中学部活動であり硬式野球部の札幌大谷リトルシニアを2月23日、チーム訪問した。取材では有賀良太監督、主将の林航太郎(新3年)、エースの晒谷朋樹(新3年)にインタビューした。昨秋の秋季全道大会ではCブロックを4勝2敗の3位で突破し決勝トーナメントへ進出。1回戦で北空知深川リトルシニアに勝利するも、2回戦でとかち帯広リトルシニアに敗れた。有賀監督は大会を振り返りながら、チームの現在地と今後の課題について語った。
秋季全道大会ベスト8 強豪相手に見えた現在地
昨秋の秋季全道大会で札幌大谷リトルシニアはCブロックに属し、4勝2敗の3位で決勝トーナメント進出を果たした。
決勝トーナメント1回戦では、予選リーグで敗れていた北空知深川リトルシニアに5対2で勝利し、リベンジを果たした。
しかし2回戦では、とかち帯広リトルシニアに0対2で敗戦。
とかち帯広とは、前哨戦となったKOKAJICUPの準決勝でも延長戦の末に敗れており、あと一歩届かない結果となった。
有賀監督は大会を振り返り、チームの現状について冷静に分析する。
「リーグ戦では北空知深川さんや恵庭さんにも負けています。ただ、トーナメントに入って北空知深川さんに勝つことができました。その後はまた、とかち帯広さんに敗れた形ですね」

課題は攻撃力 「もう1ランク、2ランク上へ」
有賀監督がチームの課題として挙げたのは攻撃面だ。
「守備面では点数もある程度抑えられていると思います。ただ秋の大会では、相手投手が良かったこともありますが、なかなか攻撃で点を取ることができませんでした」
守備では試合を作れているものの、得点力不足が勝敗を分けた試合も少なくなかった。
そのため、現在は攻撃力強化をチームのテーマとして取り組んでいる。
「だいぶバットも振れるようにはなってきていると思います。ただ、もう1ランク、2ランクと上がってほしいというのが今の状況です」
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実戦で課題を確認 開幕へ向け準備進む
今冬は札幌市内の大雪や暴風雪の影響もあり、思うように練習ができない日もあったという。
「今年は特に雪が多くて、なかなか普段通りの練習ができないこともありました」
それでも3月20日には洞爺湖リトルシニアとの練習試合を予定。その後もオープン戦を組み、実戦を重ねながらチームを仕上げていく。
さらに室蘭リトルシニアとの試合も予定しているが、球場状況により実施が決まる見込みだ。
「できる範囲で実戦を重ねていきたいですね」
4月29日の開幕を見据え、有賀監督はその先の目標も見据える。
「夏の日本選手権につながる大会になります。いろいろ課題は出ると思いますが、それを一つひとつ潰していきながら、日本選手権に向けてチームを作っていきたいと思っています」
また、新入団予定の新1年生も新たな戦力として加わり、チームは次のステージへ向けて歩みを進めていく。
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悔しさから見えた「1点の重み」 林主将が語る札幌大谷の現在地
中学硬式野球の札幌大谷リトルシニアで主将を務める林航太郎(青葉シャークス出身/新3年)。
昨秋の秋季全道大会ではリーグ戦4勝2敗の3位で決勝トーナメントへ進出。決勝トーナメント1回戦では北空知深川リトルシニアに勝利したものの、2回戦でとかち帯広リトルシニアに敗れた。大会を振り返りながら、林主将はチームの現在地と課題について語った。
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苦しんだ打線、それでも守備で掴んだ決勝トーナメント
秋季全道大会の前哨戦となったKOKAJI CUPでは打線がつながり、チームの雰囲気も良かったという札幌大谷。しかし秋の大会に入ると状況は変わった。
「秋になると打線が少し落ちてしまって、チームの士気も少し下がりかけていました」
そんな中でも大会前にチーム全員で話し合い、「絶対に勝つ」という意識を共有することで再び一つになった。
打撃の状態は万全ではなかったものの、投手を中心とした守備で失点を最小限に抑え、リーグ戦4勝2敗で決勝トーナメント進出を果たした。
「打撃の調子はあまり良くなかったんですが、守備で失点を少なく抑えることができたのはプラスに考えられる部分だと思います」

強豪との対戦で感じた「1点」の重み
決勝トーナメント1回戦では、リーグ戦で敗れていた北空知深川リトルシニアに勝利。リベンジを果たした。
しかし2回戦では、とかち帯広リトルシニアに敗退。
強豪チームとの対戦の中で林主将が感じたのは、「1点」の重みだった。
「リーグ戦も決勝トーナメントも力のあるチームと対戦して、1点の大切さをすごく感じました」
全勝を目標に臨んだ大会だっただけに、4勝2敗という結果には悔しさも残ったという。
それでも決勝トーナメント進出、そして北空知深川への勝利はチームにとって大きな自信になった。

