「投げたい」を知っているから寄り添える。

「投げたい」を知っているから寄り添える。

中学1年の肘のケガが導いた理学療法士への道

プロフィール
守屋 颯馬(もりや そうま)
理学療法士・25歳
小学1年生から野球を始め、札幌市手稲区の手稲鉄北イーグルスでプレー。小学6年時にはホクレン旗全道大会で優勝を果たし、北日本大会では準優勝を経験した。
中学は札幌中央リトルシニア、高校は北海道札幌国際情報高等学校、大学は北海道医療大学軟式野球部でプレー。大学時代には全日本大学軟式野球選手権大会への出場も果たした。

 中学1年生の冬に左肘内側の剥離骨折を経験。リハビリを担当した理学療法士との出会いをきっかけに、この道を志す。
社会人として3年間整形外科病院で急性期と外来を経験した。2026年4月からたきうち整形外科スポーツクリニック勤務。現在はスポーツ障害、とくに野球選手のリハビリを数多く担当している。

 休日は草野球やサウナでリフレッシュ。選手一人ひとりの長所を生かしながら競技復帰を支えることを信条としている。

「この仕事をしよう」と決めたのは中学1年生

野球を始めたのは小学1年生。

父親の影響でグラブを握り、手稲鉄北イーグルスで6年間プレーした。ホクレン旗全道大会優勝、北日本大会・準優勝と、大舞台も経験。中学では札幌中央リトルシニア、高校は北海道札幌国際情報高等学校、大学は北海道医療大学軟式野球部と、野球人生は途切れることなく続いた。

その転機は中学1年の冬。

左肘内側の剥離骨折だった。

リハビリで出会った理学療法士の存在は大きかった。

「野球人生は短い。だから少しでも早くグラウンドへ戻してあげたい。」

その思いが芽生えた瞬間だった。

「中学1年生の時には、もう理学療法士になろうと決めていました。」

将来を決めるには早すぎる年齢だったが、ケガを経験した本人だからこそ見えた世界があった。

たきうちプレス・守屋さん
理学療法士の守屋さん

「もう投げられない」

野球人生最大の試練は高校1年生で訪れる。

練習中、左投手対策としてマウンドに立った。

緊張もあり制球を乱し、先輩打者の頭部へ死球を与えてしまう。

その一球が心に深く残った。

「そこから投げることが怖くなりました。」

マウンドへ立つと、キャッチャーが遠く感じる。

力んで投げればバックネットまでボールが飛ぶ。

思うようにストライクが入らない。

やがて監督から「一度ピッチャーをやめよう」と告げられた。

外野手へ転向。

近い距離への送球さえ怖かった。

「セカンドへの返球が一番怖かったですね。」

それでも野球だけはやめなかった。

外野手として背番号をつかみ、公式戦のスタメンも勝ち取る。

「あの時、辞めずに踏ん張って良かったと今は思います。」

苦しみを知る人だからこそ、ケガや不安を抱える選手の気持ちが分かる。

「やっていい」「まだダメ」

その一言に責任を持つ

現在、大切にしていることを尋ねると、迷わず答えた。

「曖昧な返事はしないことです。」

病院へ来る選手や保護者は、不安を抱えている。

練習していいのか。

試合に出てもいいのか。

休まなければならないのか。

その答えを求めて受診している。

だからこそ、

「これはやっていい。」

「今はまだダメ。」

その判断を、責任を持って伝える。

そのためには正しい評価と知識が欠かせない。

「患者さんに納得してもらえる説明ができるよう、日々勉強しています。」

その言葉には強い責任感がにじむ。

会話の中に、治療のヒントがある

社会人になって大きく変わったこともある。

「以前は会話を楽しめればいいと思っていました。」

しかし今は違う。

学校生活。

練習内容。

普段の姿勢。

何気ない雑談の中に、痛みの原因が隠れていることがある。

「深く話を聞くことで、その子の日常が見えてくるんです。」

ただ話すのではない。

会話から原因を探る。

その積み重ねが、より良い治療につながっている。

活躍の知らせが、何よりの喜び

リハビリを担当した選手たちが、全国大会で活躍する。

新聞に名前が載る。

ヒーローインタビューを受ける。

そんな知らせが届くたびに、この仕事のやりがいを実感するという。

「あの子が活躍している姿を見ると、本当にうれしいです。」

グラウンドへ戻るまでを支えるだけではない。

その先の活躍まで見届けられることが、理学療法士という仕事の醍醐味でもある。

その子だけの「武器」は奪わない

守屋さんには、もう一つ大切にしている考え方がある。

「正しいフォームを押し付けたくない。」

医学的な理論はある。

しかし、プロ野球選手を見ても全員が同じフォームではない。

その選手にしかない武器がある。

長所を消してしまっては意味がない。

だからこそ、

「強みはそのまま伸ばす。弱い部分だけを見つけて補う。」

それが理想だという。

「この筋力を付ければ、もっと投げやすくなるよ。」

「ここを改善すれば、もっと安定するよ。」

一人ひとりに合った答えを見つける。

それが、守屋さんが目指す理学療法士像だ。

かつて「投げたい」と願った一人の野球少年は、今、「もう一度投げたい」と願う子どもたちの背中を支えている。

理学療法士・守屋さん
理学療法士・守屋さん

札幌都心部で評判の「たきうち整形外科スポーツクリニック

たきうち整形外科スポーツクリニックは札幌都心部(札幌市中央区南1西6、北辰ビル2階)に位置する利便性と、専門性の高い診断、治療を行うスポーツクリニックとして全道的に名が知られている評判の整形外科病院。

瀧内院長は、プロ野球帯同ドクターや高校野球全道大会の担当医師などを務める、スポーツ障害治療の第一人者で活躍している。

また、リハビリ担当の理学療法士らも豊富な知識と経験を持ち、迅速かつ確実な治療で患者の日常生活への早期復帰をサポートしている。

当サイト・ストライクで連載した瀧内院長の「ドクターのフォームチェック」は野球少年・少女ら選手・監督やコーチにも人気となった。

♦問い合わせ♦

たきうち整形外科スポーツクリニックへの問い合わせはメール、info@takispo.jp

011-241-8405へ。携帯電話から受付対応する「シマフクロウ・コール」が便利。

☆受付・診療時間☆

昼の部=午前11時~午後3時(水曜日除く)

※第1、3土曜日診療は昼の部のみとなります。

夜の部=午後4時30分~午後8時(水曜日は夜のみ診療)

休診日=日曜・祝日、第2、4、5土曜日

取材協力:たきうち整形外科スポーツクリニック

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