兵庫県淡路島で開催された2026全国選抜軟式少年野球兵庫県大会に、北海道代表として出場した旭川west選抜。2月7日、全国大会特有の重圧がかかる初戦を5-4で制し勢いに乗ったが、4強入りを懸けた2回戦では地元の強豪・兵庫県選抜Bに0-1で惜敗した。勝利と敗戦、その両方に詰まっていたのは、全国の舞台でしか得られない経験と、次のステージへとつながる確かな手応えだった。
1回戦|島根県選抜戦――集中力と経験値が呼び込んだ初戦突破
全国大会の難しい初戦。旭川west選抜は、序盤から緊張感のある展開の中で、試合の主導権を少しずつ引き寄せていく。
二回、二死から7番・外舘春翔(東五条トリデーズ/6年)が死球で出塁すると、続く8番・内藤元喜(神楽少年野球団/6年)が左中間を破るタイムリー三塁打を放ち、貴重な先制点を奪った。
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さらに三回、二死一、二塁の場面で打席に立ったのは5番・曽川徠士(東五条トリデーズ/6年)。レフトオーバーのランニング3ラン本塁打で一挙3点を追加し、試合の流れを大きく引き寄せた。
四回には、二死二、三塁から2番・佐藤聖太(新富・永山中央野球少年団/6年)がタイムリー内野安打を放ち、5点目を加える。この1点が、結果的に決勝点となった。
投手陣も粘りを見せた。先発の内藤元喜(神楽少年野球団/6年)から、佐藤塁斗(末広野球少年団/6年)、再び内藤、そして最後は岩本明也(西御料地ファイターズ/6年)へとつなぐ継投。終盤に追い上げられながらも、集中力を切らさず5-4で逃げ切り、価値ある初戦突破を果たした。
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◆1回戦(7日)
旭川west選抜(北海道)5-4島根県選抜(島根県)
旭川west選抜
013100=5
001021=4
島根県選抜
(旭)内藤、佐藤塁、内藤、岩本ー外舘
(島)若狭、奥井ー名原
▽本塁打:曽川RH(旭)
▽三塁打:内藤(旭)、堀田(島)
瀬川監督コメント(1回戦後)
「ピンチにも動揺しない精神力がついたことが、一番評価できる部分です。再結成してから道内の多くのチームに練習試合をお願いし、経験値を積めたことが大きかったと思います」
「自分の役割を理解し、得点圏までランナーを進めるチームバッティングができるようになった。その積み重ねが、今日の得点につながりました」
2回戦|兵庫県選抜B戦――紙一重の攻防、最後に待っていた結末
ダブルヘッターとなった2回戦。相手は開催地代表・兵庫県選抜B。試合は序盤から緊迫した投手戦となった。
初回、旭川west選抜は先頭の1番・築取哲平(旭稜野球少年団/6年)が左中間を破る二塁打で好機を演出。続く2番・工藤正一郎(新富・永山中央野球少年団/6年)が四球を選び、一、二塁とすると、4番・平出拓翔(鷹栖野球少年団/6年)がセンター前ヒットを放ち、一死満塁の絶好機を作った。しかし、あと一本が出ず無得点に終わる。
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その後も三回、六回と走者は出したが、相手投手陣の前に得点には結びつかなかった。
投げては先発の岩本明也(西御料地ファイターズ/6年)が試合を作り、四回からは外舘春翔(東五条トリデーズ/6年)が登板。粘り強い継投で無失点のまま迎えた最終六回、内野安打と守備の間に生まれたわずかな隙を突かれ、1点を失う。0-1でのサヨナラ負け――あと一歩、4強入りには届かなかった。
◆2回戦(7日)
旭川west選抜(北海道)0-1兵庫県選抜B(兵庫県)
旭川west選抜
000000=0
000001=1
兵庫県選抜B
(旭)岩本、外舘ー江尻
(兵)佐渡、萬代、植西ー藤本
▽二塁打:簗取(旭)
瀬川監督コメント(2回戦後)
「投手陣が本当に頑張ってくれました。厳しい状況での登板でも、それぞれが自分の持ち味を発揮してくれ、感謝しかありません」
「選手たちはそれぞれシニア、ボーイズ、軟式と進路が決まっています。中学校での活躍はもちろんですが、高校野球で、この中の何人かが甲子園に立ってくれることを心から願っています」
編集後記
昨年7月、都市対抗戦を目指す選抜チームとして始まった旭川west選抜。セレクションで初めて顔を合わせた選手たちは、所属も立場も違いながら、「旭川west」という一つの名前のもとに集められた。限られた時間の中で必死に練習を重ね、全道大会ではベスト8に進出。しかし、そこで一度チームは区切りを迎えることになる。
それでも物語は終わらなかった。全国選抜大会出場が決まり、再び声がかかる。もう一度集まるか――迷いもあったはずだ。それでも再招集された選手たちは、再び同じユニホームに袖を通し、もう一度闘志に火をつけた。再結成後は道内の強豪との練習試合を重ね、勝利も敗戦も糧にしながら、確かな経験値を積み上げていった。
淡路島で戦った2試合。初戦の勝利の歓喜も、2回戦サヨナラ負けの悔しさも、すべてを分かち合った時間だった。全国の舞台で流した汗と涙は、スコアや結果だけでは測れない価値を持っている。短い期間で築かれた絆は、確かに本物だった。
この出会いが、数年後それぞれの道を歩む中で、再びグラウンドのどこかで交差する日が来ることを願ってやまない。旭川west選抜として刻まれた時間は、彼ら一人ひとりの野球人生の中で、静かに、そして力強く生き続けていくはずだ。
フォトグラフ







協力:旭川west選抜