開幕へ向けて求める“本当のチーム力”
大会を通して見えた最大の課題は打撃だ。
「一番は打撃です。それとチーム力の部分でも課題を感じました」
林主将が言うチーム力とは、技術だけではない。
「まだチームの士気にばらつきがある部分があります。気持ちや行動も含めて、もっと一体感を高めていかなければいけないと思いました」
冬の室内練習を経てチームは着実に成長しているが、まだ伸びしろは大きい。
「冬の練習が始まった頃に比べると成長していると思います。でもまだ良くできる部分もあるので、開幕までに突き詰めていきたいです」
目指すのは、全員の気持ちが一つになった状態で迎える開幕だ。
「チーム全員の気持ちが一つになった状態で開幕を迎えたいです」

投手層の厚さと堅守が武器 林主将が語る札幌大谷の戦力
札幌大谷リトルシニアの強みは、複数の投手がそろう投手陣と安定した守備力にある。捕手として投手陣を支える林主将に、チームの戦力について聞いた。
エース晒谷を中心とした投手陣
現在の主な投手陣は、晒谷朋樹(札苗スターズ出身/新3年)、林、明田和真(東海Fイーグルス出身/新3年)、岡田悠吾(幌南ファイターズ出身/新3年)、内田彗翔(岩見沢学童野球クラブ出身/新3年)の5人。
さらに1年生では、小泉大和(釧路ゴールデンモンキーズBBC出身/新3年)、大西竣介(岩見沢学童野球クラブ出身/新3年)もマウンド経験を積んでいる。
その中でもエースとしてチームを支えるのが晒谷だ。
「ストレートに力があってキレもありますし、変化球も良いです。コントロールも良くて、秋はほとんど構えたところに来る感じでした」
キャッチャーとして受ける林主将も、その安定感を高く評価する。
「リードや配球の大切さを感じさせてくれるピッチャーです」
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タイプの違う投手陣がそろう
投手陣にはそれぞれ特徴がある。
明田はストレートと変化球の緩急で打者のタイミングを外すタイプ。
小泉はチーム唯一の左投手で、コントロールと変化球が武器。
内田はストレートとカーブの2球種ながら、マウンドでの落ち着きが光る。
岡田は打たせて取るタイプの投手だ。
「今は開幕に向けて、みんなで競いながらやっています」
実戦形式の練習を重ねながら、それぞれがレベルアップを目指している。
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守備から流れを作るチーム
守備面では内野の安定感が光る。
ショート鈴木風輝(釧路ゴールデンモンキーズBBC出身/新3年)、サード内田、セカンド小濱貫太(東16丁目フリッパーズ出身/新3年)の内野陣が中心となり、声でもチームを引っ張る。
外野はセンター竹内翔琉(アカシヤファイヤーズ出身/新3年)が中心。
「内野は守りが固くて安心感があります」
攻撃はつなぐ野球がスタイルだ。
「どの打順からでもチャンスを作れるようにして、つないで少しずつ点を取る形です」
秋の主な打順は、
1番・内田、2番・鈴木、3番・晒谷、4番・竹内、5番・小濱、6番・林、7番・岩井力也(名寄南クラブ野球少年団出身/新2年)、8番・津田泰成(北光ジュニアファイターズ出身/新3年)、9番・明田という形が多かった。
ただ秋は、勝負所で一本が出ない場面が多かった。
「ここ一番のチャンスで1本が出ない場面が多かったです」
その課題を克服するため、冬の練習で打撃力と集中力の強化に取り組んできた。
北海道選抜主将として台湾へ 林航太郎が得た刺激と学び
札幌大谷リトルシニアの主将・林航太郎(青葉シャークス出身/新3年)が、リトルシニア北海道選抜の主将として台湾で行われた日台会長盃国際野球大会に出場した。北海道の精鋭が集まるチームをまとめながら国際大会を戦った林主将は、プレー面だけでなく私生活の面でも多くの刺激を受けたという。大会を終えた今、その経験をどのように振り返るのか。本人に話を聞いた。

