全国制覇へ、もう一度本気で―― 東16丁目フリッパーズ「覚悟」の夏が始まる

全国制覇へ、もう一度本気で―― 東16丁目フリッパーズ「覚悟」の夏が始まる

高野山旗で見えた課題と可能性 10度目のマクドナルド・トーナメントへ挑む

高野山旗で見えた「現在地」

 高野山旗全国大会は、東16丁目フリッパーズにとって単なる全国大会ではなかった。

8月に控えるマクドナルド・トーナメントへ向け、自分たちが全国でどこまで戦えるのか、その現在地を測る大会だった。

初戦となった2回戦では大分県代表・駅館スポーツ少年団を10―3で破り、五回コールド勝ち。

結果だけを見れば快勝だった。

しかし、試合後の笹谷武志監督に笑顔はなかった。

10点を奪っても、勝ったことだけでは満足しない。

勝利の中に潜む甘さ、油断、隙――。

全国制覇を目指すチームだからこそ見逃せない課題が、監督の目にははっきり映っていた。

その原因は技術ではない。

「全国大会を目指す責任と覚悟が足りない」

その一点だった。

勝つことよりも、「全国王者になる覚悟」を選手たちに問い続けたのである。

(写真・東16丁目フリッパーズ提供)
(写真・東16丁目フリッパーズ提供)
全日本学童・南北海道大会を制した東16丁目フリッパーズ
全日本学童・南北海道大会を制した東16丁目フリッパーズ

強豪撃破で得た、大きな成功体験

それでも、高野山旗は収穫の方が大きかった。

3回戦。

全日本学童大阪府代表・新家スターズとの一戦。

全国屈指の強豪を相手に、東16丁目フリッパーズは堂々と渡り合い、5―3で勝利を収めた。

試合後、笹谷監督は大きな手応えを口にした。

「高野山で一つ成功体験ができたことは大きい」

さらに、こう続ける。

「僕自身も、この子たちでもできるんだ。ただの夢物語じゃない。本気でつかみにいくんだと思えました」

選手たちの表情も変わった。

全国で戦える。

いや、全国で勝てる。

その自信を、自分たちの力でつかみ取ったのである。

(写真・東16丁目フリッパーズ提供)
(写真・東16丁目フリッパーズ提供)

悔しさが、次の戦いを強くする

 準々決勝では三重県代表・渡会BEASTに敗れた。

全国制覇への挑戦は、そこで終わった。

しかし笹谷監督の胸に残ったのは、敗戦そのものではない。

「長曽根さんと対戦したかった」

全国屈指の名門との勝負。

そこまでたどり着けなかった悔しさこそが、この大会最大の財産になった。

「高野山で終わってはいけない」

その思いは、すでに次の舞台へ向いている。

(写真・東16丁目フリッパーズ提供)
(写真・東16丁目フリッパーズ提供)

勝負を決めるのは「覚悟」と「信じる勇気」

マクドナルド・トーナメントへ向け、笹谷監督が何度も口にした言葉がある。

「まずは子どもたちが本気の覚悟と信じる勇気を持つこと。これが大前提です」

技術や戦術だけでは、日本一には届かない。

高野山旗では、自分たちの長所を最大限に生かし、不得意な部分を最小限に抑える戦い方ができた。

あとは、それを信じ切れるかどうか。

「マックでも気持ちを整え、もっと熱い気持ちで、本気の覚悟と信じる勇気を持つこと。これができれば勝てない相手はいないんだ」

その言葉には、全国を知る指揮官だからこその重みがある。

さらに監督は、試合開始直後の入り方こそ勝敗を左右すると考えている。

「プレーボールの瞬間から、その覚悟を毎試合繰り返せるか」

全国の頂点は、その積み重ねの先にある。

(写真・東16丁目フリッパーズ提供)
(写真・東16丁目フリッパーズ提供)

