山下が序盤をゼロ封、小林のランニング本塁打で均衡破る 代打・西崎も一撃回答 次戦は四国の強豪・高知家ガールズ
京都府などで開催中の「第11回全日本中学女子軟式野球大会(SPトーナメント)」に北海道代表として初出場しているJBC HOKKAIDOは21日、太陽が丘第一野球場で愛媛県代表のマドンナジュニア愛媛と1回戦で対戦し、9-3で快勝した。三回まで続いた0-0の均衡を破ったのは、小林美陽(摩周ジャガーズ出身/2年)の一打だった。四回に右翼を越える2点ランニング本塁打を放つと、七回にも中越えの3点三塁打。5打点の活躍で打線をけん引した。投げては山下紬(西部ホワイトファング出身/3年)が序盤を無失点に抑え、新名乃々花(末広・近文合同チーム出身/3年)、奈良柚季那(島松ジュニアイーグルス出身/2年)へつなぐ継投で逃げ切った。全国49チームが集う大舞台で刻んだ、チームにとって記念すべき全国初勝利。大坂聡監督は「守備力も攻撃力も十分通用すると思っています」と手応えを口にした。22日の2回戦では四国の強豪・高知家ガールズと激突する。
イニングスコア
◆1回戦(21日、太陽が丘第一野球場)
JBC HOKKAIDO(北海道)9−3マドンナジュニア愛媛(愛媛県)
JBC HOKKAIDO
0002313=9
0000003=3
マドンナジュニア愛媛
(H)山下、新名、奈良ー岡村
(愛)寺尾、岡田、寺尾、石川ー鈴木蘭
▽本塁打:小林RH(H)
▽三塁打:小林(H)、寺尾(マ)
小林が均衡破る一撃 四回、右翼越えの2点ランニング本塁打
全国初戦独特の緊張感が漂う序盤。
JBC HOKKAIDOは三回まで得点を奪えなかった一方、先発の山下が粘り強くマドンナジュニア愛媛打線を封じる。走者を背負っても後続を打ち取り、スコアボードに「0」を並べた。
試合が動いたのは0-0で迎えた四回だった。
一死から7番・岡村明星(栗山ロッキーズ出身/3年)が死球で出塁。続く8番・小林が振り抜いた打球は右翼手の頭上を越えた。
小林は一気にダイヤモンドを駆け抜け、先制の2点ランニング本塁打。三回まで続いた均衡を一振りで破り、JBC HOKKAIDOに待望の先制点をもたらした。
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五回に一挙3点 米澤の適時打、代打・西崎が一発回答
勢いに乗った北海道代表は、ここから攻撃の手を緩めなかった。
五回、相手守備のミスにも乗じて無死一、二塁の好機をつくると、5番・米澤愛瑠(厚岸レッドブリッジ出身/2年)が左前へタイムリー。貴重な追加点を奪った。
さらに6番・上中歩那(北郷サラブレッツ出身)に代わり、大坂監督は代打・西崎来胡(あかつき少年野球部出身/3年)を送る。
その起用に西崎が一振りで応えた。
中前へ運ぶ2点タイムリー。代打で結果を残し、この回一挙3得点。リードを5-0へ広げた。
六回にも3番・新名が中前タイムリーを放って1点を追加。先制後は四、五、六回と3イニング連続で得点を重ね、試合の主導権を完全に握った。

小林、今度は走者一掃の三塁打 5打点で勝利を引き寄せる
そして七回、再び小林のバットが火を噴いた。
相手投手の制球が乱れ、JBC HOKKAIDOは無死満塁。ここで打席には、四回にランニング本塁打を放っている8番・小林が入った。
捉えた打球はセンターの頭上を越える。
走者3人が一気に生還し、小林も三塁へ到達。走者一掃の3点三塁打となり、9-0と大きく突き放した。
小林はこの試合、ランニング本塁打と三塁打で計5打点。全国初戦の大舞台で長打力を発揮し、北海道代表の攻撃を力強くけん引した。
山下が流れを渡さず 新名、奈良へつなぐ継投
打線の援護を呼び込んだのは、先発・山下の粘り強い投球だった。
初回から走者を許す場面はあったものの、そこから後続を凡打に仕留め、得点を与えない。全国大会初戦という緊張感の中でも崩れず、序盤を無失点で切り抜けた。
五回からは新名がマウンドへ上がり、六回から奈良が登板。
奈良は七回に3点を失ったものの、最後までリードを守り切った。
山下、新名、奈良の3投手による継投で9-3。
JBC HOKKAIDOが北海道予選を勝ち抜いてたどり着いた全国の舞台で、チーム史に残る最初の1勝を刻んだ。

大坂監督「先発山下の好投」 小林、西崎の一打も称える
試合後、大坂聡監督が真っ先に勝因として挙げたのは、先発・山下の投球だった。
「まずはなんと言っても先発山下の好投です。初回、守備のミスやアンラッキーなヒットがある中、また緊張もあった中で0点で抑えたのはさすがでした。その後も素晴らしい投球内容でした」
全国初戦。しかも立ち上がりから決して簡単な展開ではなかった。
それでも失点を許さなかった山下の投球がチームを落ち着かせ、四回以降の打線爆発へつながった。
攻撃では、5打点を挙げた小林と、代打で2点タイムリーを放った西崎を評価した。
「攻撃では小林と代打で結果を出した西崎です。2人とも完璧な当たりのタイムリーでした」
スタメンだけではない。ベンチから出た選手も仕事を果たす――。それも大坂監督が全国初戦で感じた大きな手応えだった。

「守備力も攻撃力も十分通用する」 全国初勝利で得た確かな手応え
初めて全国大会の相手と戦い、9得点を奪っての勝利。
全国で自分たちの野球がどこまで通用するのか。その問いに、大坂監督は確かな手応えを口にした。
「守備力も攻撃力も十分通用すると思っています。また、代わりに誰が出ても活躍できるのは大きいです」
その言葉を象徴したのが、まさにこの日の試合だった。
山下が試合をつくり、小林が均衡を破る。米澤、新名がつなぎ、途中出場の西崎も結果を残した。
誰か一人に頼るのではなく、出場した選手がそれぞれの役割を果たして勝利をつかむ。大坂監督が掲げてきた「全員野球」が、全国の舞台でも形となった。
一方で、全国大会だからこその課題も見えた。
「やはり、課題は暑さです。35度を超える中での試合ですので、そこはこの後もしっかり対策していきたいと思います」
北海道とは大きく異なる厳しい暑さ。その環境への対応も、勝ち上がるためには重要な戦いとなる。

次戦は高知家ガールズ 「一戦必勝でウチらしい全員野球をやるだけ」
全国初出場で、全国初勝利。
だが、JBC HOKKAIDOの挑戦はまだ始まったばかりだ。
続く2回戦は22日午後4時から、四国の強豪・高知家ガールズと対戦する。
初戦で9得点を奪った攻撃力。そして山下、新名、奈良とつないだ投手陣。さらに代打・西崎が示した選手層の厚さ。
初戦で得た手応えを次の一戦へつなげられるか。
大坂監督の言葉はシンプルだった。
「一戦必勝でウチらしい全員野球をやるだけです。応援よろしくお願いいたします!」
JBC HOKKAIDOたちが全国で刻んだ、大きな一歩。
初勝利の喜びを力に変え、JBC HOKKAIDOは次なる強敵へ挑む。

協力:JBC HOKKAIDO
