千葉レインボーズに逆転勝ち、ZOZOマリンでは長谷川、近藤に一発 澤井―河村の完封リレーで8-0圧勝
千葉県千葉市で開催されている「第24回千葉市長杯争奪学童野球選手権大会」で29日、北海道代表の札幌オールブラックスが1、2回戦を連勝し、全国ベスト4進出を決めた。1回戦では地元・千葉レインボーズ(千葉県千葉市)に先制を許しながら、湊隼也(6年)の3点ランニング本塁打などで6-4の逆転勝ち。続く2回戦では念願のZOZOマリンスタジアムを舞台に静岡レッドソックス(静岡県静岡市)と対戦し、長谷川瑛斗(6年)、近藤志月(6年)のランニング本塁打などで毎回得点を重ねた。近藤は本塁打、二塁打、三塁打と長打3本を放つ大暴れ。投げても澤井虹(6年)から5年生・河村蒼佑への継投で完封し、守備も無失策と攻守がかみ合って8-0の五回コールド勝ちを収めた。30日の準決勝で待つのは、2年前の決勝で敗れた千葉ドリームス。生野勇輝監督は「最後の一球まであきらめず戦ってほしい。2024年のリベンジを果たします」と雪辱を誓った。
イニングスコア
◆1回戦(8月29日、海浜公園野球場A面)
札幌オールブラックス(北海道)6-4千葉レインボーズ(千葉県千葉市)
千葉レインボーズ
001021=4
00024x=6
札幌オールブラックス
(千)金子、安藤ー木村
(札)稲葉、澤井ー近藤
▽本塁打:大塚(千)、湊(札)
▽三塁打:鈴木(千)、近藤(札)
▽二塁打:木村(千)
◆2回戦(8月29日、ZOZOマリンスタジアム)
札幌オールブラックス(北海道)8-0静岡レッドソックス(静岡)
静岡レッドソックス
00000=0
1124x=8
札幌オールブラックス
(五回コールドゲーム)
(静)永嶋蒼ー川崎
(札)澤井、河村ー近藤
▽本塁打:長谷川、近藤(札)
▽三塁打:近藤(札)
▽二塁打:大金(静)、近藤、稲葉、澤井(札)
苦しい初戦、エース稲葉が流れを渡さず
全国4強への道のりは、決して平坦ではなかった。
29日の1回戦。札幌オールブラックスは千葉レインボーズを相手に、序盤から我慢を強いられた。
三回に1点を先制され、0-1。しかし生野監督が試合後、勝負のポイントとして挙げたのは、その1点を失ったことではなく、そこから崩れなかった先発・稲葉遥篤(6年)の投球だった。
生野監督は「エース稲葉は不運な当たりで失点したものの、強力な千葉レインボーズ打線を4回までしっかり抑えた点が流れを引き寄せたと思います」と振り返った。
最少失点で踏ん張ったエースに、打線が応えた。
四回、先頭の3番・湊がレフト前安打で出塁。続く4番・稲葉の犠打が相手守備のミスを誘い、無死二、三塁と一気に好機を広げる。
ここで5番・澤井がスクイズを決め、1-1。さらに6番・近藤のライトへの犠牲フライで稲葉が生還し、2-1と試合をひっくり返した。
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再逆転許すも、代打・河村から始まった猛攻
ところが五回表、千葉レインボーズも簡単には引き下がらない。
二死から長打などで2点を奪われ、札幌オールブラックスは2-3と再び追う立場となった。
それでも、その裏だった。
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先頭の9番・山田葵(6年)に代わって打席へ送られたのは、5年生の河村。代打で起用された河村が期待に応えてレフト前へ運び、反撃の口火を切った。
代走・青山峻太(5年)を送り、続く1番・金丸虎太朗(6年)の犠打が内野安打となって一、二塁。さらに犠打で一死二、三塁と好機を広げた。
ここで3番・湊が勝負強さを見せる。
打球は左中間を突破。二人の走者を迎え入れ、湊自身も一気にホームへ。値千金の3点ランニング本塁打となり、5-3と再逆転した。
さらに澤井がセンター前安打で続き、近藤がセンターオーバーのタイムリー三塁打。五回だけで一挙4点を奪い、6-3とリードを広げた。
六回に1点を返されたものの、稲葉から澤井へつないだ継投で逃げ切り、6-4。地元・千葉の強豪を退けた。
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「ZOZOマリンで試合を」その思いが一つに
2年ぶりに挑んだ全国舞台。その初戦は、先制され、逆転し、再び逆転され、もう一度ひっくり返すという苦しい展開だった。
それでも最後まで選手たちの気持ちは切れなかった。
生野監督は、その原動力をシンプルな言葉で表現した。
「ZOZOマリンスタジアムで試合をやりたいという気持ちがチームを一つにしたと思います」
初戦を突破すれば、2回戦の舞台はプロ野球・千葉ロッテマリーンズの本拠地でもあるZOZOマリンスタジアム。
選手たちが目標としていた舞台への切符を、自分たちの手でつかみ取った。

