
札幌大谷、悔しさを力に――今秋こそ甲子園へ挑む
創部14年ながら、南北海道の高校野球界で確かな存在感を示す札幌大谷高校野球部。甲子園春夏1度ずつの出場歴を持ち、近年も着実に力を蓄えてきた新鋭強豪校だ。今夏の南北海道大会では、初戦からその実力を存分に示した。
1回戦は“ご近所対決”となった札幌光星戦。打線が13安打8得点と爆発し、4番・滝口大智の3ラン本塁打が試合を決定づけた。投打が噛み合い、7回コールド勝ちで2年連続のベスト8進出を決めると、続く2回戦でも春季4強の知内を相手に序盤から主導権を握り、7-4で勝利。粘る相手を振り切り、堂々と準々決勝へ駒を進めた。
準々決勝の札幌日大戦は、手に汗握る接戦となった。エース右腕・岩渕英晃、最速143キロを誇る磯貝栄心ら投手陣が奮投するも、あと一歩及ばず2-3で惜敗。甲子園への切符は目前で遠のいたが、選手たちの胸には「この悔しさを秋へ」という強い思いが刻まれた。
チームを率いるのは2024年春に就任した五十嵐大監督。駒大苫小牧の甲子園連覇を経験したOBであり、その甲子園で培った経験と知識を、札幌大谷の選手たちに惜しみなく注いでいる。理念として掲げるのは「文武両道」「人と人とのつながり」「感謝の気持ち」。野球の技術はもちろん、人間的な成長を重視し、地域と共に歩むチームづくりを進めている。
また、中高一貫教育を生かした育成体制も札幌大谷の強みだ。内部進学者を中心に、早期から高校レベルの練習や経験を積める環境が整う。学校敷地内には3つの野球場と室内練習場を完備し、冬場には名物の“モエレ山ダッシュ”で体力を鍛えるなど、充実した施設と独自の練習メニューで選手を育成している。
今年の夏はあと一歩で涙をのんだが、敗戦を通じて得た学びは決して小さくない。先輩たちが残した悔しさを胸に、現チームは「今秋こそ」という強い意気込みを燃やす。甲子園再挑戦の道は険しいが、札幌大谷が北海道球界を牽引する存在として歩みを進めることは間違いない。
札幌大谷ベンチ入りメンバー
中学クラブチームや出身少年団に関する情報も随時募集しております。
情報提供は下記メールアドレスまでお願いいたします。
送付先:strikepro.oh@gmail.com
<背番号、氏名、学年、中学・学童野球歴、投打、身長、体重>
主将:八城 寿希
①磯貝 栄心 2年
室蘭リトルシニア-海陽ファイターズ出身
右投げ、右打ち
183センチ、78キロ
②岸田 悠幹 2年
札幌大谷リトルシニア-上江別ブルードリームズ出身
右投げ、右打ち
181センチ、77キロ
③八城 寿希 2年
札幌大谷リトルシニアー岩見沢南ビクトリー出身
右投げ、左打ち
171センチ、67キロ
④藍葉 吏良 2年
札幌真駒内リトルシニア-東16丁目フリッパーズ出身
右投げ、右打ち
176センチ、67キロ
⑤矢野 秀 1年
札幌大谷リトルシニア-東16丁目フリッパーズ出身
右投げ、右打ち
168センチ、80キロ
⑥寺町 颯太 2年
札幌大谷リトルシニア-東16丁目フリッパーズ出身
右投げ、右打ち
177センチ、70キロ
⑦山崎 有歩 2年
南空知BBC―山の手ベアーズ出身
右投げ、右打ち
171センチ、72キロ
⑧神田 櫂哉 2年
札幌東リトルシニアー東グレートキングス出身
右投げ、右打ち
176センチ、70キロ
⑨森 翔吾頼 1年
余市リトルシニア―岩内野球スポーツ少年団出身
右投げ、左打ち
180センチ、76キロ
⑩中村 榛 2年
札幌北リトルシニアー東グレートキングス出身
右投げ、左打ち
170センチ、65キロ
⑪佐藤 蕾 2年
大空リトルシニアー清里ジャガーズ出身
右投げ、右打ち
171センチ、73キロ
⑫磯貝 琢真 1年
室蘭リトルシニアー海陽ファイターズ出身
右投げ、左打ち
180センチ、69キロ
⑬藤野 丞杏 1年
札幌大谷リトルシニア-東海Fイーグルス出身
右投げ、左打ち
171センチ、68キロ
⑭福田 翔 1年
札幌大谷リトルシニア出身
右投げ、右打ち
168センチ、60キロ
⑮山口 遙斗 2年
旭川北稜球団ー神居野球少年団出身
左投げ、左打ち
174センチ、66キロ
⑯泉澤 一球 1年
奥尻中学校ー奥尻スカイバード(奥尻町)出身
右投げ、両打ち
173センチ、62キロ
⑰其田 海翔 2年
札幌新琴似リトルシニアー札苗スターズ出身
右投げ、右打ち
178センチ、80キロ
⑱菅野 太心 2年
札幌北リトルシニア―緑苑台ファイターズJr出身
右投げ、左打ち
171センチ、63キロ
⑲及川 舜 2年
札幌手稲ボーイズー篠路ビッグファイアーズ出身
左投げ、左打ち
168センチ、68キロ
⑳青坂 修斗 2年
札幌大谷リトルシニアー菊水ベアーズ出身
右投げ、右打ち
175センチ、70キロ