、82球の好投。立ち上がりこそ慎重な入りとなったが、試合が進むにつれて本来のテンポを取り戻し、強打の五條打線を寄せ付けなかった。

 七回途中からは2年生・眞野優(稲田タイガース出身)がマウンドへ。最後まで集中力を切らさず、完封リレーを締めくくった。

 球数制限を見据えながら勝利を手にし、他の投手を温存できたことも、この先を見据えれば大きな収穫となった。

大舞台で快投を見せた山田岳投手(とかち帯広)
大舞台で快投を見せた山田岳投手(とかち帯広)

森監督「先に崩れないことだけを考えていた」

 試合後、森徹監督は1-0の緊迫した展開を振り返り、選手たちが冷静さを失わなかったことを勝因に挙げた。

 「初回に相手のファインプレーもあり、流れを持っていかれないよう、とにかく5B+Eがでないようにと思っていました。山田岳もテンポ良く投げていましたし、北海道でもこういう我慢比べは経験してきました。先に崩れないことだけを考えていました」

 さらに、積み重ねてきた走塁の成果が得点につながったと振り返る。

 「ランナーが出たら盗塁。それを徹底してきたので、グリーンライトでもしっかり走れました。スクイズでの得点も普段通りでした。最終回は相手投手が次々と代わる難しい場面でしたが、選手たちがしっかり対応してくれました」

※ここで表記している5B+Eとは「四死球」「バントミス」「ボーンヘッド」「ベースランニングミス」「バッテリーミス」+「守りのミス」を指す。

※グリーンライトとは走者が自分の判断でいつでも盗塁してよいという許可(ゴーサイン)のサインのことです。

写真・とかち帯広リトルシニア提供
写真・とかち帯広リトルシニア提供

「完封リレーは大きな自信」 ベスト8へ“負けない野球”貫く

 好投した山田岳については、その修正能力を高く評価した。

 「立ち上がりは不安定でしたが、相手は強打の五條リトルシニアさん。配球を変えながらリズムやテンポに変化をつけて挑んでくれました」

 さらに、山田岳と眞野による完封リレーには大きな意味があるという。

 「山田岳、眞野で完封できたことはチームにとって大きな自信になりますし、明日からの試合へ向けて他の投手を温存できたことも良かったです」

 創部42年目でつかんだ歴史的な全国大会初勝利。その喜びに浸る間もなく、次なる相手は関東の強豪・足利リトルシニアだ。

 森監督は力強く前を向いた。

 「足利リトルシニアさんも強豪です。とかち帯広らしい『負けない野球』を貫きます」

 北海道で磨き続けてきた粘り強さと組織力を武器に、とかち帯広リトルシニアは次なる歴史へ挑む。

ダメ押しのスクイズを決める
ダメ押しのスクイズをとかち帯広。

協力:とかち帯広リトルシニア

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