10年前の歓喜を知る名門だからこそ

東16丁目フリッパーズにとって、マクドナルド・トーナメントは特別な大会である。

2015年はベスト8。

2016年は全国3位。

そして2017年、兵庫県代表・北ナニワハヤテタイガースとの激闘を制し、悲願の全国初優勝を果たした。

以来、この大会はチームの歴史そのものになった。

2019年には再びベスト8。

翌2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で大会中止となり、全国挑戦の夢は突然閉ざされた。

あの世代が全国でどこまで戦えたのか――。

その答えは今も誰にも分からない。

だからこそ、このチームには新たな歴史を刻む使命がある。

(写真・東16丁目フリッパーズ提供)
(写真・東16丁目フリッパーズ提供)

夢ではない。本気で日本一をつかみにいく

10度目のマクドナルド・トーナメント。

その数字は、積み重ねてきた伝統を物語る。

しかし、歴史だけでは勝てない。

今年の東16丁目フリッパーズが目指すのは、「過去の栄光」を追い掛けることではない。

高野山旗で得た成功体験。

全国で感じた悔しさ。

そして、笹谷監督が繰り返し伝え続ける「本気の覚悟」と「信じる勇気」。

そのすべてを胸に、選手たちは坊っちゃんスタジアムへ向かう。

夢では終わらせない。

本気で、日本一をつかみにいく夏が始まる。

(写真・東16丁目フリッパーズ提供)
(写真・東16丁目フリッパーズ提供)

ベンチ入りメンバー

指導者

▽監督
㉚笹谷武志(46)

▽コーチ
㉙菊池剛史(46)

㉘伊藤拓海(27)

選手

⑩小野寺 佑亮(おのでら ゆうすけ)
6年・右投げ、右打ち

①高野 恭佑(たかの きょうすけ)
6年・右投げ、右打ち

②中本 准太郎(なかもと じゅんたろう)
6年・右投げ、右打ち

③池田 成(いけだ なる)
6年・右投げ、左打ち

④橋本 昊(はしもと こう)
6年・右投げ、右打ち

⑤市橋 桔平(いちはし きっぺい)
6年・右投げ、左打ち

⑥岡田 旭陽(おかだ あさひ)
6年・右投げ、右打ち

⑦原 夢輝太(はら ゆきた)
6年・右投げ、左打ち

⑧佐藤 忠將(さとう ただまさ)
6年・右投げ、右打ち

⑨高塚 大輝(たかつか だいき)
6年・右投げ、右打ち

⑫米野 漣(よねの れん)
5年・右投げ、右打ち

⑭江端 隼(えばた じゅん)
6年・右投げ、左打ち

⑮山内 奏人(やまうち かなと)
4年・右投げ、左打ち

⑯泉 輝(いずみ ひかる)
5年・右投げ、左打ち

⑰伊藤 舶翔(いとう はくと)
5年・右投げ、右打ち

㉑橋本 航汰(はしもと こうた)
5年・右投げ、右打ち

(写真・東16丁目フリッパーズ提供)
(写真・東16丁目フリッパーズ提供)

マクドナルド・トーナメントまでの軌跡

高円宮賜杯全日本学童南北海道大会

◆決 勝(6月22日)
〇 10-2 岩見沢学童野球クラブ

◆準決勝(6月21日)
〇 7-3 北光ファイターズ

◆2回戦(6月21日)
〇 9-0 小樽中央JBC

高円宮賜杯第46回札幌支部予選

◆決 勝(5月24日)
〇 9-2 新陽スターズ少年野球団

◆準決勝(5月24日)
〇 7-0 屯田ベアーズ

◆準々決勝(5月17日)
〇 7-2 星置レッドソックス

◆3回戦(5月16日)
〇 11-2 東札幌ジャイアンツ

◆2回戦(5月9日)
〇 4-3 中の島ファイターズ少年野球団

◆1回戦(5月3日)
〇 26-0 拓北スパイダース

(写真・東16丁目フリッパーズ提供)
(写真・東16丁目フリッパーズ提供)

第46回全日本学童マクドナルド・トーナメント

東16丁目フリッパーズ(拡大版)
マクドナルドトーナメント2026

協力:東16丁目フリッパーズ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA