U-15女子北海道選抜、香久山エンゼルスを4-2で下し準決勝進出

U-15女子北海道選抜、香久山エンゼルスを4-2で下し準決勝進出

初回から一気に主導権を握る

 U-15女子北海道選抜は初回、二死から3番・小林美月(阿寒クレインズ出身)がライト前安打で出塁し、すかさず二盗でチャンスを広げた。ここで4番・新名乃々花(末広近文合同チーム出身)が右中間へタイムリーヒットを放ち先制。流れをつかんだ打線は続く5番・伊藤美嬉(拓勇ファイターズ出身)が左中間を破る二塁打で二、三塁とチャンスを拡大すると、6番・荒井紬希(富原ドルフィンズ出身)がライト前へ2点タイムリーヒット。この回3点を奪い、試合の主導権を握った。

試合後、決勝打を放った荒井は
「まだ1点しか取れていなかったので、ここでさらに2点を取ってやろうという気持ちで打席に入りました。明日はみんなで、チーム一丸となって絶対に優勝したいです」
と力強く語った。

初回、決勝打を放つ荒井選手(北海道選抜)
初回、決勝打を放つ荒井選手(北海道選抜)

六回の追加点で再び突き放す

 二回以降も安打を放ちながら追加点を奪えない時間が続いたが、六回に再び試合を動かす。一死から6番・荒井が内野ゴロで出塁すると、バッテリーミスと三盗で三塁へ進み、8番・菊地里(遠軽西ファイターズ出身)に代わって代打・山下 紬(西部ホワイトファング出身)の内野ゴロが敵失を誘って貴重な追加点。これが勝利を決定づけた。

若きエース・宮本乃々夏、気迫の完投

 投げては先発の若きエース・宮本乃々夏(北発寒ファイヤーズ出身)が三回まで9人で抑える完璧な立ち上がり。四回に2つのバックのミスもあり2点を献上したが、気持ちを切らさず最後まで投げ抜いた。
宮本は「立ち上がりをよくすることを考えてマウンドに上がりました。落ち込んでいる時にチームの輪に入って切り替えることができました」
と振り返り、準決勝へ向け
「三振を狙わずに、打ち取ってチームに流れを作れるように頑張りたい」と意気込みを語った。

頼もしい若きエース・宮本投手(北海道選抜)
頼もしい若きエース・宮本投手(北海道選抜)

安達監督が語る“確信のタイム”

安達監督は選手たちの姿を誇らしげに見つめた。
「選手が伸び伸びプレーしている姿を見て、頼もしく、見守るだけでした。かっこよかったです」

四回に1点差へ詰め寄られた場面ではタイムを取ったが、「沈んでいる様子は全くなく、一言“大丈夫!”と伝えて守りきってくれました。戻ってくる時の表情を見て、これなら大丈夫だと確信しました」と迷いのない信頼を口にした。

準決勝については
「相手がどこであってもやるべきことは変わりません。三年生にとっては集大成の大会ですので、後悔をしない一振り、一球にしてほしいです。明日も頑張ります」
と静かに闘志を燃やした。

横山主将、静かなる決意

横山詩知佳主将(中札内パワーズ出身)は
「準決勝は決勝につながる試合にしたいです」と簡潔ながら力のこもった言葉でチームを鼓舞した。

北海道選抜の挑戦は続く。
勝てば決勝、そしてその先には“3度目の頂点”。
運命の準決勝は24日――チーム一丸の戦いが、いよいよ佳境を迎える。

◆決勝トーナメント・1回戦(23日、春野球場)

U-15女子北海道選抜
300001=4
000200=2
香久山エンゼルス
(北)宮本ー新名
(香)森田、田中ー辰巳
▽二塁打:横山、伊藤美、新名(北)、神波(香)

ピンチの場面でマウンドに集まる女子北海道選抜
ピンチの場面で安達監督を中心にマウンドに集まる女子北海道選抜

協力:U-15女子北海道選抜

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