ケガと向き合う高校1年生――吉田晃希、復帰への一歩

ケガと向き合う高校1年生――吉田晃希、復帰への一歩

吉田 晃希(よしだ こうき)
市立啓北商業高等学校/1年
石山中学校野球部ー石山アトムズ少年団出身
右投げ、右打ち
168センチ、70キロ
家族は両親と弟の4人
野球を始めたきっかけは、小学校の先輩に誘われたことだった。小学1年生の頃、石山アトムズ少年団で競技をスタートさせた。

肩の痛みから始まった違和感、そして腰椎分離症の診断

吉田選手が最初に痛みを感じたのは肩だった。
秋の大会後の10月中旬ごろ、肩の痛みを覚え、同クリニックで治療を受けていたという。

「肩は最初に痛めたんですが、腰を治すことを優先して一度治療を中断しています。肩はそれほど重いケガではありませんでした」

その後、チーム練習中のティーバッティングの際に腰へ違和感を覚えた。さらに続くマシン打撃の場面で、はっきりとした痛みに変わったという。

「結構痛くて、力強く振れない感じでした」

診察の結果、告げられたのは「腰椎分離症」だった。
肩に続くケガに、本人の心境は複雑だった。

「肩の次に腰だったので正直ショックでした。今までケガが少なかったので、野球から離れなきゃいけないのが辛かったです」

現在は週1回通院し、腰に超音波治療を受けながら回復を目指している。今後は再度MRI検査を行い、骨の状態を確認する予定だという。

吉田晃希選手
吉田晃希選手

野球ができない苦しさ、それでも前を向く理由

ケガを告げられたとき、最も辛かったのはやはり野球ができないことだった。

「やっぱり野球ができないのが一番辛かったです」

ただ、初期段階のケガであり、医師から「早ければ2か月で回復する可能性もある」と聞かされていたことが、前向きな気持ちを支えた。

「頑張ろうと思いました」

現在は軽いインナートレーニングのみを行い、回復を優先した生活を続けている。
ケガ直後には体力低下への不安からウェイトトレーニングを行い、症状が悪化した経験もあったという。

「それで逆に悪化してしまったので、今は春までにしっかり治すことを最優先にしています」

チームでは30メートル走やメディシンボール投げなどの測定もあり、仲間との差が広がることに悔しさも感じている。

「どんどん差をつけられていくのが悔しいです」

それでも家族の支えが力になっている。

「コルセットが結構高いんですが、それを出してくれたのはありがたかったです」

復帰への決意――「秋には試合に出たい」

現在は本格的なリハビリの前段階。
春には少しずつ投げられる状態へ戻ることを目標にしている。

「まだ1年生なので、メインは2年生からだと思います。それまでにしっかり治したいです」

復帰後に大切にしたいこともはっきりしている。

「差が開いているので、人一倍練習して追いつき、追い越したいです」

目標は秋の大会での出場。そして投手としての成長だ。

「秋には試合に出られるようになりたいです。ピッチャーとしてエースナンバーを獲れるよう、ベンチ入りできるように頑張ります」

球速に頼るタイプではないと自覚する吉田選手は、目指す投手像も明確だ。

「球が速くないので、コントロールや変化球で抑えられるピッチャーになりたいです」

少年野球と中学野球での忘れられない瞬間

吉田選手の野球人生を振り返ると、忘れられない試合がいくつもある。

学童野球では6年生の10月頃、藤野フライヤーズ戦で投手として登板。最後まで投げ切り、1対0で完封勝利を挙げた。

「あまり試合に出ている方ではなかったんですが、その試合で最後まで投げて勝てたのは嬉しかったです」

また、ポップアスリート大会では決勝まで進出。しかし星置レッドソックスに敗れ、全国大会出場にはあと一歩届かなかった。

中学3年生のときには打撃で苦しい時期もあった。
最後の大会直前の練習試合、山鼻中学校との対戦で迎えた第2打席。ショートとサードの間を抜くレフト前ヒットが生まれた。

「ずっとヒットが打てていなかったので、打てた時は嬉しかったです」

ケガと向き合う現在も、野球への思いは変わらない。
焦らず、しかし着実に――。吉田晃希は復帰の日を見据え、今できる努力を続けている。

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