U-15女子北海道選抜、白星スタートから激闘の失点差突破

U-15女子北海道選抜、白星スタートから激闘の失点差突破

“首の皮一枚”で決勝Tへ。3度目の頂点へ挑む

高知家ガールズを4–1で撃破、宮本が15奪三振の圧巻投球

リーグ第1試合:高知家ガールズ戦

初回に1点を先制された北海道選抜だったが、その裏すぐさま反撃。
1番・伊藤來紅(砂原野球少年団出身)がライト前安打、続く横山詩知佳(中札内パワーズ出身)が四球でチャンスを広げ、二死二・三塁から5番・伊藤美嬉(拓勇ファイターズ出身)が右中間を破る2点適時三塁打で逆転し2–1。

六回には3番・小林美月(阿寒クレインズ出身)のライトオーバー三塁打を皮切りに、新名乃々花(末広近文合同チーム出身)のセンター前適時打、荒井紬希(富原ドルフィンズ出身)のタイムリーで2点を追加し4–1と突き放した。

先発・宮本乃々夏(北発寒ファイヤーズ出身)は、一回こそ2連打で1失点したもののその後は別格の投球。一回二死から8者連続を含む七回2安打無四球15奪三振。難しい初戦を自らの力で勝利へ導いた。

15奪三振の快投を見せた宮本投手
第1試合の高知戦で15奪三振の快投を見せた宮本投手(北海道)=(写真・チーム提供)

安達匡謹監督
「1点OKの守備体型だったので焦りはありませんでした。実践の積み重ねで“点が取れる打線”という確信がありました」

伊藤美嬉選手
「ストレート一本に絞り、“強いゴロ”のイメージを思い出して打ちました。決勝Tではチームに勢いをつけられる打撃をしたい」

宮本投手
「点を取ってくれて緊張が和らぎました。ストレートと変化球を織り交ぜて三振を狙いました。決勝Tでも初回から良いボールを投げたい」

◆第1試合(11月22日、土佐塾記念球場)

高知家ガールズ
1000000=1
200002x=4
U-15女子北海道選抜
(高)堀川ー安岡
(北)宮本ー新名
▽三塁打:伊藤美、小林(北)

高知家戦で、勝ち越し打を放った伊藤美嬉選手(北海道)
第1試合の高知家戦で、勝ち越し打を放った伊藤美嬉選手(北海道)=(写真・チーム提供)

九州選抜・KCLに肉薄も2–3惜敗、継投で粘り“失点差”で決勝Tへ

リーグ第2試合:KCLライジングフェニックス戦

相手は九州の強豪・KCLライジングフェニックス。
先発・山下紬(西部ホワイトファング出身)は二回にランニング本塁打、三塁打などで3失点。それでも三回以降は立て直し、二死から走者を許すも後続を断ち追加点を与えなかった。

四回からは梅村純芽(OVERPRIDE出身)→岡川志穂(七小野球スポーツ少年団出身)→新名と継投策で相手打線を翻弄。二回の3点に抑え込む粘投を見せた。

攻撃陣は三回まで毎回得点圏に走者を進めながらあと一本が出ず苦しい展開。しかし四回、5番・荒井が右前打から二盗・犠打で三塁に進み、適時打で1点を返す。さらに五回には敵失と犠牲フライで1点を奪い2–3と1点差まで迫った。

最終回(大会規定)には4番・新名が死球出塁から二盗を狙うもタッチアウト。5番・伊藤美が四球で出塁したが得点には結びつかず2–3で惜敗となった。

敗戦により決勝トーナメント進出は絶望視されたが、失点数の関係で北海道が進出権を獲得。

安達監督は
「ビハインドの状況でも声を掛け合い続けた選手たちの姿勢こそが、この結果に繋がりました。継投は最初からのプランでした」
と選手を称えたうえで、
「大量点に備える守備体型を指示できなかった甘さは私の責任。首の皮一枚つながったこのチャンスを必ず生かす」
と語った。

横山詩知佳主将は
「負けて進めるのは不思議だけど、いただいたこのチャンスをものにして絶対優勝します」
と力強く宣言。
続けて
「全員野球で、見ている人に感動を届けられる試合をしたい」
と決勝Tへ心をひとつにした。

◆第2試合(11月22日、土佐塾記念球場)

U-15女子北海道選抜
000110=2
03000x=3
KCLライジングフェニックス
(北)山下、梅村、岡川、新名ー新名、横山
(ラ)宮崎ー上田
▽本塁打:宮崎RN(ラ)
▽三塁打:石丸(ラ)

第2試合・KCL戦より
第2試合・KCL戦より=(写真・チーム提供)

協力:U-15女子北海道選抜

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