北海道トップレベルの選手たちから受けた刺激
北海道選抜の主将として大会に臨んだ林主将は、まずチームメートから受けた刺激の大きさを語った。
「北海道のレベルの高い選手たちと一緒にプレーさせてもらえて、すごく刺激になりました」
印象に残ったのはプレーだけではない。
「野球だけではなくて、私生活の面でも学ぶことが多かった大会だったと思います」
各チームの中心選手が集まる北海道選抜。野球への取り組み方や姿勢の違いも強く感じたという。
「やっぱりそれぞれ違いましたし、そういう部分でもすごく刺激を受けました」
自らの課題も見えた国際大会
林主将自身のプレーについては、冷静に振り返る。
「打撃の面ではある程度結果も出せたと思います」
一方で課題も残った。
「走塁や守備の部分ではミスもあったので、そこは課題として感じています」
全国レベルの選手が集まるチームでプレーしたことで、自身の強みと課題の両方を改めて確認する大会にもなった。
印象に残った北海道選抜の選手たち
大会を通じて印象に残った選手も多かったという。
打撃では、DHまたは一塁手として出場した
岡本大輝(遠軽東イースターズ出身/新3年・大空リトルシニア)の名前を挙げた。
「長打も打っていましたし、4番で起用されることも多くて、しっかり結果を出していました」
投手では
中山愁太(末広野球少年団出身/新3年・旭川西リトルシニア)、
山田岳(柳町イーグルス出身/新3年・とかち帯広リトルシニア)、
土門琉人(佐呂間ライオンズ出身/新3年・大空リトルシニア)の3投手が印象に残ったという。
「変化球の精度も高かったですし、バッターとの間の取り方もすごく上手かったです」
試合の中で感じたのは、投球の技術だけではなく、打者との駆け引きの巧さだった。
「いろいろ考えながら投げているのが分かって、とても勉強になりました」
北海道選抜の主将として国際大会を経験した林航太郎。その経験は、今後の成長へと確実につながっていく。
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林航太郎(はやし・こうたろう)
札幌大谷リトルシニア/新3年
青葉シャークス出身
右投げ左打ち
170センチ、70キロ
小学1年生から野球を始め、現在は札幌大谷リトルシニアの主将を務める。捕手として投手陣をまとめ、チームの中心としてグラウンド内外でチームを引っ張る存在。
学童6年時には札幌選抜、日本ハムジュニアにも選出された逸材。中学2年時の12月には台湾で行われた日台会長盃国際野球大会に、リトルシニア北海道選抜の主将として出場し、チームをけん引した。
勝負強さを求めて冬を越える 札幌大谷の主軸・晒谷朋樹
札幌大谷リトルシニアの主軸を担う晒谷朋樹(札苗スターズ出身/新3年)。
昨秋の秋季全道大会では、打撃面で思うような結果を残せなかった悔しさが残ったという。しかし、その悔しさを糧に冬の練習ではフォームの改善と打撃力向上に取り組んできた。開幕が迫る中、晒谷はどんな思いで春を迎えようとしているのか。本人に話を聞いた。
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秋季大会で感じた「一本」の重み
昨秋の秋季全道大会を振り返り、晒谷は自らの打撃について率直にこう語る。
「自分としては、あまり打てていなかったと思います」
特に悔しさが残ったのは、チャンスの場面だった。
「チャンスの場面や、試合の流れを作る序盤で一本が出ませんでした」
チームの中心打者として期待される場面で結果を残せなかったことが、自身の課題として強く残ったという。
その原因については、技術面だけではなくメンタル面も含めて考えている。
「バッティングフォームなどの技術面もありますが、気持ちの部分も大きかったと思います」
フォーム改善で目指す“強い打球”
悔しさを胸に迎えた冬。晒谷は打撃フォームの見直しに取り組んできた。
「フォームの改善や、バットの出方を見直しています」
特に意識しているのは、バットの使い方だという。
「バットのヘッドの重みを感じながら、ボールを強く打てるようにすることを意識しています」
打球の質を高めることで、勝負どころでも結果を残せる打者へ。冬の練習はそのための時間でもあった。
「全打席出塁」の気持ちで迎える開幕
4月29日の開幕へ向け、晒谷の気持ちはすでに固まっている。
「全打席出塁できるくらいの気持ちで、開幕からしっかり打席に立ちたいと思っています」
主軸打者としてチームを引っ張る覚悟を持ちながら、目標はその先にある。
「全国大会に行けるよう頑張りたいです」
悔しさを乗り越え、さらなる成長を目指す晒谷。そのバットがチームを勝利へ導く日も、そう遠くはない。
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晒谷 朋樹(さらしや・ともき)
札幌大谷リトルシニア/新3年
札苗スターズ出身
右投げ、右打ち
175センチ、71キロ
学童時代の6年時には札幌選抜、日本ハムジュニアにも選出された逸材。
現在は投打ともにチームの主軸打者としてけん引する存在だ。秋季大会での悔しさを糧に、冬は打撃フォームの改善に取り組み、春の開幕へ向けて力を蓄えている。
フォトグラフ




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協力:札幌大谷リトルシニア