長谷川が先制弾 ZOZOマリンで打線爆発
そして迎えた同日の2回戦。
憧れのZOZOマリンスタジアムで、札幌オールブラックスの勢いはさらに加速した。
静岡レッドソックスとの一戦。初回、一死から2番・長谷川が右中間を破るランニングソロ本塁打。大舞台で豪快にダイヤモンドを一周し、札幌オールブラックスに先制点をもたらした。
結果的に、この1点が決勝点となった。
二回には6番・近藤が右中間を破るランニングソロ本塁打を放ち2-0。三回にも近藤が2点タイムリー二塁打を放ち、4-0と突き放した。
そして四回。
4番・稲葉、5番・澤井、6番・近藤と中軸に長打が飛び出すなど打線がつながり、一挙4得点。8-0と試合を決定づけた。
初回1点、二回1点、三回2点、四回4点。
攻撃を重ねるごとに得点を増やす、まさに理想的な試合運びだった。

近藤、驚異の長打3本 本塁打・二塁打・三塁打で打線けん引
ZOZOマリンスタジアムで躍動したのが、6番・近藤志月(6年)だった。
初回に長谷川瑛斗(6年)のランニング本塁打で先制した札幌オールブラックスは二回、先頭の近藤が右中間を破る一打を放つと、快足を飛ばして一気に本塁へ。ランニングソロ本塁打で2-0とリードを広げた。
近藤の勢いは止まらない。
三回には二死二、三塁の好機で再び打席へ。ここで長打を放ち、走者2人を迎え入れるタイムリー二塁打。4-0とし、試合の流れを大きく札幌オールブラックスへ引き寄せた。
さらに四回にも長打を放って三塁まで到達。この試合、ランニング本塁打、二塁打、三塁打と3本の長打をマークし、中軸の稲葉遥篤(6年)、澤井虹(6年)とともに一挙4得点の猛攻を支えた。
前の試合でも近藤は、五回にセンターオーバーのタイムリー三塁打を放っている。ダブルヘッダーとなった全国大会の2試合で勝負強い打撃を披露し、攻撃の中心としてチームの全国4強進出に大きく貢献した。
打つだけではない。捕手として1回戦では稲葉、澤井、2回戦では澤井、河村の投手陣をリード。攻守両面で札幌オールブラックスの2連勝を支えた。

澤井から5年生・河村へ 無失点リレー
打線だけではない。
マウンドでは先発・澤井が静岡打線に得点を許さず、球数制限も見据えて二回途中から5年生・河村へバトンを託した。
全国大会、しかもZOZOマリンスタジアムという大舞台。
それでも河村は臆することなく腕を振り、静岡打線に反撃のきっかけを与えなかった。
生野監督にとって、この起用は決して“思い切った抜てき”ではなかった。
「現状、稲葉、澤井の次にいいピッチャーが河村で、彼のスピードボールなら通用すると思いました。この大舞台で想定していたとおりのピッチングをしてくれました」
指揮官が実力を評価して送り出した5年生右腕が、その期待に応えた。
澤井―河村のリレーで5回を無失点。さらにバックも無失策で投手陣を支えた。
8-0の五回コールド。
1回戦の苦しい逆転勝ちとは対照的に、投打、守備がかみ合った快勝だった。
生野監督も「毎回得点ができたことと、二人の投手がしっかり抑えたこと、そして守備もノーエラーと完璧な試合運びができました」と選手たちを評価した。


2年前の決勝カード再び 「2024年のリベンジを果たします」
これで札幌オールブラックスは2連勝。
2年ぶり2度目となる千葉市長杯挑戦で、再び全国ベスト4まで勝ち上がった。
しかし、目指している場所はここではない。
30日の準決勝で対戦するのは千葉ドリームス。
札幌オールブラックスにとって、特別な相手だ。
2年前の2024年大会。札幌オールブラックスは決勝まで勝ち進みながら、最後に千葉ドリームスに敗れ、全国制覇にはあと一歩届かなかった。
その相手と、今度は決勝進出を懸けて再び激突する。
千葉ドリームスには、千葉ロッテマリーンズジュニア、読売ジャイアンツジュニア、東京ヤクルトスワローズジュニアなどNPBジュニア選出者を複数擁する。さらにバッテリーにはU-12日本代表として世界一を経験した選手がおり、エース左腕は最速120キロを超える速球を投げ込むなど、今大会屈指の戦力を誇る。
それでも、生野監督の言葉に迷いはない。
「相手は優勝候補筆頭の千葉ドリームスさんになりますが、最後の一球まであきらめず戦ってほしい。2024年のリベンジを果たします」
苦しみながら勝ち切った1回戦。
そして攻守で力を発揮した2回戦。
異なる二つの勝ち方を経験し、札幌オールブラックスは再び因縁の相手が待つ舞台までたどり着いた。
2年前、あと一歩で届かなかった全国の頂点へ――。
30日、札幌オールブラックスが「絶対王者」に挑む。

協力:札幌オールブラックス
