苫小牧の野球少年たちの原点――市営少年野球場という“聖地”

苫小牧の野球少年たちの原点――市営少年野球場という“聖地”

苫小牧市営少年野球場は、1987年(昭和62年)12月28日に完成した。場所は緑ケ丘総合運動公園の一角で、両翼77メートル、センター87メートル、内外野ともに土のグラウンド、内野には500人を収容できる芝生スタンドを備えている。

この球場の整備は、1987年5月1日から2003年4月30日まで苫小牧市長を務めた鳥越忠行氏の公約でもあった。鳥越氏は苫小牧東高校時代、同校初の甲子園出場メンバーの一人として活躍し、野球に対する思いは人一倍強かった。その熱意が、形として結実したのがこの市営少年野球場である。

完成以来、市内のスポーツ少年団や少年野球チームがこの場所を練習や大会の拠点として使用してきた。春から秋にかけてはほぼ毎週のように試合が行われ、子どもたちが野球を通して技術や仲間との絆を深める場となっている。

現在も毎年4月29日から10月31日まで使用され、休日には多くの学童球児たちが汗を流す姿が見られる。苫小牧市にはこの球場以外にも「とましんスタジアム(苫小牧市営緑ケ丘野球場)」など複数の野球施設が整備されており、少年野球から社会人野球まで、幅広い世代の野球文化を支えている。

今後もこの市営少年野球場は、「野球少年・少女の聖地」として、地域の夢を乗せて走り続ける。次世代を担う球児たちが育ち、地域と野球の絆がより深まる場所として、その存在価値は今後さらに高まっていくだろう。

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